犬が舌を出すときってどんなとき?
犬が舌を出す主な理由として、舌が体温調節の役割をしているということがあります。
ハァハァとするのを見たことがあるかと思います。
犬には体温を調節するための汗腺が肉球や鼻の部分にしかないため、体温調節がとても難しく熱中症になる危険性が高いです。
そのため犬は舌を出すことで乾いた空気を口の中に取り入れて、唾液の蒸発による冷却効果を利用して体を冷やしています。
パグやフレンチブルドッグなどの鼻が短く、口の面積が小さい犬種は冷却効果が悪いため舌を出していることが多く、とくに熱中症に注意が必要です。
犬の舌の役割はそれだけではありません。舌を出していてもハァハァと息をしているわけではなく、口を舐める「舌なめずり」をしていることはありませんか?
そんなときは体温調節ではなく、他の意味があるかもしれません。
犬が舌なめずりをする5つの理由
舌なめずりをするのは犬にとっては普通のことなので、そこまで気にする必要はありません。しかし急に頻繁にやるようになると、ストレスや病気などの可能性があります。
特に何度も続けてやる場合は注意が必要です。病気の場合、放置すると悪化するのでよく観察するようにしてください。
病気ではなくストレスの場合でも他の疾患を引き起こすことがあるので、早めにチェックをする必要があります。
他にも舌なめずりをする理由はいくつかあるので知っておきましょう。
1.ストレスサイン
舌なめずりのほとんどは犬の癖なのですが、あまりにも頻繁にやるようであればストレスを感じているサインかもしれません。
舌なめずり以外にも口をくちゃくちゃさせたり、鼻を舐めたりします。
見逃しがちですがいつもと違うなと思ったら何か犬のストレスになっていないか確認してみてください。
例えば新しく家族が増えていたり、引っ越しや生活環境が変化していたりすると犬にとってはストレスに感じます。
その他にも大きな音や家族内の喧嘩などもストレスになります。
攻撃的になったり、逆に怯えるようになったり、食欲不振になることもあります。
何が犬のストレスになっているかを知って、そのストレスを取り除いてあげるようにしましょう。
2.ご飯に関係している
ご飯を食べたあとにペロッと舌なめずりすることがありますよね。
これは「美味しかった」という犬の気持ちが表れています。
さらに「もっと食べたい」「まだ足りない」というメッセージであることもあり、ご飯のお皿から離れない犬もいます。
また頻繁にペロペロと口を舐める場合は、歯にご飯がついているかもしれません。
口の中を確認して、ご飯がついているようであれば取ってあげましょう。
ご飯を食べたあとに歯磨きをする習慣をつけてあげるのも良いかもしれません。
3.相手をなだめようとしている
相手に敵意がないこと、服従していることを相手に伝えるときには舌なめずりをしたり、空中をペロペロと舐めることがあります。
飼い主さんに怒られているときや、他の犬に会ったときなどに舌を出して「落ち着いて」「怒らないで」と相手に伝えるのです。
舌を出す以外にも、尻尾を下げて軽くふる、耳を伏せるなどの行動をします。
舌をだす以外の行動も参考にしながら、犬が何を伝えたいのかを考えてみましょう。
4.自分を落ち着かせている
犬は不安であったり、緊張しているとき、自分の嫌な気持ちを落ち着かせるために舌を出すことがあります。
鼻を舐めたり、あくびをしたりすることもあります。
落ち着かせるためなので、ストレスを溜めている可能性もあるのでまずは犬を落ち着かせてから原因を取り除いてあげるようにしましょう。
5.口の中の働きが上手くいっていない
犬の歯、特に前歯は舌が出しっぱなしにならないようにしています。
しかし歯に隙間があったり、折れてしまっていたりすると舌が出やすくなります。
かみ合わせが悪かったり、歯周病などで歯が抜けてしまったりしていると舌をしまうことができません。
また、虫歯があると痛みのために舌なめずりを多くすることがあります。
放置してしまうと歯が抜けたり、痛みで攻撃的になったり、更に
虫歯が悪化してしまうと骨に達する可能性があります。
歯茎から出血をしている場合もよく口を舐めるようになるので、犬の口の中をチェックしてみましょう。
シニア犬が虫歯になりやすいのですが、子犬でも口の中の病気になることがあるため確認してください。
まとめ
犬にとって舌なめずりをするのは気持ちを表す他にも病気やストレスの可能性も隠れています。いつもはやらないのに、急にやりはじめたり、回数が増えた場合は注意が必要です。
日頃の犬の様子を観察していつもよりも舌なめずりが増えているかどうかわかるようにすると良いですね。
病気やストレスは放って置くと大変なことになります。何か異変があればすぐに病院へ連れていけるようにしておいてください。
健康面は日々注意してあげてください。