恐ろしいヒキガエル中毒
日本各地が梅雨入りしました。
この時期にはなかなかお散歩に行けずにガッカリするワンちゃんも多いことでしょう。
長い雨が続き、たまの晴れには張り切ってお散歩に行きたいものですよね。
でも、そんな時こそ注意しないといけなことがあります!
それは雨上がりの散歩道で遭遇することがある、『ヒキガエル』です。
実は、ヒキガエルにはこわーい毒があるのです。
わんちゃんが散歩中にヒキガエルをみつけて近寄ったり、匂いを嗅いだりしたことはありませんか?
散歩中に見たことはないという方も、ヒキガエルに遭遇する確率は誰にでもあります。
もしもの時のために、きちんとした対処を身につけましょう。
どうなっちゃうの?
まず、ヒキガエルの毒は心臓に異常をきたします。
ヒキガエルの耳下腺(耳の長細く盛り上がっている箇所)
この赤丸の部分から、非常に強い毒を分泌します。
ここをワンちゃんが舐めたり、噛んだりすると、毒を口の粘膜から吸収してしまいます。
この毒は非常に強いもので酷い場合は死に至ります。
愛犬がヒキガエルを舐めた!どうしたらいい?
とにかく早い対応が求められます。
慌てて取り乱している時間はありませんよ!
①ヒキガエルに接触したワンちゃんを見たら直ぐに引き離す。
②口の中を大量の水でよくすすいで下さい。
③その後は急いで動物病院を受診しましょう。
対処が遅れれば2~3時間で死んでしまうこともあります。
見つけてから死に至るまでの時間はとても短いです。
これは、口から入った毒が、心臓に異常をきたすまでの毒の回る時間です。
もしも、ヒキガエルにワンちゃんが接触するような事があった場合は、冷静に必要な対処を心掛けましょう。たった2~3時間の猶予しかないんです。
この時間で飼い主さんの行動が、ワンちゃんの生死を分けることもあります。
こんな所に近づかないで!
・草むら
・河原
・ジメジメしている所
・薄暗い所
湿気が多く、直射日光のない所をヒキガエルは好みます。
ヒキガエルに遭遇しない為には、まずこういう場所に近づかないほうが賢明です。
こんなワンちゃんからは目を離さないで!
・物怖じしない
・好奇心旺盛
・動物が好き
・噛みグセがある
他のワンちゃんや動物などを見つけたらとにかく近寄ってしまうような、そんな気になり屋さんのワンちゃんは、特にこの時期のお散歩中は特に目を離さないで下さい。
いつヒキガエルを見つけて近寄ってしまうか分かりません。
もしも、飼い主さんが目を離した隙に、こっそりヒキガエルに接触しており、全く気が付かずに何も対処出来ずに死んでしまうなんて悲しすぎます。
危ないものは星の数ほど
ワンちゃんには近付けたくない危ないものは、私たちの生きている世界中に溢れています。
毒を持った動植物、人間の食べ物、病気の媒介となる虫、誤飲が怖い小さいもの…上げだしたらキリがないくらいたくさんあります。
しかし、こんな危ないものの溢れる世界で、可能な限りワンちゃんと安全に暮らすためには、飼い主さんがきちんと目を光らせて、ワンちゃんを守らなくてはなりません。
逆に言うと、それ以外には方法が無く、飼い主さんが目を離すということは、ワンちゃんを極めて危険な状態に曝しているというとこです。
ヒキガエルは本来おっとりとした大人しい生き物です。
その穏やかさからペットとして家族に迎えて一緒に生活する人もいるので、何かしないでも、ヒキガエルの方から突然襲って来て、毒が回ってしまうような事はまず無いでしょう。
しかし、その穏やかさ故にワンちゃんが近付いても直ぐに素早く逃げる事はあまり無さそうです。
なので、イタズラに近付いてチョッカイを掛けようとするワンちゃんに、いとも簡単に捕まってしまうのも、ヒキガエル中毒が多発する原因にあります。