JKC犬籍登録数10年連続首位!トイプードル大ブームのきっかけは?

JKC犬籍登録数10年連続首位!トイプードル大ブームのきっかけは?

トイプードルが世界中でブームになったのはいつからでしょう?ハリウッドスターや海外セレブをはじめ、国内の著名人や子どもからお年寄りまでお散歩させる姿を見かけない日はありません。ここで、プードルの歴史と空前の大ブームになったきっかけをまとめてみました。

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JKC「犬種別犬籍登録数」2008年~2017年連続首位キープ

トイプードル:レッド

一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が、毎年公開している「犬種別犬籍登録頭数」によれば、2008年~2017年、10年間不動の首位をキープしているトイプードル。
初めて犬を飼育する人におすすめされる主な理由として、

  • 賢く人慣れしやすい
  • 脱毛が少ない(換毛時期が少ない)
  • ほぼ体臭がない
  • 社交的で温厚な性格

などが挙げられています。
どんな犬種にも個体差はあると思いますが、実際にトイプードルの飼い主さんに話を聞くと、お子さまがいるご家庭から一人暮らしのマンション飼育、高齢者に至るまで幅広い層に需要があるのがトイプードルです。

トイプードルの歴史

バーベット

プードルの原産国はフランス?ドイツ?

プードルの原産国はフランスとして知られていますが、実は西欧でおよそ400年前の西暦1600年頃から知られていたようです。

15世紀の西欧の絵画や彫刻には、プードルがモデルとなった芸術品が数多いことが明らかになっています。

プードルの原産国はドイツ、デンマークや、祖先犬が中央アジアに存在していたなど諸説ありますが、フランスのウォータードッグ犬『バーベット』という犬がルーツであるとの説が有力だといわれています。

中世ヨーロッパ貴婦人たちの愛玩犬となる

狩猟犬 プードル

15世紀にはフランスやドイツで、人間の狩りに欠かせないパートナーとして大切に扱われていました。

16世紀になると、プードルの賢さや容姿の美しさがフランス上流階級の貴婦人たちに好まれ、愛玩犬として飼育されはじめました。
さらにプードルの小型化が注目され、18世紀後半のルイ16世の時代には、トイプードルがすでに作出されていたといわれています。

第二次世界大戦後の1949年。アメリカから小型開発された3頭のミニチュアプードルが日本に輸入されました。

平成に入り小型の室内犬を飼育する家庭が急増。ペット可の集合住宅が増加していく時代背景とともに、室内で飼育しやすいトイプードルの登録頭数が2008年からJKCの首位に踊り出て、2017年まで10年間、不動のトップをキープしています。

テディベアカットの考案者は日本人だった!

プードルの人気に火を点けたのが、2003年「テディベアカット」が大ブームになったことが一つの大きなきっかけでしょう。

テディベアカットを世界中に広めたのは、東京・目黒のペットサロン『Dog Man』代表の江頭重知さんという方です。

従来のプードルカットといえば、顔や胴をバリカンで刈り込み、手足と尻尾をボンボンにした「コンチネンタルカット」でした。
江頭さんは当時コレクションしていたアンティークのテディベアをプードルに活かしたいとの思いで、試行錯誤した結果誕生したのが現在のテディベアカットなのです。

彼のインタビュー記事によると、かつてはショードッグ用のカットを勉強されていたようです。ご自身の愛犬プードルのために一番可愛く見えるカットを試してみたところ、散歩の途中でプードルの飼い主さんに依頼され、いつしか口コミが広がり予約が殺到するまでに至ったようです。

従来のコンチネンタルカットの常識を覆し、ペット史上に残るほどの『テディベアカット革命』を巻き起こした人物が江頭重知さんなのです。

テディベアカットが似合うのはなぜ?

トイプードル3頭

トイプードルを飼育される飼い主さんの中には、アンティークベアやSteiffのテディベア愛好家も少なくはないようです。

筆者もテディベアが大好きでSteiffのコレクションや一時期手作りベアにハマっていたことがあります。

クリクリの丸くて潤んだ瞳、マズルが短めで形の良い鼻、耳の位置が高く生きたぬいぐるみのような顔。クルクルとした巻き毛とお座りした時の手足の長さやスタイルの良さ・・・etc。

トータル的にプードルのバランスの良さが、テディベアカットが似合う容姿だとトリマーさんが話していました。

トイプードルが大ブームになったきっかけは?

トイプードル椅子

プードルにはトイプードルの他にも、スタンダード、ミニチュア、ミディアムなどがありますが、2017年のJKC犬種別犬籍登録頭数によると、1位のプードル全体75,149頭のうちトイプードルが74,158頭と圧倒的に多いことが分かります。(※2位はチワワで49,954頭)

犬の飼い主さんそれぞれの好みがありますし、犬種や個体によっても差があるため、一概にトイプードルが飼育しやすい犬種だとは言い切れません。

しかし、小柄なサイズで集合住宅などでも飼育しやすいことが人気の秘訣ではないでしょうか。

浅田真央さんの愛犬「エアロ」がブームのひとつ

浅田真央さん(@maoasada2509)がシェアした投稿 -

2008年以降、トイプードルが大ブームとなった理由のひとつに、元フィギュアスケート選手の浅田真央さんの影響が大きいと思われます。

2005年、世界ジュニア選手権で優勝した時に買ってもらった愛犬トイプードルのエアロちゃんは、CMで真央さんと共演したり、ぬいぐるみが期間限定で販売されるなど大ブームを巻き起こしました。

エアロの名前は、ネスレのチョコレート「AERO」から名づけられたといわれています。
ちなみにこのエアロちゃん、誕生日は2005年1月20日生まれだということで、現在13歳です。

浅田真央さんのInstagramに2018年4月30日に投稿されています。

浅田真央さん(@maoasada2509)がシェアした投稿 -

エアロちゃんをギュッと抱きしめる真央さん。13歳のエアロちゃんは真央さんの愛情に包まれて現在もなお愛らしい姿が健在です。

最後に

ソファーで寛ぐトイプードル

近年のように小型犬がメジャーではなかった昭和の頃。庭のある戸建て住宅の屋外で、犬小屋の中に繋がれていたイメージが定着していました。

平成になり小型の室内犬が注目を集め、犬とともに住める集合住宅が増加していく中で、トイプードルはまさに“飼いやすい理想的な犬”といわれるほど人気を博しました。

無駄吠えや脱毛が少なく、体臭が少ないトイプードルが多くの人たちに飼育されるようになった時代背景の裏には、犬を飼育する環境の変化が大きな要因の一つとなっているのではないでしょうか。

《参考資料URL》
https://www.jkc.or.jp/modules/publicdata/
https://toyokeizai.net/articles/-/74528?page=2
https://allabout.co.jp/gm/gc/68664/

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