犬が飼い主を見つめる心理①「あなたのことを信じています」
犬が飼い主さんを見つめることには、「信頼」の気持ちが込められています。本来ならば、犬が相手のことをジッと見つめることには、「威嚇」や「敵意」の気持ちが込められており、犬としての本能や習性です。しかし、その相手が飼い主さんであるならば、“あなたのことを信じています”という気持ちを伝えるために、ジッと見つめているのです。愛犬に見つめられたとき、愛犬の目の動きや表情をよく観察してみてください。とても穏やかで、愛情のこともった目や表情をしているはずです。飼い主さんが見つめ返せば、犬は嬉しくて、寄って来て甘えるかもしれません。隣にゴロンと寝転がり、お腹を撫でてとアピールするかもしれません。よほど飼い主さんのことを信頼しているのでしょう。
犬が飼い主を見つめる心理②「〇〇をお願いします」
犬が飼い主さんを見つめることには、「要求」の気持ちが込められています。朝起きたとき、愛犬が顔をジッと見つめていることはありませんか?“そろそろお散歩に連れて行ってくれませんか?”と、お散歩や運動に行こうと要求しているのかもしれません。“ぼくはお腹が空きました”と、ごはんを要求しているのかもしれません。こんなこともあります。私が家事をしていると、足元へ来て、ジッと見つめてくるんです。“お水が空っぽになったんですけど…”と、お水を要求しに来たのです。なぜわかるのかと聞かれると自分でも不思議なのですが、愛犬からのアイコンタクトで、何を要求しているのかが一目でわかります。きっと、みなさんにもわかりますよね。
犬が飼い主を見つめる心理③「あなたの様子をうかがっています」
犬が飼い主さんを見つめることには、「観察」の気持ちが込められています。犬は、とてもよく飼い主さんのことを観察し、理解しようとします。仕事へ出かける準備をしているところだ、スーパーへお買い物に行こうと準備をしているところだ、僕のお散歩に行くための準備をしているところだ、ぼくを病院へ連れて行こうとしているところだ、など、飼い主さんの行動を全て把握し、これからどんなことが起きるのかな、と予測しようとしているのです。飼い主さんが女性なのであれば、スカートを着ていれば仕事、ズボンを着ていればお散歩、と学習しているかもしれません。飼い主さんが男性なのであれば、ジーンズならお散歩、ジャージならスポーツジム、と学習しているかもしれません。自分も一緒に連れて行ってもらうことができる様子だと判断すれば、玄関で先に待っていることもあるかもしれません。
犬が飼い主を見つめる心理④「あなたに不安を感じています」
犬が飼い主さんを見つめることには、「不安」や「威嚇」の気持ちが込められていることがあります。飼い主さんがいつもと違う様子だからかもしれません。飼い主さんによって、何か恐怖や緊張を感じるような体験をしたからかもしれません。わざと愛犬を驚かすなど、嫌なことをされたからかもしれません。飼い主さんを見つめることで、様子をうかがい、唸って威嚇することもあります。飛びついたり、噛みついたりなど、攻撃してくることもあります。信頼の気持ちで見つめてくるときと、不安や威嚇の気持ちで見つめてくるときは、犬の目の動きや表情、しっぽの動きなどに違いがあらわれます。
まとめ
犬が飼い主を見つめる心理には、
- 「あなたのことを信じています」
- 「〇〇をお願いします」
- 「あなたの様子をうかがっています」
- 「あなたに不安を感じています」
などのメッセージが込められています。犬が飼い主さんを見つめることは、ボディランゲージのひとつでもあります。言葉で気持ちを伝えることができない犬だからこそ、どんな心理や意図があって見つめているのか、一目で理解してあげることができるようになりたいですね。