犬の発情期とは?
犬を飼っている方は1度は考える「犬の発情期」についての悩み。「ヒート」とも呼ばれているこの犬の行動に、いくら自然の摂理であるからといって、やはり頭を抱える悩みである事に変わりありません。
そこで今回は、飼い主として知っておきたい犬の発情期について、素朴な疑問から飼い主さんに考えてほしいことなどをまとめました。室内飼いだから関係ない、なんて思わずに知識としてぜひ勉強してみましょう♪
そもそも発情期ってなに?
発情期って良く聞くけど、実際どの期間を指すの?なんて聞くに聞けない人もいるのでは?
発情期とは、繁殖が可能な期間のことを指します。つまり犬たちがこの発情期に交尾をすれば、妊娠する可能性がある訳です。
少しややこしいですが、この「発情期」があるのは、実はメス犬だけなんです。
性成熟
発情期は性成熟したら起こります。体が大人になるということですね。
性成熟する時期は一般的に生後6~10ヶ月くらいの時期だと言われています。これには個体差があり、さらに大型犬より小型犬の方が早く来るようです。
犬の発情周期
メスの発情期は年に1~2回訪れます。発情期には周期があります。
発情前期
→約10日間体内でホルモン濃度が上がり始めます。頻尿になったり、外陰部から出血したりします。メスの発情期はこの出血、つまり生理(ヒート)が始まって気づくことがほとんどです。しかし中には自分で外陰部を舐めてしまい、出血に気づかずに妊娠してしまう例も多いのです。
発情期
→約10日
この時期にオスを受け入れるようになります。オスが近づくと、尻尾を片側に寄せて受け入れ体勢を作ります。子どもを作るのであればこの時期に交尾をさせます。
発情後期
→130~140日
オスは受け入れません。
妊娠期間となり、妊娠していないメスの場合、偽妊娠することもあります。
無発情期
→約30日
発情兆候は全くありません
オスの発情期について
オスにはいつ頃が「発情期」という決まった期間はありません。発情期中のメスに会えば発情してしまいます。なので1年中気を付けなければならないのです。
メスの出すフェロモンは強く、オスの本能を刺激します。それによって引き起こされる問題行動も少なくありません。
犬が発情期になるとする行動
オスの本能による問題行動
問題行動といっても、あくまで飼い主さんが問題だと思うことなので、すべての飼い主さんや犬たちに当てはまるものではありません。ここでは一般的に問題とされる行動として取り上げます。
マウンティング
→相手の犬の上に乗ること。遊びで行うこともあります。相手の犬だけでなく、クッションや人の足などに乗り、腰を振る仕草をすることがあります。
相手がメスであれば交尾に繋がり、子どもが出来る可能性も…
遠吠え、吠え
→メスを呼ぼうと遠吠えをしたり、本能を刺激されてテリトリー意識が強くなり、攻撃的に吠えるようになったりします。
マーキング
→縄張り意識が高まり、尿による臭いつけ行動がおきます。これは発情期というより、性成熟によって起こります。臭いがすればおしっこをする、という本能によるものなので、マーキングが始まってからのトイレトレーニングはほぼ不可能に近いくらい難しくなります。
引っ張り
→メスの所に行きたい!や自分の縄張りを確認したい!の一心で、散歩中にぐいぐいと引っ張ることも多々あります。
メスの発情期の行動
- 落ち着かずソワソワする
- 元気がない
- トイレの回数が増える
- 生理による出血を気にして、終始舐める
- 食欲不振
- オスのそばに行こうとする
などの行動が見られます。神経質になったり、不安そうにしていたりと気持ちの面でもあまり落ち着かないように見えます。体が妊娠できる妊娠できる状態になり、ホルモンバランスの変化から、ストレスを感じやすい時期でもあります。
偽妊娠とは
妊娠していないのに、妊娠したような行動をとります。
子どもの代わりにおもちゃを守ったり、神経質になったりします。ぬいぐるみや小動物を自分が産んだ仔犬のように接し、つわりや食欲不振など、実際に身体面にも妊娠をしているかのような症状が表れます。
実際に乳房から母乳が出て、ぬいぐるみに母乳を飲ませるしぐさをすることもあります。偽妊娠の症状が続くと、ホルモンバランスが乱れて病気を誘発する可能性があるので注意が必要です。
乳腺のつまりから起きる乳腺炎になると、発熱したり、しこりができたりします。また、乳腺腫瘍や子宮に膿がたまる子宮蓄膿症などを誘発する恐れもあります。特に高齢の犬は、偽妊娠を繰り返すことで体力を消耗して免疫力なども弱めてしまいます。
通常は2週間ほどでこのような症状は治まりますが、長期化した場合には病院で相談することをおすすめします。
犬の発情期の対処法やマナー
オス犬の行動に対する対処法
一番は去勢手術をすることです。本能から起こる行動なので、トレーニングで改善することはとても難しいです。
※マウンティングと引っ張りに関しては、性行動以外のものはトレーニングによって改善の余地はあるでしょう。逆に言えば、オスの問題行動は去勢によって改善される可能性もあると言うことも出来ます。
メス犬の発情期の対処法やマナー
メスの発情期は、フェロモンによってオスをも落ち着かなくしてしまいます。
