犬が上を向く意味とは？
愛犬がこちらを向いてジッと見つめてくる、あるいは何もない上の方をジッと見つめている…といったことはありませんか？「何を見ているの？」と少し怖くなってしまうという飼い主さんの話を聞きますが、実際はどのような理由が考えられるのでしょうか。
飼い主の様子をうかがっている
もしも飼い主さんが犬の近くにおり、飼い主さんのことをジッと見つめるように上を向いていたのであれば、愛犬は飼い主さんの様子をうかがっている可能性が考えられます。
この場合、心理的要因はさらに分かれますが、1つ目は「なんだか機嫌が悪そう」と心配している可能性です。何か悪い事をしてしまった時にその罪悪感からそう感じる犬は多いです。しかし、中には犬の勘違いである可能性もありますので、勘違いの場合は優しく声をかけてあげましょう。
2つ目は飼い主さんに対して「構って欲しいな」と無言のアピールをしている可能性です。「飼い主さんに遊んでもらいたいけれど、なんだか忙しそうだし…」と遠慮している様子が上を向く＝飼い主さんをジッと見つめるという動作となって現れているのです。
聞こえてきた音に耳をすませている
どこか上の方を向いた状態で、動かずにジッとしている時は、聞こえてきた音に対し注意を向けていることがあります。「私は何も聞こえなかったけれど…」と飼い主が思っていても、犬の聴力は非常に優れているため、遠くの小さな音であっても聞こえているのです。
このような場合、犬の耳がピンと立っていたり、音のする方向に向いていることが多いです。「何か聞こえたのかな？」と思ったら、ぜひ耳を確認してみてください。
病気の可能性
この後、より詳しくご紹介していきますが、気付いたら上を向いているということが多く、上記で紹介した2つのパターンに当てはまらない場合、病気の可能性が考えられるため病院へ連れて行かなければなりません。
じっと上の方を見ていたり、何かを目で追うような仕草を見せるという症状は、脳に関わる病気の恐れがあります。軽度の症状から重度の症状までありますので、気付いたらすぐに病院へ連れて行き、獣医さんに診察・検査をしてもらいましょう。
先ほどもお話ししたとおり、上をジッと見ているという状態の他にも「このような種お嬢が出ていたら危険」といった症状が病気ごとに異なりますので、下記で確認していきましょう。
上を向く＝病気の可能性？
上を向いて何かを見ているような仕草が多い場合、脳に関わる病気の恐れがあるという話が出ました。では、いったいどのような病気が考えられるのでしょうか。主に考えられる病名と共に、症状も確認していきましょう。
水頭症
上の方向を向いたまま、ゆらゆらと目が揺れているような様子を見たことはありませんか？始めは「眠いのかな？」と可愛らしく思ってしまうという人もいますが、実は水頭症と呼ばれる脳に関わる病気のサインかもしれません。
水頭症の症状には嗜眠や異常行動、痙攣、知覚障害などが挙げられますが、中には視覚障害を発症する犬もいます。これが上記で紹介したような行動として表れているのです。
ぼーっと上の方を向いている時に、愛犬の前に回り込み、目をジッと観察してみてください。不自然に眼球が揺れているようであれば、水頭症の恐れがありますので、早急に病院で診断してもらいましょう。
てんかん
上を向いた状態で何もない空間をキョロキョロと何かを探すような動きをしている場合、てんかんの発作が起きている可能性が考えられます。てんかんとは、脳の神経に関わる病気で、人間も発症することの多い病気の1つです。
この何もない空間に向かってキョロキョロと目を動かすといった行動は、フライバイト（ハエ追い行動）の一種とみられます。脳波に異常が現れることで幻覚のような症状を引き起こしてしまうのです。
このような行動が見られた場合は、すぐに病院へ連れて行き検査をしてもらいましょう。この時の様子を動画に撮影し、獣医さんに観てもらうことで発覚することもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。飼い主の様子を窺っていたり、遠くの音を注意深く聞いている他にも病気である恐れもあります。これらのサインを見逃さず早期発見に繋がるよう、日々の観察は非常に重要です。心配な方は一度獣医さんに相談してみましょう。
