裸足で歩いて痛くない?犬の肉球の仕組みと怪我の対処

【獣医師監修】裸足で歩いて痛くない?犬の肉球の仕組みと怪我の対処

プニプにと柔らかく、なんとも香ばしい匂いがする肉球。愛犬の肉球が大好きな飼い主さんも多いですよね。自然環境の中を歩くには、とても丈夫な肉球ですが、アスファルトや乾燥などにはあまり強くありません。今回は肉球の仕組みや、お手入れ方法などをご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の肉球とは

犬の肉球アップ

肉球の構造

犬の肉球の表面は、少しザラザラとした硬い皮膚で、触れるとプニプ二と柔らかい感触がありますよね。その皮膚の部分は角質層が分厚くなったもので、中の柔らかさはコラーゲンやエラスチンなどの弾性繊維と脂肪が詰まっています。

肉球は表面の皮膚が厚い角質層で覆われていることにより、血管の数が少ないと言われています。怪我を治癒させるのが、困難な部位でもあり、歩くたびに体重がかかり圧迫されるので、傷口が開きやすく、完治までに時間がかかります。

肉球の役割

散歩中に道路を歩くダックスフンド

靴の代わり

肉球の構造上から考えると、柔らかな脂肪は歩くときの衝撃を吸収してくれるクッションの役割で、外側の角質層が突起物などで痛みを感じたり怪我をしたりしないように働いていると言えます。

人間が裸足で歩けないような場所も平気で歩けるのは、角質層が靴底のような役割を果たしてくれているからです。

汗をかくため

ご存じの方が多いと思いますが、犬の肉球は体の中で唯一汗腺がある部位で、汗をかくことができます。

犬は基本的に口を開けて、ハアハアと大きく息をするパンティングで体温調節を行いますが、肉球からの発汗でも、わずかながら体温調節ができるのです。

また汗で肉球をしっとりと湿らせた状態を保つことにより、歩くときの滑り止め効果になりますし、肉球から出る汗は、自分の匂いがついていますので、お散歩中のマーキングにも使われていると考えられています。

肉球のトラブル

人の手の上に置かれた犬の手

よくあるトラブル

自然界の中でも強く生きていけるよう、肉球は丈夫な構造なのですが、現代社会ではトラブルも多くあるようです。

火傷

お散歩から帰宅後、歩き方に異変があり、肉球が腫れたり水ぶくれがあったりすると火傷の可能性があります。

近年では夏場のお散歩中、高温になったアスファルトで愛犬が火傷をしないよう、気をつけるのが常識となってきていると思います。

真夏の炎天下だと、アスファルトの気温は50℃から60℃まで上昇しますので、どんなに犬の肉球が丈夫な構造をしていても、長時間のお散歩だと火傷する危険性があります。夏場は気温の低い早朝や夜に、アスファルトに触れてみて温度を確認してからお散歩に出かけましょう。

万が一、火傷してしまった場合は、人間と同じで素早く冷やしてあげることが大切です。ばい菌が入らないよう、ガーゼや清潔な布などで保護して動物病院へ連れて行きましょう。

アレルギー

愛犬が肉球を長い時間、舐め続けていることはありませんか?もともと犬は肉球を舐める動物で、グルーミングの行為や、暑いときに行いますので、多少舐めている程度であれば心配はいりません。しかし夢中になって長時間舐め続け、止めてもやめないのであれば、アレルギーや皮膚炎の可能性があります。

アレルギーの原因はハウスダストやノミ、食べ物と様々で、なかなか特定することができません。エリザベスカラーなどを着けても改善しないようであれば、獣医さんに診てもらいましょう。

乾燥によるひび割れ

常に裸足で生活する犬の肉球は、自然の土の上や草むらを歩くことには適した構造になっているのですが、アスファルトやコンクリートなど、硬い地面を長時間歩くにはあまり向いていないのです。

硬い地面の刺激で乾燥してしまったり、夏場は肉球に汗をかくので、汗が乾くときに乾燥してしまったりすることもあります。人間と同じでひどく乾燥してしまうと、ひび割れやあかぎれができて出血してしまうこともあります。

犬の肉球は血管が少なく、頻繁に刺激をうける部位なので、1度キズになってしまうと治るまでに時間がかかり、重症化する恐れもあります。小まめに肉球のチェックをして、乾燥対策をしてあげましょう。

肉球のケアや保護

肉球のお手入れをされている犬

靴を履かせる

愛犬に靴を履かせてお散歩をされている方は、まだ少数派かと思いますが、犬用の靴はいろいろな肉球トラブルから守ってくれる強い味方になります。

・雑草などのアレルギーから保護
・キズの保護
・火傷や怪我の予防

食べ物以外にアレルゲンがあるワンちゃんも多く、草や雑草でアレルギー反応が出てしまうことがあります。草アレルギーだからといって、アスファルトの上ばかりを、お散歩させるわけにはいきませんよね。

靴を履かせることで安心して、草のある場所にも連れて行ってあげられますし、もし小さなキズができていたとしても、ばい菌が入るのを防いであげることができます。

うっかり見過ごしてしまった、ガラスの破片などの危険物などによる怪我も予防できますし、アスファルトの刺激や熱も少なからず軽減できますので、1足用意しておくと便利です。

肉球クリームでお手入れ

乾燥から愛犬の肉球を守るには、人間と同じで保湿やマッサージになります。できれば保湿クリームを塗ってあげる前に、蒸しタオルで汚れを落としつつ、硬くなっている皮膚を柔らかくしてあげましょう。

肉球にクリームをつけて、皮膚の表面を優しくマッサージするように、浸透させていきます。もし硬くなっている部分があれば、そこは特に念入りにマッサージしてあげてください。

今はプラセンタやコラーゲンが配合されている商品や、オーガニックの物など多くの種類の犬用肉球クリームが販売されています。お気に入りの一点を探してみてください。

まとめ

靴を履いて雪の上を歩く犬

我が家の愛犬は、3年ほどお散歩時にはラバーブーツを履かせています。肉球が柔らかく、怪我をしやすかったので使用しているのですが、大きな怪我をすることなく、乾燥も防げているように思います。

年齢によってケアの仕方も少し変わってくるかもしれませんが、靴やクリームなども、よければ試してみてください。

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