ドッグランや公園など、たくさんの犬が集まる場所には行かないようにしましょう。また、お散歩時間もあまり他の犬に会わないような時間帯にするのがベターです。
生理の出血で、汚さないようにマナーパンツなどを履かせるなどの配慮も必要です。マナーパンツを履かせる場合には、発情期には陰部がふくらんで雑菌が入りやすくなるので、まめにとりかえて清潔に保つようにしましょう。妊娠を望まないのであれば、不用意にオス犬に近づけないことが大切です。
犬の発情期に関するまとめ
メスもオスも発情期は落ち着かず、神経質になりがちです。子どもを作らないのであれば、避妊や去勢手術をしてあげると、精神的にも落ち着けてさらに病気の予防にも繋がります。
また、望まない子どもを作らないためにも、発情期の事を正しく知り、然るべき対処をしていかなくてはいけません。これをするのは飼い主さんの責任であり、飼い主さんにしか判断出来ないことでもあります。
ユーザーのコメント
40代 女性 ミネハハ
30代 女性 Chappy
20代 女性 すず
また、わたしは今までメスのわんちゃんしか飼ったことがなかったのでオスの発情期のことなども知れて対処方法なども違うのでこれも勉強になりました。
50代以上 女性 チーコ
30代 男性 めいけん
40代 女性 匿名
将来的に交配を希望しているので避妊をしていません。
ヒート中、ご近所中のオス犬が発情し脱走し庭まで来ます。
ヒートが終わりに近付くと、メスですがマウントを始めます。
ヒートが終わるとマウントもしませんが。
不要な妊娠を避けるため、常にうちの犬は、家の中にいます。
女性 みお
以前に飼っていた子が二匹とも女の子だったのですが、避妊していた子も、していなかった子も、時期がくると二匹とも飼い主の膝や自分で毛布を抱え込んでマウンティングをしていました。ヒートの時期に関わらず、来客があったり、興奮をすると行うことがありました。
今飼っているパピヨンは、全くマウンティングなどをしませんが、発情後期になると、遊んでいるぬいぐるみを大切にお腹で抱えて、ミルクをあげるような仕草をしたり、寝るときにもぬいぐるみをくわえて自分のベッドに連れて行き、愛おしそうに一緒に寝ていました。そうするうちに、今度はおっぱいが膨れて、本当にミルクがでてきました。まさに偽妊娠ですね!
ぬいぐるみで子育てだなんて、かわいいな~と、微笑ましく見守っていましたが、偽妊娠はホルモンバランスの崩れなど、愛犬にとってはあまりよくない様です。そんな時には遊んであげたり、気分転換をしてあげると良いかもしれませんね!
30代 女性 ロン
小型犬なので量は少ないですが、発情期には出血します。寝ている場所などを汚さないため、人間の子ども用パンツに尻尾を通す穴を作ってはかせています。
今は犬用のおむつなど、生理用品に近いものがあるので、そういったグッズを使う方もいるそうですが、小型犬なら子ども用パンツで対応できると思います。使い捨てではなくて、洗って何度も使えるので便利です。もちろん衛生を保つため、毎日はきかえさせます。散歩のときは脱がせています。
出血が止まって、妊娠可能な時期に入ったときには、散歩で男の子とあいさつさせるときには十分な注意が必要です。男の子が興奮した様子を見せたときには、すぐにその場を離れるか、抱き上げるかします。
小型犬で制御が可能なので避妊手術をしませんでしたが、中型犬以上を飼うなら望まない繁殖を避けるために避妊手術は必須だと思います。
30代 男性 BOB
女性 ライライ
女性 aoi
先代のわんこは5~6歳頃に避妊手術を受け、それから12年近くヒートと付き合いがなかったのでうっかりしていました。多頭飼いをしているので、15歳のおじいちゃんわんこもいました。去勢手術は済んでいるし高齢なので心配はなかったのですが、メスの方が気が強いので念のため気を付けておこうと思いました。案の定、メスの方がおじいちゃんわんこにマウンティングを始めるという…。おじいちゃんわんこもびっくりでした。
ヒートが始まると、量が少なくてもすぐにオムツです。不衛生にしてしまうと免疫力が落ちている状態ではすぐに炎症を起こしてしまいます。外陰部を気にして舐めてしまうこともあるので、それは阻止しなくてはなりません。これが原因で子宮蓄膿症になったことがあるからです。結果、腫れが酷く子宮摘出になってしまったので、メスを飼われているお家は本当に気を付けてほしいです。
この時期のお散歩にも注意ですね。オムツをしていてもフェロモンは隠せません。たまに行く大きな公園はノーリードのお散歩が多いので、この時ばかりはお散歩は我慢でした。
我が家のメスの場合、ヒート中はいつも以上に人に甘える行動がありました。
女性 匿名
40代 女性 ティナママ
今朝から遠吠えや鼻を鳴らしてクンクンという鳴き声が止まりません。食欲も無く腹痛を心配しましたが、散歩でも元気そう。
なるほど!発情期を迎えたメスが近くにいるのかも…と勉強になりました。
それにしても、鳴き声はどうすればやめてくれるのでしょうか?大好きなボールもおやつも目に入らず、ソワソワと何かを探している様子で、鳴きながら室内をウロウロしています。
40代 女性 ゆか
家のリビングでは、マナーパッドが外せません。
寝るときは、専用のお部屋で外しています。
♀のヒート中は、本当に可愛そうですが
かみかみおやつを与えたりお散歩で気晴らしですね。
女性 海