「二頭目」を迎えた時の先住犬の心理とは?

「二頭目」を迎えた時の先住犬の心理とは?

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一般社団法人「ペットフード協会」2017年10月の統計によると、犬を飼育する世帯当たりの頭数は1.24頭ということが明らかになっています。犬の多頭飼育が注目される中、単頭飼いだった犬が新しい犬を迎えた時、先住犬はどう感じるのでしょうか?今回は、2頭飼育のケースを中心に、先住犬が新しい犬を迎えた時の心理について一緒に学んでいきましょう。

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新しい犬を迎える飼い主の動機

2頭の犬ボール遊び

2頭目の犬を家族に迎える動機は何ですか?

  • 1頭より2頭いた方が犬にとって楽しいかも
  • 過保護な接し方を改善させる
  • 犬の問題行動を改善したい

など、犬に社会性を身に着けるために2頭目を迎えようと考える方も少なくはないのでしょうか。

わが家の場合

2頭カートの中

筆者の家は子どものいない夫婦です。不妊治療を諦めた時、わが家の子どもとして犬を迎えようと二人で決めました。子どもの頃からハムスターやウサギを飼っていましたが、犬を飼育するのは初めての体験。

先住犬のハナ(♀・クリーム)はペキニーズ独特の性格をしています。独立心が旺盛で、信頼できる人間以外に媚びることはありません。

お散歩の途中で他の犬が挨拶をしてもスルー・・・。
生後6ケ月を過ぎた頃、ドッグカフェやペキニーズのオフ会、犬と宿泊できるホテルでのドッグオフなどに参加してみました。

室内ではテーブルの下に隠れ、私たちが呼んでも頑なに身を隠し、他の飼い主さんやワンちゃんとコミュニケーションを取ることはありませんでした。

ハナに社会性を身に着けるために、犬の専門家に相談し、兄弟を迎えることに決めました。
2頭目を迎えるなら先住犬との年齢差を考えて、ハナが1歳になる前に迎えるのが理想的だと言われました。

そして家族に迎えたのがテファ♂です。

2頭の性格

2頭お散歩

独立心が強く自由気ままで飼い主を振り回すハナの性格はまるで猫・・・。
対するテファは温厚で甘え上手。ペキニーズの飼い主さんたちに話を聞くと、やはり♀は犬というより猫のようで、♂は温厚で従順な犬らしい性格をしているコが多いようです。

2頭の行動を観察する中で、ハナのマイペースさはどんどんエスカレートして行きました。
例えばお散歩の時。
飼い主として先住犬を優先することは当然ですが、まずはハナに声をかけます。

「お散歩行くよ~」

両者ともお散歩が大好きで、私たちが外出することを察知するのですが、ハナはなかなか捕まりません。
テファは後住犬の立場を理解しているのか、元々の性格なのか、ハナがキャリーバッグに入るまで尻尾をフリフリして待ちます。

聞き分けの良いテファですが、花より団子(?)なのか、食に関しては貪欲で、フードの食べ残しやおやつの取り合いで喧嘩は日常茶飯事。

2頭の性格は真逆ですが、ハナを先住犬として扱い、「賢いね~」「エライね」などと誉めていますが、ハナの嫉妬やストレスを感じます。

先住犬は新しい犬をどう思う?

2頭の犬アップ

飼い主の愛情を独占していたはずの先住犬が、2頭目を迎えることによって過度なストレスがかかることになります。

小型犬の場合は生後約10ヶ月で成犬になることから、生後10ヶ月以上の先住犬が2頭目の犬を家族に迎える時、人間に換算すると13~15歳以上の大人の犬です。

この月齢差以上で後住犬を迎えた時、仔犬が容赦なくじゃれつく行為が先住犬にとってうっとうしく感じ、慣れるまで時間が必要です。

他の犬と生活していなかった先住犬にとって、新しい仲間(侵入者)と自分は同じ犬だと理解できていないかもしれません。

先住犬からしてみれば、得体の知らない生き物が増え、自分だけが独占していた飼い主の愛情が新しい犬に向かう嫉妬から、ストレスを抱え、食欲不振になったり下痢や嘔吐を発症する犬もいるほどです。

