犬はカニカマを食べても大丈夫?
今回は犬がカニカマを食べても大丈夫かというテーマですが、結論から言うと「食べれるけど、与えない方が良い」が正解です。皆さんもご存知のように、カニカマはとても美味しい食品です。もちろん、犬からしてもとても美味しい食品です。
しかし、だからといって与えて良い食品ではありません。正確には、前述したように与えることを推奨できない食品に分類されます。
犬にカニカマを与えない方がいい理由
すでにお話ししたとおり、犬はカニカマを絶対に食べてはいけないということではありません。食べてしまったからといって、死に至る危険性がある食品ではないため、食べてしまったからといって緊急性はありません。
しかし、カニカマは加工食品ですので、様々な調味料が使われています。基本的に人間が食べているカニカマには、醤油や塩などの調味料が多く使われているので、犬にとってあまり健康に良い食品とは言えないのです。
なぜならば、人間には許容範囲である調味料の量であっても、犬にとっては多すぎるからです。つまり、塩分過多となってしまうのです。塩分を必要以上に摂取してしまうと、人間同様に健康に害を及ぼす恐れがあります。
また、人間の食べる加工食品は味が濃いため、犬にとっては最高の嗜好品です。そのため、1度食べてしまうと味を占め、「もっともっと」とねだるようになります。そのため、なるべく与えないようにしましょう。
犬のカニカマによるアレルギー症状
基本的には推奨できる食品ではありませんが、カニカマを食べたからといって、直後に中毒症状により死に至る危険性などはありません。
しかし、カニカマに含まれている調味料や食材に、アレルギー反応を引き起こす可能性がありますので、もしも食べてしまったときは、念のため普段以上に観察するようにしましょう。例えば醤油であれば大豆が使われていますし、魚介類にアレルギーを持つ犬もいます。
主なアレルギー症状に、痒みや下痢、嘔吐、目の充血などが挙げられます。普段よりも痒がっていたり、目が充血しているなどの異変が生じた場合は、なるべく早く獣医さんに診てもらいましょう。
犬にとってカニカマ以外で与えていいもの悪いもの
かまぼこやちくわは条件付きでOK
かまぼこやちくわはカニカマと同様に、人間用の加工食品ですので、積極的に与えるべき食べ物ではありません。しかし、カニカマに比べると塩分が少ない物も多いので、アレルギーや与え過ぎに注意すれば、たまの贅沢として与えても大丈夫です。
こちらも与え過ぎると塩分過多となってしまう恐れがありますので、欠片程度をちょっとしたご褒美として与えるくらいに止めましょう。
生のカニは与えてはいけない
カニカマは犬に与えることは推奨されませんが、食べてしまったからといって緊急性はありません。そのため、アレルギーなどがない犬の場合、ほんの少しであればたまの贅沢に与えても問題ないともされています。
そんなカニカマはカニという名称が付いているので、カニが使われていると思われがちですが、実はカニ肉は一切含まれていません。「カニ風味の」かまぼこなのです。
では、カニカマに使われていない「カニ」を犬は食べても良いのでしょうか。答えは生のカニであればNOです。加熱してあれば少量ならば与えても大丈夫とされています。
生のカニにはチアミナーゼと呼ばれる成分が含まれており、この成分にはビタミンB1を分解してしまう作用があります。そのため、ビタミン欠乏症となる恐れがあるのです。
ビタミンB1が欠乏してしまうと、ふらついたり、体が麻痺してしまうなどの症状が現れ、最悪の場合発達障害の原因となる恐れもあります。そのため、カニは絶対に生では与えないようにしましょう。
犬用おやつの「カニかま」がおすすめ
現在、犬用のおやつは幅広いラインナップで展開されています。その中には「犬用カニかま」が販売されているのをご存知でしょうか。人間用のカニカマに比べて塩分が低く、調味料も少なめに抑えられています。
犬用カニカマの種類も多く、犬用に改良された普通のカニカマから、カニカマにささみを巻いたタイプの物まで豊富です。愛犬が好きそうな種類のおやつや、原材料を確認し、なるべく調味料や着色料を使用していない物を選ぶなど、飼い主目線で選んであげましょう。
犬がカニカマに巻いてあるビニールごと食べてしまったときの対処法
犬の手の届くところにビニールに入ったままのカニカマを放置してしまった場合、カニカマの匂いに誘われて、犬が飼い主の目を盗み食べようとすることは珍しくありません。
多くの犬は匂いを嗅ぐ程度ですが、中には我慢ができず、ビニールを食いちぎって食べようとする犬もいます。子犬の場合は「ビニールから匂いが」と勘違いし、間違えてビニールを誤飲してしまう恐れもあります。
食いちぎったビニールを誤飲してしまったり、あるいはビニールを食べてしまった場合は、まず犬の状態を確認しましょう。口に入れ飲み込んでしまった直後であれば、喉に詰まってしまっている危険性があり、何かを吐き出すような仕草が見られるはずです。
その場合は犬の様子に応じて、緊急性が低いようであれば(咳込む程度であったり、もがき苦しむ様子が見られない)、自分で無理に対処しようとせず、病院で処置してもらいましょう。
緊急性が高い場合は口の中をのぞき込み、見える場所にビニールが見える場合は、ピンセットなどで慎重に、ゆっくり外に取り出しましょう。もちろん、この応急処置を行った後は必ず病院へ連れて行ってください。しかし、違和感や苦しさから暴れてしまう場合もあります。どうしても難しい場合は無理をしないようにしましょう。また、ピンセットなどの道具を使うときには取られないように、誤って飲み込まれないように十分に注意してください。
ビニールを食べてしまってはいるけれど、いつ食べたかわからないという場合には、すぐに病院へ連れて行ってください。胃の中に入ってしまうと取り出すことが難しくなり、放置してしまうと腸閉塞を引き起こす危険性があります。
他にもビニールを食べてしまい、そのまま放置してしまうと腹膜炎や気道・食堂閉鎖を引き起こす恐れがあり大変危険です。「また今度」と悠長に構えず、早急に病院へ連れて行きましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。カニカマは絶対に与えてはいけない、与えてしまうと危険性が高いという食品ではありません。しかし、中にはアレルギー反応を引き起こしたり、塩分過多により病気の原因となる恐れもあります。
そのため、カニカマを始め、人間用に加工された食品は、なるべく犬に与えないようにしましょう。もしもカニカマを与えたいと思うのであれば、犬用のカニカマを与えてあげましょう。