愛犬のバイタルチェック~測り方と注意点~

愛犬のバイタルチェック~測り方と注意点~

愛犬のバイタルチェックは自宅で飼い主さんが簡単に測定することができるものもあります。愛犬の健康状態をチェックするためにも体調の悪化にいち早く気づくためにも、健康な状態でのバイタルを知っておきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

愛犬のバイタルチェックされたことありますか?

紅葉と女性と犬

私たち人間は体調を悪くすると、体温や血圧や脈拍などに変化がわらわれますが、犬も同じように体調を悪くすると、体温や血圧や脈拍に変化があらわれ、栄養素が不足している場合には血流が悪くなってしまったり、血液がドロドロになってしまったり、体温・呼吸数・心拍数・血圧などのバイタルに大きな変化があらわれるようになります。

呼吸をすること、心臓が働くこと、血液が流れることなど、生きるために必要な栄養素をカラダ全体に運ぶための作用です。

酸素を多く取り入れる必要がある場合には呼吸数が上昇したり、血液の流れが速くなると心拍数が上昇したり、さらに血圧も上昇します。細菌やウイルスに感染した場合には免疫細胞による炎症反応が引き起こされ、カラダ全体が発熱し、体温が上昇します。

バイタルに何等かの変化がある場合、カラダのどこかに異常が起きているというサインです。愛犬の健康状態をチェックするためには、健康である状態でのバイタルを知り、変化に気づくことができるように備えておくことが必要です。

犬のバイタルについて

ポメラニアン

  • 体温
  • 呼吸数
  • 心拍数
  • 血圧

この4つのバイタルをチェックすることで特別な知識を持たなくても愛犬の健康状態をチェックすることができます。バイタルに変化があった場合には獣医さんに相談し、適切な診察と治療を行ってもらいましょう。

犬の体温

愛犬の平熱ってご存知ですか?犬は人間よりも体温が高く、成犬の場合は37℃~39℃が平均です。犬が舌を出しながら「ヘッヘッヘッ」と呼吸をするのは、舌の表面から熱を逃すためであり、上昇した体温を下げようとしています。

人間なら汗をかくことで汗が気熱化し、体温を下げることができるのですが、ほとんど汗をかくことができない犬は熱がこもりやすく、熱中症になりやすいのです。

病院では直腸式の体温計を使用されていることが多いのですが、家庭用の耳で検温することができる体温計もあります。どちらも犬用(動物用)の体温計です。人間用の体温計は固く直腸を傷つけてしまう恐れがありますので、使用しないようにしましょう。

家庭用の耳で検温することができる体温計は1秒ほどで検温することができるため、サッと検温できて犬へのストレスも少ないです。うちの愛犬が使用しているものは10000円ほどしましたが、もっと低価格なものもあると思います。

犬の呼吸数

犬の呼吸数は1分間に15回~30回くらいが正常な状態であるとされています。

犬種・年齢・大きさによって呼吸数は異なるため、愛犬の正常な状態での呼吸数を知っておく必要があります。

カラダに酸素を多く取り入れる必要がある際には呼吸数が上昇し、とくにお散歩や運動の後は呼吸数は急上昇します。眠っている間などの呼吸を多く取り入れる必要がない際には呼吸数は下がります。

お散歩や運動をしたわけでもないのに呼吸が荒いという場合、カラダが酸素不足であることをあらわしています。正常な状態(安静にしているとき)の愛犬の呼吸数を知っておくことで異常にいち早く気づくことができます。

犬の心拍数

心拍数は心肺機能の状態を知るために必要なバイタルです。心拍数や脈拍を測定することによって、心臓が血液を送り出すスピードの状態を知ることができます。

犬の心拍数は70回~100回と大きな差があり、仔犬や小型犬の中にはもう少し速い心拍数である場合もあります。

心拍数は犬の心臓に手を当てるだけでも測定することができます。お散歩の後や運動の後、興奮している状態などは心拍数が上昇してしまうため、正常な状態(安静にしているとき)にリラックスした状態で測定するようにしましょう。

犬の血圧

犬の血圧を自宅で測定することができる飼い主さんはほとんどいらっしゃらないと思います。私も犬と暮らして20数年経ちますが、愛犬の血圧を自宅で測定したことはありません。日頃から愛犬の血圧をこまめにチェックするということができないため、定期的に病院で獣医さんに測定してもらっています。

まとめ

ベッドで横になるジャックラッセルテリア

体温・呼吸数・心拍数・血圧、この4つのバイタルは愛犬の健康状態をチェックするために必要なバイタルであり、血圧以外の3つは自宅でも簡単に測定することができます。

愛犬の健康な状態でのバイタルを知っておくことで、体調の悪化やちょっとした変化にもいち早く気づき、早期治療を行うことができます。

愛犬の健康な状態でのバイタルを明確に知りたい場合には、一度病院を受診し、獣医さんに測定してもらっておくのがおすすめです。

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