濡れた体をブルブルさせるのはなぜ?
シャンプーをした後や水遊びをした後など、犬が濡れた体をブルブルとさせるのには何か意味があるのか、と考えたことがあるでしょうか。単に水を飛ばしているだけなのでしょうか。
早く体を乾かすためのバランスを取っている
犬の毛皮には、断熱の役割がありますが、濡れた状態では断熱の役割を発揮することができません。そのため、濡れた体を早く乾かさなければ、生死に関わってしまう可能性があるのです。
濡れた体を乾かすために、どれくらいのエネルギーが必要なのか。濡れた体を乾かすためにどれくらいの時間が必要なのか。濡れた体をブルブルとさせることで、バランスをはかっているとされています。そのバランスを取るために、特定の頻度で体をブルブルとさせるのだそうです。
体の大きさでブルブルする頻度が変わる
小さな犬は、濡れた体をより早く乾かすために、ブルブルする回数を多くする必要があります。それと比べると、大きな犬は小さな犬よりもブルブルする回数が少なくて済みます。その分、必要とする消費エネルギーも少なくて済むのです。
こんな研究結果があります
ネズミが、濡れた体を乾かすために必要なブルブルの回数は1秒に27回ほど。ジャイアントパンダが濡れた体を乾かすために必要なブルブルの回数は、1秒に5回ほどであったとされています。
体が小さいほど、濡れた体を乾かすためには、たくさん体をブルブルさせなければならないということがわかりますよね。
シャンプーの途中でブルブルして困る!対策は?
シャンプーの途中でブルブルされると、泡まみれになったり、びしょ濡れになったりで、大変ですよね。
ポメラニアンのような超小型犬なら、シャンプーの途中でブルブルされても全く問題ないのですが、大きな犬にブルブルされると、シャワーを浴びたかのようにびしょ濡れになってしまいます。私も中型犬の男の子をシャンプーするときは、泡まみれのびしょ濡れ覚悟です。
シャンプーの途中で体をブルブルすることを完全にやめさせることはできません。体が濡れることは犬にとって生死に関わることであり、本能的にブルブルしてしまうからです。しかし、ブルブルする頻度を抑えることはできます。
お湯と浴室の温度を適切な温度に保つ
濡れることで体温が奪われてしまわないよう、犬はブルブルして早く体を乾かそうとします。お湯の温度は35℃から37℃くらいが適温であるとされていますので、暖かい日もこれくらいの温度のお湯でシャンプーしてあげましょう。
また、浴室が冷えてしまっている場合には、シャワーを出すなどしてシャンプーの前に浴室を温めておいてあげると良いです。
ブルブルしてほしいときはどうしたら良い?
雨の日のお散歩の後や、水遊びをした後など、ブルブルしてほしいときにブルブルしてくれないこともあるのではないでしょうか。
私も、雨の日のお散歩の後は、玄関の外でブルブルしてほしいのですが、なかなかしてくれなくて困ることがあります。玄関に入った瞬間にブルブルしてしまうと、玄関が水浸しになってしまうんです。
ふだんから犬がブルブルしたときに、「ブルブル」と声をかけてあげてください。
そうすると、お散歩の後や水遊びの後も「ブルブルして」と声をかけるだけでブルブルしてくれるようになります。
なかなか上手くいかないこともありますが、犬の背中を撫でてあげながらブルブルと声をかけるなどし、誘導してあげると良いと思います。
まとめ
犬が濡れた体をブルブルさせるのは、濡れた体をより早く乾かすためです。毛皮や被毛が濡れたままでは断熱の役割を失ってしまい、生死に関わる可能性があるからです。
確かに、私の愛犬(柴犬ミックス)は濡れた体を何度かブルブルしただけで、ほとんど乾いてしまいます。シャンプーの後も日なたぼっこしながら、自然乾燥できるので助かっています。
ポメラニアンの場合は難しいですね。長毛ですし、中にはアンダーコートが密集しているのでブルブルだけでは乾きません。ドライヤーが欠かせないものです。