犬はシャワーとお風呂のどっちがいい?それぞれのメリットとは?
犬は、人間のように言葉を話せません。ですから、お風呂に入るのが好きか、シャワーが好きか、あるいはどちらもキライ、ということもあり得ます。
また、愛犬にとったらおうちでシャンプーをするときは、風呂に浸けてシャンプーをする方法とシャワーだけで済ませる方法とでは、メリットがあるのでしょうか?
愛犬の好みはさておき、私たち飼い主が最優先するべきは愛犬の体を清潔に保つことです。トリマーさんにお願いできないときなど、ご自宅で愛犬をシャンプーする飼い主さんもおられると思います。
ですので、シャワーとお風呂のどちらがいいのか、そのメリットを考える前に、まず私たち人間にとって、浴槽に浸かる入浴の方法とシャワーだけで済ませる入浴の方法の効果の違いについて考えてみましょう。
犬をお風呂に浸けるメリット
筋肉や関節痛の痛みを和らげる
人間同様、犬も浴槽に浸かると体温が温まります。そうすると、血管が拡張して血行が良くなり、筋肉がほぐれてます。愛犬に関節痛などの疾患がある場合は、特に痛みが和らぐなどの効果が期待できます。
リラックス効果
お湯に浸かると、浮力が働いてお湯の中で体が浮きます。その効果によって体の緊張がほぐれて、リラックス効果を得ることができます。また、犬の入浴には36℃前後のお湯が適温と言われています。この温度は、心身をリラックスさせる働きを司る副交感神経を刺激します。
血液やリンパの循環が活発になる
お湯に浸かると全身に水圧がかかります。そうすると、内臓が刺激されて腸の動きが促進され、血液やリンパの循環も活発になります。
犬をお風呂に浸けるデメリット
体温が上がりすぎる
犬は人間のように汗をかいて体温を調節することができません。ですから、長湯すると人間以上に体温が上がりすぎてしまいます。全身をお湯につけることのメリットはありますが、犬を浴槽で洗う場合、立っている状態の犬の足の半分程度浸かるぐらいのお湯を溜めるぐらいの量が適量です。
心拍数が上がり、心臓に負担が掛かる
体が外から温められて、体温が上がると心拍数も上がります。そうなると心臓に負担が掛かります。
汚れが再付着してしまう
キレイに洗い上げた後、お湯に浸かると被毛が浴槽の中で開いて、完全に汚れが落ちたような感覚になりますが、実際は洗い落とせなかった汚れが浴槽の中に流れ出ています。せっかくシャンプーをして汚れを落としたのに、浴槽に浸けることによって、汚れが被毛に再付着してしまうのです。
シャワーで洗うメリット
シャワーの水流による刺激
愛犬をシャワーで洗う際は、地肌にシャワーヘッドを当てるぐらいの近さで被毛を濡らします。それが皮膚への刺激になり、血行が良くなります。
短時間で済む
犬のシャンプーや入浴は体温が人間よりも上がりやすいことを考慮して、15分以内で終わらせるつもりで行います。そのため、浴槽に浸けてシャンプーをするよりもシャワーを使う方が圧倒的に手早く作業を進めることができます。
シャワーだけで済ませることのデメリット
正しい手順で行わないと、汚れが落ちない
プロのトリマーさんは、犬の皮膚の表面についた皮脂汚れがいかに頑固かを熟知しています。トリマーさんによって、シャンプーだけで5回も行う場合もあるそうです。
飼い主さんが自宅でシャンプーする場合も、お湯で被毛を完全に湿らせた後、シャンプーとゆすぎを4回以上もする…という手順で行わなければ、汚れが落ちないと思わなければいけません。
ですから、お家で愛犬を洗うということはどんなに手早くやっても、プロのトリマーさんの技術には及ばないということを知っておきましょう。
まとめ
愛犬が気持ちよくお風呂に入っている姿を見ると、飼い主の私たちの方が心を癒されます。けれど、愛犬の体のことを考えると家で浴槽に浸けて洗うよりも、手早く済ませることができるシャワーの方が向いていると言えます。とはいえ、やはりプロの技術には適いません。
特に愛犬が長毛の犬種であれば、皮膚や被毛のトラブルを防ぐためにも、二か月に一度はプロのトリマーさんにシャンプーをしてもらった方が良いでしょう。