犬がビニールを食べたときの対処法

【獣医師監修】犬がビニールを食べたときの対処法

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犬がお留守番中や目を離したときにビニールを誤って食べてしまったら驚いてしまいますよね。特に子犬は、何にでも興味を持つ好奇心旺盛の子が多く、「いつ」「何を」してしまうかわかりません。ここでは、ビニールを誤って食べてしまったときにどう対処すればよいかをご説明いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬がビニールを食べたときの応急処置

ビニール

犬がビニールを食べてしまったらとても驚き焦ってしまいますよね。まずは、犬がどのような状態か確認しましょう。

ビニールの残骸はどのくらい残っていますか?ビニールは、元々どのくらいの大きさのものだったでしょうか?ビニールを誤飲してからどのくらいの時間が経っているでしょうか?

ビニールは一度犬の胃の中に入ると、広がってしまい、簡単に吐き出すことができなくなります。ここでは、いくつかの状況に合わせた応急処置についてご説明いたします。

犬がビニールを喉に詰まらせている状態

犬がビニールを気道に詰まらせてしまい、窒息の危険がある場合は、まず犬の口を開けてみましょう。ビニールが見える位置にあるなら、舌を引き出し、気道を確保した上で慎重に取り出しましょう。
ただし、苦しんでいるときに舌を引き出すとかえって暴れて飲み込んでしまう恐れもあるので、気道を確保するならば首をできるだけまっすぐに伸ばしてあげてください。無理に何かしようとすると危険ですので、十分注意してください。

ここで大切なのは「犬の気道の確保」をすることです。もし、犬がビニールを食べても窒息の危険がなさそうなときは素人がやらずに、すぐに病院へ連絡し獣医師さんに適切な処置をしてもらいましょう。

犬がビニールを誤飲した時間が不明で、時間が経過している状態

犬がビニールを誤飲してから時間が経過している状態ならば、すぐに病院へ連絡し、獣医師さんの指示を仰ぎましょう。ビニールが犬の胃の中で広がってしまっていると、便で排出することは難しいです。

まずは適切に、大体いつ頃に犬がビニールを誤飲したのか、ビニールはどのくらい誤飲したのか、現時点で犬はどんな様子か、病院までの到着時間を伝え、落ち着いて病院へ向かいましょう。

犬がビニールを食べたことで引き起こす病気

犬が吐く

犬がビニールを食べて、誤飲してしまったことで引き起こすことの多い病気は、「食道閉鎖」「気道閉鎖」「腸閉塞」「腹膜炎」などです。詳しくみていきましょう。

腸閉塞

腸閉塞とは別名「イレウス」といい、腸に異物が詰まって正常に機能しなくなることを指します。

犬がビニールを食べるなどの誤飲をしてしまったとき、吐き戻すか、正常に排泄されれば問題ありませんが、流れない場合は腸閉塞を起こしてしまいます。犬の腸閉塞の主な症状は、「食欲不振」や「元気がなくなる」、「脱水症状」、「嘔吐」などです。

完全に閉鎖してしまうと初期症状に加えて、犬に激しい嘔吐や強い腹痛が起こります。そして最悪の場合には、開腹手術が必要となるほど危険な病気なのです。

腹膜炎

腹膜炎とは、おなか全体を包む腹膜が炎症を起こしてしまう病気です。症状は「嘔吐」や「激しい腹痛」です。犬がビニールを食べるなどの誤飲をしても、すぐに症状が現れないことも多いので気をつけましょう。

気道閉鎖

犬がビニールを食べるなどの異物を誤飲してしまった際に、犬の気管に詰まり、酸素がうまく吸えない場合に発症します。犬の気道閉鎖の症状は、「ゼーゼー」と呼吸が荒い、「呼吸困難」、「チアノーゼ」を起こすこともあります。

治療方法は、麻酔をかけて内視鏡や気管支鏡を使い、可能であれば除去します。詰まっている場所によっては除去が難しい場合もあります。

食道閉鎖

犬がビニールを食べるなどの異物を原因とする消化管閉鎖が、食道に発生したものです。犬の食道閉鎖の症状は、異物を飲み込んだ直後に「よだれ」などが起き、重症化すると気道圧迫による「呼吸困難」を起こすこともあります。

犬がビニールを食べる原因と予防

ボールをくわえて見る犬

犬がビニールなど食べてはいけないのものを口に入れてしまうのは、本能的な行動です。犬が野生で生きていた頃は、自由に外を歩き回り、嗅覚で食べ物を探し、くわえて食べるという行動が生きていく上で当たり前のことだったからです。

それを踏まえて考えると、犬が物を口に入れたからといい、必ずしも飲み込むわけではありません。具体的にどんな状況で犬がビニールを食べるなどの誤飲は多いのかについて、ご説明いたします。

食べ物や食べ物を包むビニールなど、食べ物に関連するものを誤飲するケース

これは食いしん坊で好奇心旺盛の犬種や性格の犬に起こりやすく、野性時代から残った狩猟本能や欲求が関連しているともいわれています。

飼い主さんの気がひきたく食べ物ではないビニールなどを誤飲するケース

この場合は、犬がビニールを口にして、取られないように逃げるという行動をとることが多いです。所有欲や好奇心が強く、エネルギーが余っている子に多く見られます。

上記を犬がビニールを食べるなどの予防する方法として、まずビニールを口にくわえた瞬間に返してもらえるように、日頃からおもちゃなどを使い「ちょうだい」を練習しておくことが大切です。

「ちょうだい」のしつけをマスターしておけば、ビニール以外の物を食べて、誤飲しそうになってしまったときでも、大事に至る前に犬から返してもらうことができます。

「ちょうだい」の練習方法

①おもちゃを用意し、飼い主さんが手に持ったまま「いいよ」と言って犬に噛ませる。
②犬がおもちゃをくわえているときに「ちょうだい」と言いながら大好きなおやつをみせる。
③おやつを見せて犬が口からおもちゃを離した瞬間にご褒美として大好きなおやつをあげる。
④これを繰り返し練習して「ちょうだい」をできるようになりましょう。

また日頃から犬のストレスをためないためにも、犬とコミュニケーションをとり、たくさん遊んであげましょう。

まとめ

犬と人

万が一、犬がビニールを食べて誤飲してしまったときの対処法はおわかりいただけたでしょうか。
まず、大切なことは犬の周辺にビニールなどを放置しないことです。カサカサ鳴る音とドッグフードやおやつを結び付けているケースはよくあり、条件反射的に興味をもって近寄ることがあります。必ず、ビニール袋は手が届かないところに片付けるようにしましょう。犬がビニールを食べてしまっても焦らずに、必ず動物病院で獣医師さんの診察を受けましょう。

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