犬に日差しを浴びさせるメリットと注意したいこと

犬に日差しを浴びさせるメリットと注意したいこと

日光浴は犬の歯や骨や皮膚などの健康の維持と増進に効果があります。また、紫外線にはビタミンDの合成作用やセロトニンやメラトニンの生成作用もあります。犬に日光浴をさせるメリットと注意点もご紹介しています。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬の日光浴について

太陽の光を浴びるジャックラッセルテリア

日差しを浴びるということは、犬の健康を維持するために必要なことです。

太陽の光をカラダに受けることで、犬の健康を増進させることができます。

犬も人間も同じなのですが、太陽の光に含まれている紫外線を浴びることによって、カラダの中でビタミンDが合成され、カルシウムやリンなどの栄養素の吸収率を高めます。

免疫力と骨密度の強化作用があるんです。

ビタミンDが不足すると、カルシウムを上手く吸収することができなくなり、骨や歯が上手く生成されず、骨軟化症・骨粗鬆症・骨の変形などの原因となることがあります。

紫外線はカラダに悪いとされ避けてしまうことが多いですが、全く必要のない存在であるというわけではありません。

愛犬の健康を守るため、適度な日光浴をさせてあげましょう。

犬が日差しを浴びることのメリット

芝生の犬

セロトニンの分泌を活発にする

日差しを浴びると、脳の中で分泌されているセロトニンというホルモンの分泌を活発にすることができます。

セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれており、精神を安定させる作用や興奮を抑える作用があります。

雨の日が続き、部屋の中ばかりで過ごしていると、憂鬱な気分になってしまったという経験はありませんか?

セロトニンの分泌が上手く行われなかったことが原因のひとつです。

皮膚病を予防する

紫外線には殺菌の作用があり、犬の皮膚病の予防にも効果的です。

こちらは今、梅雨の時期で雨の日が続いていますが、どうしてもお外に行きたいと鳴く愛犬たちを連れてお散歩へ行きます。

雨の濡れると、どんなにお手入れをしても犬臭くなってしまいますよね。

雨に濡れたことで被毛や皮膚の表面に付着している細菌が繁殖してしまうからです。

やっと晴れて、今日は日光浴をさせていますが、被毛のベタベタ感やニオイを軽減させることができました。

紫外線による殺菌作用のおかげだと思います。

皮膚病を予防したいからといって、シャンプーをし過ぎると皮膚が乾燥するなどし、余計に皮膚病の発症原因となってしまいます。

そんなときは、ぜひ日光浴をさせてあげましょう。

夜ぐっすり眠ることができる

セロトニンというホルモンについて先にお話しましたが、セロトニンには、睡眠を促すメラトニンというホルモンを生成する材料になるという役割があります。

セロトニンとメラトニンの生成がバランスよく保たれることで、夜になると睡眠を促すメラトニンが正常に分泌され、脈拍や血圧が落ち着くことで、ぐっすりと眠ることができます。

そのような作用から、ぜひ老犬には適度な日光浴を積極的にさせてあげて欲しいです。

とくに夜鳴きで困っているという場合や、夜に寝てくれなくて困っている場合にとても友好的です。

犬が日差しを浴びることの注意点

走る犬

犬は発汗が上手くできないため、体温調節が苦手です。

体温が上がりすぎると熱中症のリスクが高まってしまいます。

また、長時間の日光浴は被毛や皮膚を乾燥させてしまうこともあります。

また、紫外線の影響によって、白内障や目の老化を促進させてしまうことや、発ガンのリスクを高めてしまうこともあります。

健康な犬は自身で日のある場所と日陰を行き来しながら上手く日光浴をすることができると思いますが、自身で自由に移動することができない老犬などに日光浴をさせる間は目を離さないようにしましょう。

サマーカットに要注意!

暑かろうと、夏の間にサマーカットをさせる飼い主さんも多いですよね。

短くカットし過ぎてしまし、被毛の役割を果たせなくなってしまっていませんか?

紫外線が皮膚に直接当たってしまわないよう、被毛には紫外線をカットする役割があります。

しかし、サマーカットによって被毛を短くし過ぎてしまい、皮膚や紫外線の影響を直接受けてしまっている犬もいます。

紫外線だけではなく、日焼けなどによって皮膚がダメージを受けることもあります。

サマーカットによって被毛を短くし過ぎた犬をシャンプーし、日光浴をさせながら被毛を乾かそうという飼い主さんもいらっしゃるようですが、紫外線の影響や日焼けだけではなく、水に濡れた皮膚は火傷をしてしまうこともあります。

日光浴をさせる場合やドッグランに出かける場合などは、紫外線や日光によって被毛や皮膚をダメージから守るため、お洋服を利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

日光浴を楽しむ少女と犬

うちの愛犬たちは日光浴が大好きです。

みなさんの愛犬も窓辺で日光浴をするなど、犬が自発的に日光浴を楽しむことがあるのではないでしょうか。

日光浴は30分から1時間くらいが適度であるとされていますが、クールダウンのために休憩をしながら行うのがおすすめです。

また、紫外線が強くなる時間帯を避けるなどし、気温や日差しの強さを考えながら日光浴をさせてあげましょう。

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