犬が飼い主にオシッコをかけるのには理由がある!?
愛犬にオシッコをかけられた経験はありませんか?愛犬にオシッコをかけられて、思わず厳しく叱ってしまったという飼い主さんもいらっしゃるでしょう。服をオシッコで濡らされたらイラッとする気持ちは分かりますが、むやみに叱るのはNGです。
なぜかというと、犬が飼い主さんにオシッコをかけるのには犬なりの理由があり、そこに悪気はないからです。その理由が分かればきっと、オシッコをかけた愛犬を責める気持ちも自ずと和らぐのではないでしょうか。そこで今回は、犬が飼い主さんにオシッコをかける理由についてご紹介していきたいと思います。
犬が飼い主にオシッコをかける理由①マーキング
犬が片脚を上げて、電柱や草むらなどに少量ずつオシッコをかける行動をマーキングと言います。犬はマーキングによって、自分のテリトリーや存在をアピールしています。また、自分のにおいに囲まれることで安心感を得ているとも考えられています。マーキング行動はオスに多く見られますが、発情中のメスや少し強気なメスが行うこともあります。
マーキングは散歩のときなど外でするものと思いがちですが、そうとは限りません。室内のあちこちに少量ずつオシッコをする場合は、トイレの失敗ではなくマーキングをしている可能性が高いです。そして、飼い主さんにマーキングすることもあります。飼い主さんにオシッコをかけて自分のにおいをつけ、「飼い主さんは自分のものだからね!」と、ほかの犬や人にアピールしているのです。帰宅した飼い主さんからほかの犬のにおいがすると、やきもちを焼いて飼い主さんにマーキングすることもあるようです。
マーキング行動は、避妊・去勢手術を行うことによって減らすことができる場合があります。しかし、必ず減るという保証はなく、避妊・去勢手術にはデメリットもあるので、獣医師に相談の上、よく検討することをお勧めします。
犬が飼い主にオシッコをかける理由②ストレス
犬は何らかのストレスがあると、トイレ以外の場所で排泄してしまうことがあり、飼い主さんにオシッコをしてしまうことも考えられます。これまでトイレの失敗がなかった愛犬が急にトイレ以外の場所で排泄するようになったときは、生活環境や家族構成の変化、飼い主さんとのコミュニケーション不足などストレス要因はないか、一度振り返ってみてください。もし心当たりがあるのなら、そのストレスを軽減する工夫をしてあげましょう。
犬が飼い主にオシッコをかける理由③興奮
大好きな飼い主さんが帰宅するとうれしくて、興奮のあまりオシッコをしてしまうことがあります。いわゆる「うれしょん」です。うれしょんは、尿道括約筋が未発達な子犬に多く見られますが、成長とともにしなくなることが多いようです。しかし、興奮しやすい犬や甘えん坊の犬は、成犬になってもうれしょんをする傾向にあります。
飼い主さんの帰宅時にうれしょんをしてしまうときは、帰宅したら声を掛けたり目を合わせたりせずに犬が落ち着くのを待ち、落ち着いたら構ってあげるようにするといいでしょう。また、まずオスワリやフセなどの指示を出し、犬の興奮を抑えてから構うようにするのも手です。どちらの場合も、構うときに犬を興奮させないように気をつけましょう。
犬が飼い主にオシッコをかける理由④恐怖
動物病院が苦手な愛犬を診察台に乗せようとしたらオシッコをされたことはありませんか?犬は恐怖を感じたときにも、オシッコをしてしまうことがあります。車が苦手な犬なら、車に乗せるために抱っこされた瞬間にオシッコをしてしまったりします。
犬の恐怖の対象となっているものを見極め、それを避けることで恐怖によるおもらしを防ぐことができますが、根本的な対処法は恐怖の対象に少しずつ慣らしていくことです。
まとめ
犬が飼い主さんにオシッコをかけるのは、ご紹介したような理由からだと考えられます。愛犬にオシッコをかけられるのはうれしいことではありません。でも、その行動にはきちんと理由があるはずですから、叱ったりせずに愛犬の目線に立ってその理由を探り、対処しましょう。
飼い主さんにオシッコをかけることを含め、トイレ以外での排泄を叱ってしまうと、飼い主さんの見えないところで隠れて排泄するようになったり、気を引くためにトイレ以外の場所で排泄するようになったりすることがあるので気をつけてくださいね。