飼い主が帰宅しても喜ばない犬の心理

飼い主が帰宅しても喜ばない犬の心理

仕事に行って夜帰宅すると、お留守番をしていた犬たちは大喜びで、しっぽをぶんぶん振り回しながらお出迎えをする――。そんな光景を思い浮かべていたのに、帰っても喜ぶそぶりを見せない犬たちもいます。

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飼い主が外出するということ=お留守番をするということ=犬にとってイヤなこと

窓のそとを見る犬

群れで暮らす修正のある犬にとって、飼い主が外出して留守番をしなければいけないという事態は少々不安なものです。しかし24時間ずっと同じ部屋にいてお互い目につくところにいるというのは不可能です。家の中にいたとしても、犬の視界からまったく消えずに生活することはできませんし、飼い主にはお仕事があったり日々の家事や買い物などの用事も発生するため、どうしてもおうちで犬たちに留守番をしてもらう必要があります。
子犬のころから上手に「飼い主は外出をするものだ」ということを理解させ、いい子にお留守番をしていると良いことがあるとトレーニングで覚えさせていないと、留守の際にいたずらをしたり、ひどい分離不安で吠えっぱなしになったり家の中を破壊したりと、一緒に暮らしていく上でのトラブルが多発します。
この分離不安は強いストレスとなり、放置していると抑うつ状態や下痢、嘔吐などといった身体症状に現れることもあります。それだけ犬たちにとっては信頼している家族と離れることはイヤなことなんですね。
そのため飼い主が帰宅するとそれまでの不安を払拭するかのように歓迎と喜びを表す犬が多いのですが、ときにはその喜びを表さない犬もいます。それはなぜでしょう。

「飼い主の帰宅」=嬉しいこと と結びついていない

犬と女性

通常ならば自分の前から姿を消していた、信頼する家族が現れたら嬉しくてたまらなくなります。その喜びを表現するために犬がとる行動はいったいどんなものがあるでしょう。

  • しっぽを振って出迎える
  • 興奮して跳ねまわる
  • ワンワンと大きな声で吠える
  • 立ち上がって抱っこを要求する
  • 自分のおもちゃをくわえて持ってくる

このような行動が多いでしょうか。

特にしっぽを振って出迎えてくれたり、興奮して吠えたり跳ねまわったりする子の例はうちも含めよく見かけます。人のほうもこんな犬たちの様子を見て癒されますし、いい子にお留守番をしてくれてた子にはおやつの一つもあげている方が多いのではないでしょうか。
しかし仕事などから疲れて帰宅すると、この超ハイテンションなお出迎えが億劫になったり、うるさく感じてしまうことがあります。そういったとき、出迎えてくれたことに対して反応を示さず、犬たちをほうっておいたことはありませんか?
犬たちは留守番が終わって大好きな飼い主に会えた喜びを一生懸命表しますが、それに対して人が無反応だった場合、「これをやっても褒めてもらえない」「これをしても得をしない」と学習してしまいます。これが何度も続いた結果、帰宅した際に喜ぶ反応を見せなくなるのです。

飼い主の留守の際、確実に怒られることをしでかしている

割れた花瓶と犬

よくしつけの本などでは、犬は過去のことを覚えていないので叱るときは良くないことをした直後でなればいけない、と書かれています。たしかにトイレのしつけや無駄吠えのしつけなどでは、悪いこと(人が望まない行動)をしたタイミングで叱り、良いことをしたら大げさに褒めると上手くいくことが多いです。
しかし、犬は本当に過去のことを覚えていないのでしょうか。
経験則で申し訳ないですが、我が家の犬がまだ成犬になっていないころ、ソファや家具をぼろぼろに噛んで壊してしまったことがあります。それに対しては叱り、成犬になった今ではそんなことはほぼしません。しかしどうやら「ぼろぼろに噛んだら叱られた」ということはしっかり覚えているようなのです。私が留守にしている際、手持無沙汰なのか手ごろなチラシや折り紙をびりびりに噛みちぎっていることがあります。これをしたときは、私が帰宅すると目を合わせようとせず、私がそのいたずらに気が付いていないのにも関わらずこそこそと隠れるようにテーブルの下へと行ってしまうのです。
このように犬にとって「飼い主に知られると都合が悪いこと」をやっているときは、飼い主が帰宅しても大喜びのそぶりを見せない場合があると思います。

まとめ

物陰から見つめる犬

いかがでしょうか。犬にとってお留守番は本来やりたくないお仕事の一つです。そんなイヤなミッションをクリアしてちゃんとお留守番をしていてくれた犬たちには、帰宅したときに思い切り褒めてあげてくださいね。

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