犬は「群れ」の動物です ストレス1+サイン+対処法
ストレスはどうして起きるのでしょう?
もともと狼が祖先の犬たちは、DNA的に群れて生きる動物だ、ということをまず抑えておきましょう。
群れにはリーダーがいる、仲間がいる。だから、だれがリーダーか、自分はどの辺にいるのか、
などなど、上下関係をつねに意識しています。
リーダーなら群れを守ろうという気持ちをいつも持っています。
そうしよう、とじっと考えているのじゃなくて、
生まれつきそういう動物なのです。
だから、群れのなかの自分の位置がはっきりしないと、
不安というストレスが生まれます。
サイン
自分がこの家のリーダーだと思い込んだ犬は、家族を守ろうとして来訪者に吠えるようになります。
「部外者」を見た時、飼い主がリーダーだと思っている犬は、飼い主の態度によっては落ち著きをなくします。
対策
これはすべて飼い主の問題で、犬のせいではありません。
自分がリーダーだと思い込ませるような育て方がいけません。
吠えるのも、噛み付くのも、自分がリーダーだと犬が勘違いしていることが理由になるケースが多いのです。
日本に家庭犬は、自分が「一家の柱」だと勘違いしている、飼い主が勘違いさせているケースがとても多いのです。
ポイントは飼い主がリーダーだと教えこむこと、飼い主の指示には従う事と分からせること、
そして、飼い主がつねに明確な指示をだすこと、です。
エサを与え過ぎない ストレス2+サイン+対策
犬には犬らしい姿があります。痩せすぎず太りすぎず、キリッとした姿です。
その姿を維持して上げるのは、飼い主の責任です。
サイン
その姿がくずれてきたら危険信号です。犬の肥満は空腹感よりももっと害が大きいのです。
人間と同じ、食べ過ぎは運動不足につながり、消化器系や関節系のトラブルが増えてきます。
対策
エサを与え過ぎないこと、これ特効薬です。
簡単なようですが、肥満の犬の飼い主は自分のストレスを抱えていることが多く、それが原因で犬が太る場合もあるのです。
?と思うでしょうが、本当の話です。
飼い主が知らず知らず自分のストレスを和らげるために、つい犬にエサを与えるクセがついてしまう。
食べている姿を見ると心が和むからと、必要以上にエサを与える、これは厳禁です。
適正量を気にしないで上げてしまうケースや、おやつを含めて食べすぎのケースもありますので飼い主のストレスだけが原因ではないことはもちろんのことです。
しかし、 きまった時間にきまった量を食べさせる、これがポイントです。
思うようにならない犬は?
目一杯引き出してやれば、犬には人間の三歳児の知恵があると云われています。
だから、犬にはなかなかの知恵があると考えれば、自分の思うようにならない時、異様な振る舞いをしても当然でしょう。
サイン
- 日頃見かけない動き、
- 無意味な動き、
- なにかほかに「八つ当たり」しているような動き(転嫁行動といいます)
こんな動きをみたら、まず目線を下げて、犬の様子を観察しましょう。
対策
さあ、困った。ケージに入れてしまおう、というのはダメです。
運動不足かも知れないからです。目線を下げて見つめながら、手を差し伸べます。
頃合いを見て犬の体に触れます。背中を撫ぜます。犬が落ち着くまで見守ることが肝心です。
十分に動かしてやることが大切です。動きを「邪魔しては」いけません。
「とにかくやめさせなければ」と押さえに掛かることはやめましょう。
しばらく様子を見て、とても痛がる様子とか、そこか不具合があるように見えるようなら、
かかりつけの獣医さんに診てもらうことを考えましょう。
まとめ ストレスの予防のために
何気なく使っている「ストレス」という言葉も、犬の場合とても奥が深いことが、おわかりいただけましたか?でも、難しく考えることはありません。犬とうまく折り合いをつけて上手に付き合う、犬のストレス予防にはこれがなにより肝心です。
そのために、とても大事なことが三点あります
- まず「群れのリーダー」としての飼い主の立場をはっきりすることです。飼い主に寄りかかって生きる安心感のある犬は、ストレスに悩むことがうんと少なくなります。
- 運動と食事のバランスをしっかり取って、リズム感のある子育て、いや犬育てを心がけることです。
- 観察眼を光らせてください。犬がストレス行動を始めそうだな、と同時に遊びや訓練、食事、おもちゃなどを与える、など、代替の行動をさせてみるなど、観察眼があればこその対策です。
飼い主の目が犬を幸せにします。