犬が出産できるようになる年齢
犬が出産できる年齢は犬種によって異なりますが、大体
生後7~16か月ごろに初潮がやってきて、妊娠可能な時期になります。
犬は昔から多産のイメージがありますが、1歳前後で妊娠可能な時期になるということに驚きです。犬の妊娠可能な時期や年齢は分かりましたが、出産というと少し話が違ってきます。妊娠自体は発情がおこれば可能ですが、初回の発情の場合体への負担が大きいため妊娠・出産は避けたほうがよいでしょう。大切なのは自分自身が健康で妊娠・出産・育児が自分自身に大きな影響を与えずその後も元気に過ごせるかどうかです。身体の造りの成熟に加え体格の成熟も出産には重要です。
体格差にもよりますが、犬は1回の出産につき小型犬では平均2~4頭、中~大型犬では平均5~10匹の子犬を産むので、小さすぎる犬は体の負担が大き過ぎます。さらに妊娠により子犬に栄養がかなり取られるので、母犬が低血糖や低カルシウム血症をおこし命にかかわることもあります。
犬の体格の違いと出産
それでは、小型犬、中型犬、大型犬という体格差によって出産できる年齢に違いはあるのでしょうか
- 小型犬は12ヵ月ほどで成犬になりますが、まだ十分な成熟ではありません。
- 中型犬は20ヵ月ほどかけてで成犬になります。
- 大型犬は意外に思われるかも知れませんが、さらに長く26ヵ月ほど成熟に時間がかかります。
犬の年齢1歳を人間の年齢に換算すると、小型犬では22歳、中型犬では20歳、大型犬では12歳です。この年齢を考えてみると出産適齢の年齢がそれぞれ違うことが納得できます。
犬の場合、妊娠は大体、春と秋の一定のシーズンに限られ、そのシーズンのことを「発情」といいます。この発情のシーズンは初めての初潮がやってきて出血することで確認できます。最初の発情では犬の体がまだ成熟していない状態だと考えられているため、この時期の妊娠と出産は避けることが勧められています。
その後、6ヵ月~8ヶ月ごとに定期的に発情のシーズンがやってくるので、2回目以降の発情期は小型犬か大型犬かによって個体に差がありますが、大体1歳半~2歳以降が犬の出産できるようになる年齢ということが分かります。
犬の出産可能な年齢上限
では、犬が出産可能な年齢の上限は何歳なのでしょうか?人間でもそうですが、母子共に健康で無理なく出産できるのには年齢がとても重要になってきます。
犬の母子共に健康で、無理なく出産できる年齢は、初産では5歳までが限界といわれています。犬の5歳は小型犬、中型犬で人間の年齢に換算すると36歳、大型犬では40歳になります。
一度出産経験があれば6歳まで可能という説もありますが、犬の高齢出産は母体にも子犬にもかなりのリスクが伴います。犬が5歳以上の高齢で初産の場合は、妊娠したとしても流産の可能性、産道がうまく開かず死産になる可能性、帝王切開の可能性、先天性疾患の可能性が高くなり危険だそうです。
仮に元気な子犬を産めたとしても、シニア期に差し掛かった犬の出産と育児は想像以上に母体に影響を与えます。毛が抜け落ちてしまったり、筋肉が落ちてしまったりと目に見えて老化が進んでしまった例もあるそうです。
中には8歳以上の高齢で子犬を出産した犬の例はありますが、小型犬でも8歳は人間の年齢に換算すると46歳です。見かけは元気そうでも、やはり高齢出産なので妊娠できたとしても心配です。高齢出産にはかなりのリスクが伴うことを考えると、初産が5歳まで、出産も6歳までというのも納得できますね。
愛情深い飼い主さんなら、犬の赤ちゃんを見てみたい気持ちはありますが、犬が5歳以上になったら辛い思いやリスクを背負わせたくはないですね。発情があり、出産は可能であっても犬に無理をさせないことが賢明だといえます。
犬の出産で最適な年齢
それでは犬の出産で出産適齢期といわれる、本当に最適な年齢とは何歳でしょうか。一般的な犬種の代表として、トイプードルの出産の年齢について調べてみました。
出産に最適な年齢は身体と体格が成熟し、体力もある1歳~5歳です。トイプードルの発情期は個体差はありますが、約7ヵ月サイクルといわれています。初潮の発情期を見送り、2回目以降の出産が理想だそうです。それでも、母体と子犬の健康と安全性から生涯で出産するのは4回までと勧められています。
他の犬種でも出産で最適な年齢は、体力的にも精神的にも成熟した若い年齢が最適だといえるでしょう。最適な年齢は小型犬、中型犬で1歳半~5歳、大型犬で2歳~4歳頃までです。
まとめ
「犬の赤ちゃんがみてみたい!」という思いは、多くの飼い主さんの正直な気持ちだと思います。もしくは、自分の犬の遺伝子を受け継ぐ子犬を残してあげたいと思うのは自然な感情かもしれません。そして代々遺伝子を残している飼い主さんもいらっしゃいます。それはとても素敵なことですね。
しかし、犬にとっても妊娠と出産は命がかかった大仕事です。生まれてくる子犬もどんなに小さくても「命」です。生まれてくる命を大切に思うからこそ、犬の出産について正しい知識を持っていたいものです。
今回は犬が出産できる年齢についてお話してみました。
犬の妊娠できるようになる年齢は1歳前後と早いものですが、出産となると身体や体格の成熟度がとても大切な点になってくることが分かります。そして、犬には人間と同じく出産適齢期というものがあり、母子共に元気で無理なく出産できる時期に出産するのが一番良いということが分かりました。
可愛い犬の赤ちゃんは見てみたいですし、育ててみたいと思いますが、以上のような点をよく勉強して、正しい知識を得てから出産の計画を立てたいですね。
ユーザーのコメント
女性 さつき
料金はそれなりにかかりましたが、その頃は血統とかはわからなかったのでおまかせしました。発情期がきていろいろ準備をしブリーダーに我が家のプードルを預け交配が終了。しかし次の日から様子がおかしい、落ち着きがない。
私がイライラすると犬もイライラ。家族には交配しない方が良かったんじゃと言われて不安な日々を過ごしてました。一週間ぐらいたち落ち着きを取り戻し60日妊娠期間を無事に過ごしました。今考えるとあの落ち着きがなかったのは人間でいうつわりだったのだと思いました。
妊娠して60日前後で出産すると聞いていたので様子をみていたら、全然陣痛らしきものがこなくて不安だったので病院へ。エコーをしてもらうと赤ちゃんは十分大きくなってるから様子をみましょうと70日位まで待機。でも一向に陣痛がこない、これでは赤ちゃんが危ないから帝王切開しますと言われて私も立ち会いました。
お腹には2頭いて後に出てきた子は息をしておらず先生が慌てて羊水をだし無事に息を戻しました。産まれてきたときは2頭とも140グラム前後、母犬は大丈夫でしたが1頭だけ自ら乳を飲まず私が2時間おきに母犬の乳にすいつかせそだてました。
飼い犬の赤ちゃんが欲しいからと軽く考えがちですが、相手を見つける費用・妊娠後のケア・出産後の世話。いろいろ大変な事だらけ。
命を授かるというのは素晴らしい事だけど軽く考えないで欲しいからあえて厳しく言いたい。
最近飼いきれなくて飼育崩壊のニュースが多すぎる、動物を飼いたくでも飼えない家庭もあるのに。
新しくワンちゃんを迎える方も命を預かるのだから覚悟をもって世話して欲しい。
飼育放棄しないで下さい。