犬のシャンプーについて
一緒に生活をしていると、どうしても気になってしまうのが「におい」だと思います。
特に、室内で飼うことが多くなってきた日本でも、犬とベッドで一緒に寝る飼い主さんが増えてきたと思います。
私たちは頻繁にお風呂に入りますね。それは自分自身が「におう!」と思うからですね。
では、愛犬が「におう!」「お風呂に入れちゃおう!」という飼い主の判断は全て正しいのでしょうか?
犬の皮膚
皮膚の一番上を覆ってるのは表皮という層になります。その表皮の下は真皮です。真皮には毛穴と皮脂腺があります。
毛穴と皮脂腺はくっついていて、2つは真皮→表皮→外へと突き抜けています。つまり毛も毛穴を通じて同じように、外へ突き抜けています。
真皮の下は皮下組織と呼ばれる層です。皮下組織には、アポクリン汗腺という汗腺があります。
そして、このアポクリン汗腺は、何と毛穴とつながっているのです。つまり、毛穴という一つの穴から、皮脂、汗がでるということです。
犬の全体の皮膚は、このような仕組みになっています。ただ、鼻、肉球などは、アポクリン汗腺ではなく、エクリン汗腺という汗腺になります。そして、表皮の厚さは人の1/3と言われています。そしてphは7以上です。
人の皮膚
犬の全体の皮膚の説明をしましたが、人はどうでしょうか。構造はほぼ同じと言えるのですが、人の全体の皮膚にある汗腺は、犬には殆ど見られないエクリン汗腺なのです。これは、毛穴や皮脂腺とつながっておらず、皮下組織という層から単体で伸びて外にでます。汗が出る穴を汗孔(かんこう)と言います。
そのため、人のほとんどの皮膚は、毛穴と汗孔、2つの穴がある仕組みと言えます。そして、アポクリン汗腺は、口や腋など、部分的な場所にある汗腺なのです。
さらに、人の表皮の厚さは犬の3倍です。そして、phは4.5から6.5の弱酸性です。
アポクリン汗腺とエクリン汗腺
アポクリン汗腺とは、タンパク質、糖質、鉄分などを毛穴から分泌します。皮脂腺もつながっているので、ベタつきのある、においの強い汗です。
エクリン汗腺とは、その殆どが水分だと言われています。皮脂腺とつながっていないため、ベタつきもありません。
人はちょっと臭い汗を腋にかきますね。それが犬の体全身から出ている汗です。人は全身からたくさんの汗をかきますね。それは犬の鼻の頭や肉球にかく汗なのです。
犬バスタイムの頻度
犬は表皮から汗をかくのです。その為、シャンプーは必要だと言えるでしょう。しかし、一番大切なことは、その頻度ですね。くさい汗をかいているからといって、毎日洗うことは必要なのでしょうか。
皮膚を覆う一番上の層は表皮です。人も犬も同じですが、外からの感染を防いだり、細菌の侵入を防ぐ役割をします。この表皮の厚さは、犬は人の半分以下です。この層が傷つけられると、色々な病気にかかりやすいと言えます。
その為、シャンプーの頻度としては、月に1回〜2回が適切と言われています。あのとても暖かさそうな被毛は、実は皮膚が弱いための防御策と言えるのです。
シャンプーの仕方について
用意するもの(ウオッシュ編)
- 滑り防止のバスマット
- バスタオル
- シャンプー、リンス
- コーム(くし)
- スリッカーブラシ
事前準備として、犬の毛を梳いておくことが大切です。毛が絡まった状態で水分を含ませると真っ直ぐに梳くことが難しくなります。
ポイント
まだお風呂に入ったことがない犬を、素人がいきなりお風呂に入れてしまうのは難しいです。事前に水に慣らしておくことが重要です。
お風呂場に誘う→水遊びって楽しいねえ、、、という気持ちにさせる
シャワーで遊ぶ→知ってるよ!水が出るんでしょっという気持ちにさせる
シャンプーしてみる→少しは我慢できるかなという気持ちにさせる
1)シャワーで全体を濡らすお尻から頭にかけての順番がオススメです。
2)肛門線を絞る。シャンプーの前に行い、すぐに流しましょう。
3)シャンプーを薄めてかけて、全体を洗う。お尻から頭にかけて。
4)シャワーで流す。頭からお尻にかけてがオススメです。
5)リンスを薄めてかける。全体を洗う。お尻から頭にかけて。
6)被毛を優しく手で絞る。バスタオルで擦らないようにして拭き取る。
ポイント
お湯の温度は30度から38度です。子犬は3ヶ月たってから行いましょう。目と鼻に水が入らないようにしましょう。
もしシャワーの水が怖い時は、スポンジに水分を含ませたものを使う、水道の蛇口から出る水を、手を伝わせてかける。
用意するもの(ドライ編)
- ドライヤー
- スリッカーブラシ
- 綿棒
1)胸元にドライヤーをセット。スリッカーブラシを使い乾かしていく。
ドライヤーで当たる部分だけをスリッカーブラシで梳いていく。お尻から頭にかけてがオススメ。
2)足は難しいので、ドライヤーは手で持って乾かす。乾いたらスイッチオフ。
素早くスリッカーブラシで梳かす。
3)仕上げは耳に綿棒を入れて水気を取りましょう。
ポイント
乾かす時は、左手で犬を抑える、右手で梳かす。その為ドライヤーは胸元などに固定すると
良いです。難しい時は2人で行いましょう。また、ドライヤーを当てた部分、スリッカーブラシは色々な方向に梳かすと乾きが早くなります。
人気のおすすめシャンプー
人気
「ISLEOFDOGS」
世界26カ国で使用されています。ドッグショーにも使用されることが多いです。
使用成分が天然成分が多く、もちろん合成成分、合成の香料もありません。
敏感肌
「パピドールシャンプー」
低刺激で敏感肌や、子犬にも使用できます。愛犬家にとても人気のある商品です。
毛並みもふわっとした仕上がりになるため、肌にも優しく文句なしの商品です。
動物病院で使用
世界の獣医師が認めたシャンプーです。ただ皮膚を洗浄するだけではなく、皮膚を保護する成分も
含まれた安全性の高い商品です。
オーガニック
香料はありますが、もちろん消臭効果抜群のティーツリーを使用。
A.P.D.Cの原材料から見直されたオーガニックの商品です。
まとめ
- 獣医師がそう判断した時
- 汚れることをしたり、行ったりした時、又はショーに出る時など
お風呂の重要性を考えた時、この2つが最も重要だと思います。しかし、スキンシップという観点から見た場合、とっっても有効な手段だと思います。
飼い主と一緒に楽しくお風呂に入る、または水に入るということは、犬にとっては大きな怖いものを克服することに相当します。
しかし逆の言い方をしますと飼い主さんと2人だけのバスタイムは飼い主さんを独り占め!できるということですね。
お風呂に関する色々な問題。時間をかけて克服した時にはきっとお風呂が大好きな犬になっているはずです。