仔犬を新しい家族の一員として迎える時、先住犬への愛情は平等に・・・ではなく、いつも以上に「あなたが一番よ!」と接してあげましょう。

新しい犬を迎える時

犬のお散歩

まずは先住犬の特性を知ることが必要です。

  • 犬のプレイスタイル
  • 運動量
  • 身体能力
  • 社会的レベル
  • 他の犬との社交性

などが含まれます。
同じ品種であっても、すべての犬に性格や個性があるため、先住犬との相性においてマッチするルールはないと言われています。

新しい犬を迎える時は、飼い主が時間をかけて、個別に1対1で学習していく覚悟と、2頭の良好的な関係を築く必要があります。

多頭飼育の家庭で問題視されることは、先住犬の嫉妬です。
飼い主さんが平等に接しているつもりでも、犬にとっては侵入者に飼い主の愛情が向かっていることを察知し、衝動的におもちゃや家具、ゴミ箱などにフラストレーションをぶつけたり、飼い主や新しい犬に攻撃的になることもあり得ます。

先住犬が新しい犬にどのように感じるか?

チワワと大型犬

犬は人間のように言葉を話さない非言語動物です。生物学博士やドッグトレーナーさんの話によると犬はボディランゲージを使って直接コミュニケーションを取ると言われています。

あなたの先住犬は他の仔犬を見た時、

  • 一緒に遊んだり寛いでいますか?
  • 唸り声をあげたり突進しますか?

あなたの愛犬が、新しい仔犬を気に入っているように見えても、仲間として歓迎するという意味ではないことを理解しておいてください。

犬の品種、気質、性別、年齢、サイズ、去勢の有無などを考慮する必要があります。
例えば、先住犬がチワワのシニア犬だとして、2頭目に大型犬の仔犬を迎えたとします。

大型犬の仔犬とチワワでは、体格や運動量レベルの差が大きいことがお分かりだと思います。犬のサイズ(体長と体重)、年齢差(2~3年差までが理想といわれています)、運動量やエネルギーレベルの程度が似ている犬がマッチする傾向があります。

また、トレーナーさんのこんな意見もあります。2頭飼育では、♀2頭だと激しい喧嘩をする可能性が高く、基本的に先住犬が♀なら、後住犬は♂の方が相性が良いといわれています。

犬にとって一緒に暮らす仲間は群れの中の一員

犬5頭

2頭目を迎えた時、新しい仔犬が可愛くて、つい構ってしまいがちですよね。飼い主として、出会えた犬との縁に感動し、後住犬の仔犬のお世話中心になりがちです。

成犬となった先住犬のことを決しておろそかにするわけではありませんが、「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なのよ」などと、つい人間社会の価値観やルールで考えてしまいがちなところがあります。

犬は、一つ屋根の下で暮らす飼い主さん家族や他のペットは“群れの仲間”と認識します。
新しい犬を迎えても、先住犬にとって同じ種族の犬・・・さらに人間のように兄弟という認識は持てず、人間が勝手に先住犬を「お姉ちゃん」「お兄ちゃん」と位置付けているだけにすぎないのですから。

最後に

犬と女性

2頭目を迎える時、飼い主さんは先住犬の性格を理解した上で、慎重に新しい犬を選ばなければなりませんね。

先住犬が飼い主一家と話し合い、新しい犬を迎えることを望んだわけではないのですから、これまでの生活が一変したことにはじめは戸惑うかもしれません。

言葉を話さない犬の心理は、世界的に有名な生物学者でも分からない部分があります。同じ環境で暮らす犬のリーダーとなる飼い主さんが、愛犬を良く観察し心理を読み取ってあげましょう。

《参考資料URL》
https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00208/
http://www.vetstreet.com/our-pet-experts/advice-for-adding-a-second-dog-to-your-family
https://pets.webmd.com/dogs/features/adding-another-dog-to-your-home#1
http://3lostdogs.com/tips-for-successfully-adding-a-second-dog-to-your-family/
https://www.cesarsway.com/get-involved/choosing-a-compatible-dog/Common-mistakes-of-first-time-dog-owners
http://playbow-dogtrainers-academy.com/inunoshituke/tag/%E9%9D%9E%E8%A8%80%E8%AA%9E%E5%8B%95%E7%89%A9
http://wannyaful.info/dog/d-action/3251/

《参考書籍》
犬の行動と心理  平岩米吉著

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