犬の嫉妬行動とは?
犬は嫉妬した場合、すぐに攻撃することは少なく、まずは甘え行動が見られます。飼い主さんに注目されたいという気持ちの表れが甘え行動です。どうすれば飼い主さんに構ってもらえるか、いろんなアピールをしてきます。以下のような行動が、甘え行動と呼ばれています。
- じっと目を見つめる
- 体を擦り寄せてくる
- 飼い主さんと嫉妬対象の間に割って入る
- 自分のおもちゃを押し付ける
- 舐めてくる
- 飼い主さんを遊びに誘う
例えば新しい家族が増えたり、飼い主さんがぬいぐるみを可愛がったりしているときに、このような行動が増えたら構ってほしくてしかたがないのかもしれません。
そして、次に嫉妬からの攻撃行動にうつります。甘え行動とは違い、飼い主さんの注目を集めているものを攻撃して排除しようとします。
- 吠える
- 噛み付く
- 壊す
- 追い払う
- うなる
甘え行動が出てきた時点で察して、犬を可愛がる、嫉妬の対象となるものと二人きりにしないなどするようにしてあげてください。
犬がぬいぐるみに嫉妬する理由は?
不平等が許せない
犬がぬいぐるみに嫉妬する理由は、「不平等」だと感じるからかもしれません。また、ぬいぐるみは犬の順位の外にいるため、急に表れて飼い主さんに可愛がられたりすると混乱することもあるようです。
2頭の犬がいて平等に叱られたり、おやつをもらえなかったり、褒められたりする場合は、特に嫉妬はせず攻撃的なことはしません。しかし、片方だけ怒られる、おやつがもらえない、褒められない、といったことが続くとやる気をなくしたり、もう一方を攻撃したりするようになるという研究結果もあります。
また不平等な扱いを受けると地面をひっかいたり、あくびをしたり、飼い主さんや犬から目をそらすといった行動を取ることもあるそうです。犬がぬいぐるみに嫉妬する場合は、自分がないがしろにされていると感じるためでしょう。
ぬいぐるみも犬も両方同じように可愛がれば、犬も嫉妬をする可能性は低くなります。犬と遊ぶ時間を作ったり、犬の前でぬいぐるみに構うときは犬も一緒に構ってあげたりすると良いかもしれません。
ただ、見ていない間にぬいぐるみを壊したり、振り回したりすることもあるので、必ず飼い主さんの目が届く範囲で遊ばせるか、ぬいぐるみを犬が勝手に触れる状態を作らない方がいいでしょう。
特に赤ちゃんに注意
ぬいぐるみではなく、赤ちゃんに対して嫉妬から攻撃をして、怪我をさせたり命を奪ってしまったりする事件も過去には起こっています。
これも嫉妬や不平等感といった気持ちからくるものだったかもしれません。どんなにしつけをしっかりした犬でも、赤ちゃんと二人きりにしたり、飼い主さんが止められないような状況を作ったりするのはやめたほうがいいでしょう。
ふだん嫉妬をしていないように見えても、隠していたり目立たなかったりするだけで、急に爆発することもあります。必ず犬のそばに飼い主さんが付き添ったり、赤ちゃんは誰かが抱っこしておいたりしてください。
犬にとっては赤ちゃんは急に皆の注目を集めた厄介な存在である場合が多く、攻撃の対象になってしまう確率も高いのです。もちろん赤ちゃんに優しくできる犬もいますが、万が一のことを考えておいてください。
まとめ
犬にも嫉妬という感情はあります。嫉妬は自分が注目されず、別の何かが注目され構われているということへの不平等感から発生するようです。甘え行動で構ってほしいことをアピールしたり、注目されている対象を排除しようと攻撃したりすることがあります。
犬の気持ちを察して犬にも構ってあげたり、注目の対象となっているものと二人にしたりしないなどの対策をとってください。ぬいぐるみも犬も同じように大事にしてあげてください。