なぜダンボールをかじるの?
犬の本能に「噛む」という行為が当てはまるという事実はご存知の方が多いでしょう。その中でもダンボールをかじる子は非常に多いです。本能的なものだとしても、なぜ犬はダンボールをかじってしまうのでしょうか。またやめさせる方法はあるのでしょうか。
1.歯に違和感を感じている
幼犬の場合、1歳になるまでは乳歯から永久歯へと生え替わる期間が継続されるため、その際に歯がムズムズするなどの違和感を感じている事があります。
この歯の違和感を紛らわすために何かを噛む犬が非常に多く、その対象物は布や家具など、様々な物が当てはまります。ダンボールはかみ応えがありながらも家具より柔らかいということもあり、幼犬にとって噛みやすいのでしょう。
この症状は乳歯が永久歯に生え替わることで終わりますので、それと同時にダンボールをかじるという行為も終わることでしょう。生え替わりまで辛抱してあげましょう。または代わりに布を渡してあげるというのも良いでしょう。
2.暇な時に目に入ってしまった
最初にお話ししたとおり、犬には「噛む」という狩猟本能が備わっています。人間にもありますが「なんだか暇だなぁ~」という時に興味を惹くものが目に入ると、そちらに足が向いてしまいますよね。犬も同様に、噛みやすそうな物を見つけてしまうとそれに近づき噛むという行為をする子が非常に多いです。
通常はおもちゃなどを噛むことで暇を潰す子が多いですが、あまりおもちゃがなく、尚且つかみ応えのあるおもちゃがないと感じている時には、近くにあるダンボールなどをかじってしまうことがあります。
「あまり与えたおもちゃに興味を示さない」「おもちゃが少ないな」と感じている場合には、新たに愛犬が興味を惹きそうな、かみ応えのあるおもちゃを与えてあげると良いでしょう。
3.ストレスが溜まっている
ストレスが溜まっている場合にも、そのストレスを解消しようと破壊行為に走ることがあります。その破壊行為の代表的な例には、家具をかじる、クッションをボロボロにする、そしてダンボールなどのかじりやすそうな物を破壊するという例が挙げられます。
幼少期の犬は「歯が痒い」「違和感がある」などの理由からダンボールをかじることが多いですが、この時期を越えてもダンボールかじりをやめない場合には、ストレスが考えられます。
例えばその犬に合った運動量を行わせていないという理由が考えられます。もう少し散歩の時間を長くしたり、1日1回の散歩であれば2回に増やすなど、工夫をすると良いでしょう。
4.刺激を求めている
犬は1歳を過ぎてくると徐々に好奇心が旺盛になります。1歳までは好奇心を持っていても、初めてのことが多いため警戒心が強くなっていたり、臆病な気持ちが強く出てしまうため、刺激を求めることは比較的少ない子が多いです。
しかし、1歳を過ぎるとある程度世の中のことがわかってきます。例えば聞いたことのある音が多くなっていたり、外への散歩、他の犬との交流も慣れてきている子が多いでしょう。
すると、今度はより強い刺激を求めるようになる子が出てきます。これにより、性格的にも好奇心の強いタイプの子がダンボールをかじり破壊するという行為に走ることがあります。
この場合は、やはり運動量を消費するようなおもちゃを使い、飼い主さんが一緒に遊んであげる事が大切です。ボールを投げて取りに行かせたり、ロープを引っ張り合うというのも良いでしょう。少し工夫を凝らし、頭脳を使いおやつを探すという遊びも新鮮でおすすめです。
5.飼い主さんの気を引きたい
そして最後に考えられる原因は、飼い主さんの気を引くためにいたずらをしているという理由です。悪い事をすれば飼い主さんが自分の元へ来て構ってくれると考えているのです。
この場合は2つの大きな原因が考えられます。1つ目は飼い主さんの外出時間が長かったり、なかなか構ってくれないなど、飼い主さん自身が愛犬に対してスキンシップやコミュニケーションを積極的に行っていない場合です。
犬は寂しがりな傾向がありますので、上記のように感じているといたずらで気を引くことがあります。「構ってあげる時間が足りてないかも」と感じているのであれば、愛犬との時間を毎日少しでも作ってあげるように努力しましょう。
2つ目は愛犬がわがままになっている場合です。つまり「私が構って欲しい時に構ってよ!」と自己中心的になっており、飼い主のことを下に見ている可能性があるのです。これは少々問題です。
いつも愛犬の要求に応えてしまっているとこのように立場が逆転することがあります。この場合は愛犬をしばらく無視し、黙ってダンボールを片付けるなど、要求に応えないよう気を付けてください。徐々に効果がないということを犬も理解し始めます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように犬がダンボールをかじる原因は年齢や性格、環境によって様々です。どの理由が最も考えられるか、飼い主さんが判断し、それに適した方法をとることで問題行動をやめさせることができますよ!