天候が悪いと犬の体調が崩れる症状は「気象病」が原因
9月に入っても日中はまだまだ暑いですが、朝や夜は気温が低くなる日もあります。それだけではなく、局地的に大雨が突然降ったり、さらに9月は台風の発生率が最も多い月なのです。
そんな天候の変化が著しい今の時期、体調を崩す人も多いでしょう。この気象や気圧の変化によって症状が現れることを「気象病」といいます。実はこの気象病、犬にも影響してくるのです。
今回はこの気象病についてご紹介していきたいと思います。
犬の気象病とは
気象病とは日々の天候や気圧の変化によって、症状が現れたり元々ある症状が悪化する疾患の総称のことをいいます。
それぞれどのような症状なのか見ていきましょう。
気圧の変化によって現れる症状
- 肩こり
- イライラ
- めまい
- 頭痛
- だるさ
- 食欲不振
気圧の変化によって悪化する疾患
- 喘息
- 神経痛
- リウマチ
- アトピーやじんましんなどのアレルギー
家族や周りの方で「雨が降る前は頭が痛くなる」「雨が降ると足が痛むな」ということをおっしゃっていたことはありませんか?
それが疾患だったとは驚きますよね。しかし、何が原因でそのような症状が現れるのでしょうか。
犬が気象病なる原因
最近になって研究が進んできた気象病ですが、一番の要因は「気圧の変化」だといわれています。耳の中の内耳には平衡感覚をつかさどる気圧センサーというものがあるとわかってきました。この気圧センサーが、気圧の変化を感じ取り体のバランスが崩れたという信号を脳へ送ります。
そうすると、交感神経の働きが制限され、反対に副交感神経の働きが優位になるため、自律神経が乱れ、ストレスとなり様々な症状が現れるといわれています。
気象病が犬に与える影響
気象病は人間だけでなく犬にも影響を与えます。下記の疾患がある犬も気圧の変化によって症状が悪化する場合があるのです。
- 変形性関節症
- 股関節形成不全
- 椎間板ヘルニア
- 膝蓋骨脱臼
- 脳腫瘍
- てんかん
- 水頭症
- 前庭疾患
関節系の疾患がある場合は、雨が降る前や梅雨の時期、低気圧の日などに痛みが増す可能性があります。
持病がある犬も症状が悪化し、発作が出てしまうケースもあるので様子がおかしいと思った時はかかりつけの動物病院へ受診してください。
飼い主である私たちが犬にしてあげられることはないのでしょうか。
ゆっくり休ませる
症状の悪化などで具合が悪い犬には無理をさせず、ゆっくりと休息を与えてあげてください。静かな部屋で十分な休息を取れば少しずつ回復してくるはずです。
免疫力を上げる
人間でもいえることですが、体の免疫力を上げることで症状が和らいだり、出なくなる可能性もあります。普段からバランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を取るように愛犬の体調を整えてあげましょう。
様子や行動を記録する
気象病自体まだ研究され始めたばかりの病気ですので、知名度も低いようです。実際に動物病院を受診した時、獣医さんになるべく詳しく様子が伝わるように症状が出た日、症状の詳細、その日の天候などを記録しておくと良いかもしれません。
もちろん急を要するような、発作などの症状の場合はすぐに受診してもらう必要があると思います。
犬の気象病に関するまとめ
いかがでしたでしょうか。皆さんの中にも気圧の変化や天候の悪化などで体調を崩す方がいらっしゃるのではないでしょうか。
犬も同じように影響されることがあります。症状が現れないように普段の生活からケアしてあげたいですね。