なぜ犬を毎日シャンプーするのはダメなの?

【獣医師監修】なぜ犬を毎日シャンプーするのはダメなの?

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犬を飼う上で欠かせないシャンプー。皮膚の汚れを落としたりニオイを取り除いたりメリットだらけなのに、なぜ毎日してはいけないのでしょうか?その理由と、健康を保つのに必要なものをご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

なぜ、犬に毎日シャンプーをしてはいけないの?

シャンプーをされているラブラドール

私たち人間は、ほとんどの場合、毎日シャンプーをします。人間の頭皮は、汗腺の働きが活発で汗をかきやすく、皮脂が溜まってしまったり、ホコリが付着したりします。シャンプーをすることによって汗や皮脂、ホコリなどを除去し、頭皮や髪を清潔に保っているのです。

犬も人間と同じで、皮膚に「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺と、皮脂腺が存在します。エクリン腺は足の裏に、アポクリン腺は全身にあり、毛包につながっています。皮脂を分泌する脂腺も毛包につながっており、ここで汗と皮脂が混じることでできたもの、皮脂が皮膚を覆い保湿などの作用をします。ただこれが過剰に分泌されたりすることでベタベタしたり、独特の匂いを発したりします。シャンプーをすることによって汚れを落とし、ニオイの発生を防ぐことができます。

そんなメリットだらけのシャンプーですが、人間と同様に、犬も毎日シャンプーをしていいのでしょうか?

答えは「NG」です。その理由は、皮膚にダメージを与えてしまうからです。「犬は被毛に覆われているから、皮膚も丈夫でしょ?」と思われる方もいるかもしれませんが、犬の皮膚は人間の皮膚と違って、とても薄くデリケートであり、それを守るために被毛で覆われているのです。

シャンプーをしすぎると、様々なことを引き起こす可能性があります。

犬のシャンプーを毎日すると①皮膚炎を発症する

後ろ足で体を掻く犬

本来は、シャンプーによって被毛や皮膚を清潔に保つことで、ダニやノミの侵入を防いだり、フケを取り除いたりします。しかし、シャンプーをしすぎることによって、特にわんちゃんの皮膚は、人よりも薄いため、シャンプーのし過ぎが皮膚に刺激を与え、ダメージを助長させてしまう可能性があります。それによってダニやノミ、細菌などが侵入しやすい環境になり、炎症や痒みなどを生じます。

犬のシャンプーを毎日すると②乾燥を助長させる

ドライヤーをされている犬

毎日シャンプーをするということは、毎日ドライヤーをするということ。つまり、肌の乾燥を助長させるということです。乾燥で皮膚を傷めることで、病気を発症しやすくなったり、トラブルを引き起こす恐れがあります。

実は、皮脂は健康を守るために必要なもの

お風呂上がりに首をかしげる犬

前述で、「汗と皮脂が混じったもの」についてご説明しましたが、実は「適度な皮脂」は皮膚の健康にとって大切なものなのです。

適度な皮脂は皮膚の表面に潤いを保ち、柔軟性を持たせます。また、皮膚が水をはじくのは皮脂のおかげであり、皮膚の乾燥を防ぐことができます。さらに毛にツヤを出し、過剰なフケの出現や、皮膚上の雑菌の繁殖を防ぐ効果もあります。

皮膚にとって皮脂は、欠かせない存在なのです。そのため、毎日シャンプーをすることで、皮膚の健康を守っている必要な皮脂まで洗い流してしまうのです。

では、「適度な皮脂」とはどのように作ればいいのでしょうか?
適度な皮脂とは、量と質が良い状態をいいます。皮脂が多すぎても少なすぎてもNG、ベタついたりカサついたりしてもNG、ということです。古くなった皮脂は洗い流し、新しい皮脂を生成させることが大切となります。

皮脂が少ない子の場合

皮脂が少なくカサカサしている子は、シャンプーのしすぎが原因の一つとして考えられます。適度に皮脂の量を保つシャンプー剤や、方法は存在しないため、シャンプー後は保湿剤を付けてあげましょう。

皮脂が多い子の場合

皮脂が多くベタベタしている子は、生まれ持った性質である可能性があります。アメリカン・コッカー・スパニエルや、シー・ズーなどは皮脂量が多い犬種といわれています。

皮脂が多すぎるとベタベタし、雑菌が繁殖し痒みを伴います。犬のシャンプーの頻度は、多くの方が月に1~2回ぐらいかと思いますが、皮脂量が多い犬種は、頻度をもう少し増やしてもいいかもしれません。

まとめ

獣医師に抱っこされている子犬

汚れのイメージがある皮脂ですが、皮膚の健康を守るために必要不可欠なものです。実は動物病院に連れられた犬の病気で一番多いのが、皮膚のトラブルだとご存じでしたか?

愛犬の健康を守るために、飼い主さんができることは、何でもしてあげましょう。

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