結論…人間用は使用しない方が無難
今回は犬に人間用シャンプーを使っても良いのか、そして犬に人間用シャンプーを使うとどうなるのかについてお話ししていきますが、結論から言ってしまうと犬に人間用シャンプーはなるべく使わない方がいいでしょう。
詳しい理由は後ほどご紹介しますが、犬と人間は皮膚が異なるため、人間用シャンプーは犬の皮膚に刺激が強すぎてしまう恐れがあります。
もちろん、人間用シャンプーは種類が豊富ですし、皮膚が弱い人向けの人間用シャンプーも販売されていますので、すべてが犬に悪影響を及ぼすとは限りません。また犬によっても皮膚が強い、弱いの度合いが異なりますので、一概に人間用シャンプーはすべて犬に悪影響を及ぼすとは言えません。
しかし、誤った人間用シャンプーを選んでしまうと皮膚に痒みが生じたり、ふけが出てしまう、あるいは炎症を引き起こしてしまう恐れがあります。ご家庭によっては人間用シャンプーを使っているところもありますが、やはり犬用シャンプーを使ってあげた方がトラブルは起きにくいです。
犬と人間は皮膚から違う!
犬にはなるべく犬用シャンプーを使うべきであり、人間用シャンプーはおすすめできないとお話ししましたが、その理由は犬と人間の皮膚にあります。
犬の皮膚は人間の皮膚よりも厚みが薄く、シャンプーの影響を受けやすい皮膚だと言えます。そのため、間違ったシャンプーを使用してしまうと人間よりも症状が現れやすく、重症化しやすいのです。
また皮膚はpH値と呼ばれる皮膚膜を表す値で示されますが、このpH値も犬と人間では大きく異なります。
一般的に健康な人間の皮膚は、pH値が4.5〜6.0の弱酸性です。しかし犬の皮膚は6.2〜8.2と中性から弱アルカリ性に傾いており、これは人間でいう超乾燥肌に値する数値です。
このように犬と人間では皮膚の厚みから性質までが大きく異なるため、犬のシャンプーには含まれている成分も注意しなければならないのです。
犬用シャンプーと人間用シャンプーの違い
犬用シャンプーと人間用シャンプーは成分が異なります。使われている成分に大きな違いはないとも言われていますが、人間用シャンプーには髪の艶を出したりコーティング剤と呼ばれる手触りをよくする成分が含まれています。他にも多くの保存料や香料が含まれており、これらが犬の皮膚には刺激が強い成分となる恐れがあります。
犬用シャンプーも人間用シャンプーとほとんど成分は同じですが、香料が使われていなかったり、含まれている成分が少ないという点が異なります。主に使われている成分は界面活性剤、補助剤、添加剤が使われています。人間のシャンプーよりも使われている成分が少ないことがわかります。
犬用シャンプーなら何でも大丈夫?
では、市販で販売されている犬用シャンプーであれば、どのようなシャンプーを選んでも問題ないのでしょうか。答えはNOです。
実は犬用シャンプーとして販売されているものであってもすべてが犬にとって良い物であるとは限りません。なぜならば、犬のシャンプーは雑貨扱いの商品となるため、配合されている正文の記載は義務づけられていません。
そのため、中には犬用シャンプーは食器用洗剤と同じ成分が使用されている物もあると言われており、犬用シャンプーよりも成分がしっかり記載されている人間用シャンプーを使った方が安全という声もあるほどです。
最も安全な犬用シャンプーを選ぶ方法としては、公式サイトでしっかり詳細に成分が記載されているシャンプーを選ぶという点です。
合成界面活性剤に注意!
犬のシャンプーを選ぶ際に特に注意したい天が、すべてのシャンプーに使用される界面活性剤です。界面活性剤には大きく分けて合成界面活性剤と合成以外の界面活性剤の2種類に分けられます。
合成界面活性剤は犬にとって刺激が強い物が多く、犬の皮膚膜を刺激し弱らせてしまう恐れがあります。その結果、細菌が体内に入ってしまい、炎症を引き起こすなどの悪影響を及ぼすのです。
そのため、犬用シャンプーを選ぶ際はなるべく合成界面活性剤が使われていないシャンプーを選ぶようにしましょう。他にもかかりつけの病院でおすすめしているシャンプーを使うなど、愛犬の皮膚を守るためのシャンプー選びを工夫する必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょう。基本的に人間用シャンプーを犬に使うことは推奨されませんが、犬用シャンプーだからといって安心というわけでもありません。現在の愛犬の皮膚状態を理解した上で、愛犬に合った安全なシャンプー選びがポイントになります。
公式サイトでしっかり成分を公開しているシャンプーを選んだり、迷ってしまう方はトリマーさんや獣医さんに相談してみると良いでしょう。