犬が足で触ってくるときの心理は様々!?
飼い主さんがソファやイスに座っているときに、愛犬がちょいちょいと前足で触ってくることはありませんか?まるで小さい子供がお父さんやお母さんに「ねえねえ」と呼び掛けているようで、とてもかわいいしぐさです。そして、よく観察してみると、犬は様々な状況でこのしぐさを見せていることが分かります。
ということは、犬が足で飼い主さんを触ってくるときの心理はひとつではなさそうです。では、どのような心理からこのしぐさを見せるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。
①「構って~」
飼い主さんがテレビを見ていたり、本を読んでいたり、パソコンで作業していたりするときなどに、犬が飼い主さんの膝や腕を前足で引っかくようにちょいちょいと触ってくるのは、構ってほしいからです。おもちゃをくわえたまま触ってくるのなら、「これで遊ぼ~」と誘っています。
構ってほしくて前足で飼い主さんをちょいちょいと触ってくる犬は、過去にそうしたらなでてもらえたり、遊んでもらえたりした経験がある可能性が高いです。
犬はどうしたら構ってもらえるかを学習すると、その行動を繰り返します。前足で触ってくる以外にも、あごを乗せてきたり、鼻でツンツンしてきたりして構ってアピールをすることもあります。
②「もっと~」
なでられたりマッサージされたりして愛犬がうっとりしているときに、飼い主さんが手を止めると、前足でちょいちょいしてくることはありませんか?これは、「もっとなでて~」「もっとマッサージして~」というおねだりです。
「構って~」とか「もっと~」とおねだりしたくて飼い主さんを触ってくる場合、それに無条件で応じてしまうと、おねだりする癖がついてしまうことがあるので注意が必要です。
愛犬がおねだりするために前足で触ってきたら、「オスワリ」や「フセ」などの簡単な指示を出して、それに従えたらごほうびとして要求に応じるようにするといいでしょう。
③「それちょうだい!」
飼い主さんが食事をしているときやおやつを食べているときに前足で触ってくるのは、「飼い主さんが食べている物を自分にもちょうだい!」というアピールです。
前足でちょいちょいしてくるかわいいしぐさに加えて、キラキラした目でじっと見つめてきたりもするので、おすそ分けしてあげたくなる飼い主さんは少なくないでしょう。
しかし、ここでおすそ分けをしてしまうと、飼い主さんが何かを食べるたびにおねだりするようになる可能性があります。愛犬を肥満にさせないためにも、飼い主さんが食べている物のおねだりには応じないようにしましょう。
④「早く!」
食事の時間や散歩の時間が近づくと前足でちょいちょいしてくるのなら、「早くごはんちょうだい!」「早く散歩へ連れて行って!」とアピールしています。
これは、いわゆる食事や散歩の催促で、食事や散歩の時間になるとオスワリをして飼い主さんの顔をじっと見つめたり、吠えたりするのと同じです。
犬が食事や散歩を催促するようになるのは、毎日決まった時間に食事や散歩をすることで、犬の体内時計がその時間を覚えてしまうからです。体内時計通りに食事を与えられなかったり、散歩へ連れて行ってもらえなかったりすると、それが犬のストレスになってしまうこともあるので、食事や散歩の時間は決めない方がいいでしょう。
⑤「不安だよ…」
不安を感じたときにも、その気持ちを飼い主さんに伝えるために前足で飼い主さんを触ってくることがあります。
例えば、犬は車のクラクションの音、工事の音、子供の叫び声、花火の音、雷鳴など、聞き慣れない音や大きい音が苦手ですが、こうした音を聞いたときに飼い主さんのところへ行き、前足でちょいちょいして「不安だよ…」と伝え、安心感を得ようとするのです。
そんなとき、飼い主さんは「大丈夫だよ」と優しく声を掛け、なるべくふだん通りに接するのがベター。「かわいそうに」と言って過度に構うよりも、飼い主さんの落ち着いた態度や行動を見せる方が犬に安心感を与えることができるでしょう。
まとめ
今回は、『犬が足で飼い主を触ってくるときの心理』についてご紹介しました。どうやら犬は、おねだりや催促など何か要求があるときに、前足で飼い主さんをちょいちょいと触ってくることが多いようです。愛犬のかわいいしぐさに負けて、何でも言うことを聞いているとおねだり癖がついてしまうこともあるので注意が必要です。
また、犬が前足で飼い主さんを触ってくるときは、不安な気持ちを伝えていることもあります。ですから、愛犬が前足で触ってきたときは、そのときの状況や愛犬の様子をよく観察して愛犬の心理を見極め、適切な対応を取るようにしましょう。