母犬が育児放棄? 子犬と母親の様子を観察しましょう
母犬は必至で子供を守り、育てる
犬も人間と同じように陣痛に耐え、お腹を痛めて子犬を産みます。
子犬は羊膜に包まれた状態で出てくるので、母歯は犬は羊膜を口で破り、へその緒を噛みきり、子犬の全身や鼻を舐めて呼吸を促します。
そして自分のお乳へ誘導しお乳を飲ませ、また次の子を産みます。
ヨチヨチ動けるようになったら。子犬が遠くに行きそうになれば、口で咥えて自分の近くへ運び、守ろうとします。
大きくなればしてはいけないこと、やり過ぎてはいけないことを教え、子犬は犬のルールを覚えます。
誰かに教えてもらうでもなく、犬は本能でこうしてわが子を必死で守るのです。
育児放棄する子もいる?
中には育児放棄してしまう子もいます。
ではどうして育児放棄してしまうのでしょうか?
母親が初産だった
母親が初産だった場合。育児放棄する可能性があります。
母親自体が人間に育てられ、自分のお腹から子犬が出てくると驚き育児放棄するようです。
母親も人間社会になれてしまい、本能を忘れ、びっくりしてしまうようです。
帝王切開
自分自身が産んでいないのに子犬が急にいて、自分の子だと理解できず、育児放棄になるようです。
飼い主に依存している
飼い主に依存している子は、育児放棄する可能性があると言われています。
母親になるより、まだまだ甘えたいのでしょうか?
また生まれたときはちゃんとお乳をやり育児をしていても、飼い主さんが子犬が可愛いあまり、子犬に構い過ぎて嫉妬し、急に育児放棄をする場合もあるようです。
ひどい場合には、飼い主さんに依存し過ぎているせいで嫉妬心が強くなり、わが子なのにいじめたり、最悪の場合噛み殺そうとする場合もあるようです。
理由はこれだけではありません。安心して子育てができない環境や母犬の体調、生まれた子犬の体調が育児放棄につながる場合もあります。
母犬に育児を促す方法
生まれてきた子犬のためにも、母犬が育児放棄をしたら飼い主さんが手助けをし、育児を促さなければなりません。
いくら人間と一緒に生活しているわんちゃんでも、本能は必ず持っています。
母親が生まれてきた子犬にお乳をやらないようならば、子犬を母犬のお乳のところへ持っていき、お乳を飲ませてあげましょう。
母親も子犬がお乳を飲みだせば本能が目ざめ、急にお世話をするようになります。
ちゃんとお乳をのませるようになったら、もう大丈夫♪
後はしばらくの間は、飼い主さんが構い過ぎないようにしましょう。
注意しなければならない期間がすぎれば、後のことは母犬に任せて、そっと見守るくらいがいいでしょう。
飼い主さんにとっても、初めての愛犬の出産の場合、色々不安になるかとは思いますが、ここは母犬を信じてあげてくださいね♪
いつもでも可愛いだけの愛犬じゃなく、1つ大人になり母犬になったのですから。
どうしても無理な場合は人工保育も視野に
人工保育を始める前に大切なこと
そっと見守りつつも、細心の注意をしなければいけない時期があります。
子犬が産まれてから離乳の終わる3~4週間の期間は特に子犬の健康管理に注意して下さい。
特に生後1週間から10日の間は子犬が命を落とす確率が高くなります。
命を落とした子犬の、6~7割がこの時期に命を落としていますので、できるだけこまめに様子をみてあげてください。
その後、生後1ヶ月ともなれば動きや排便で健康か判断できるようになるので、そこからは少し安心することができます。
飼い主さんが手助けをし母犬のお乳を飲ませても、育児放棄してしまう子も中にはいます。
きっと母犬なりに理由があるのでしょうから、怒らないであげてくださいね。
その場合は飼い主さんの手で人工保育をしてあげてください。
また、育児はしているけどお乳が出ない、出にくい場合の子、母親がなんらかの病気で治療をしていてお乳を飲ませられない場合なども人工保育が必要となってきます。
人工保育に必要なものと使い方
- 子犬用ミルク
牛乳や人間用のミルクではいけません。ちゃんと犬用のミルクを用意しましょう。
たくさん栄養を与えたいからと言って濃く作ったりするのは下痢の原因になるのでやめましょう。
そしてこの時期の下痢は、成長に大きく影響します。
- 哺乳瓶
小型犬は犬猫用、大型犬は人間用で大丈夫でしょう。
吸い口がカットされていないものはカッターであけず、内側から爪楊枝などであけましょう。
吸う力がない場合は、口から胃までカテーテルを通してミルクを与える必要が出てきますので、その場合は必ず動物病院に相談しましょう。
また、ミルクを飲ませた後には排便と排尿をさせましょう。
基本的にミルクの温度は人肌にして、弱っているとき、消化の悪いときは薄めにしましょう。
授乳の方法ですが、子犬を手のひらで包むように持ち、もう片方の手でミルクを与えます。
若干上に角度をつけ与えますが、空気は飲ませないように注意してください。
また、咥えているからといって飲んでいるとも限りません。
必ずミルクが減ってきているか確認しましょう。
- ガーゼなどの柔らかい布
排泄のお世話をするのに使います。
子犬は自分で排泄ができないので、本来は母親が股間を舐め、排泄を促します。
母親代わりとなり濡らした布やティッシュペーパーで、軽くチョンチョンと股間とお尻をつついてあげて、排尿と排便がでたらふき取ってあげましょう。
- 保温するためのタオルやヒーター
子犬は3~4週間になるまで体温調節ができません。
それまでは母犬や兄弟にひっついています。
涼しい時期は室内を20度前後を保つようにしてください。
また暑すぎてもいけませんので注意しましょう。
まとめ
人間の場合の育児放棄はどんな理由があっても許せませんが、犬の場合はきっと悪気のない理由があるのです。
自分の愛犬が子育てする姿を見るのは、とても楽しみだったことと思いますが、決して母犬を怒らないであげてください。
愛犬が育児放棄したならば、私が育ててあげる!と人工保育で母親役になってあげてください。
母犬として育児するのは無理だったかもしれないけれど、子犬達が大きくなれば家族や仲間としてとってもなかよくなるかもしれません。
あなたの手で、あなたのワン孫を育ててあげてくださいね♪