酵素とは
酵素とは、体内のあらゆる化学反応に対して触媒として働くタンパク質のことです。食べた物の消化・吸収・排泄や新陳代謝など、生命活動のあらゆる反応は全て酵素が働いています。
タンパク質・脂肪・炭水化物・ビタミン・ミネラル・食物繊維などの重要な栄養素を摂っていても、酵素がなければ犬も生きていくことが出来ません。
いくら犬にバランスの良い食餌とビタミン・ミネラルなどのサプリメントを与えていても、酵素が足りなければ、それらの栄養素を上手く使うことが出来ないからです。犬に酵素が大切な理由も、納得ですね。
酵素の種類
酵素には、大きく分けて3つの種類があります。体内で作られる体内酵素の「消化酵素」「代謝酵素」と、食物に含まれる体外酵素の「食物酵素」です。
体内で作られる体内酵素2種類
体内酵素は、その働きによって「消化酵素」と「代謝酵素」の2つに分類されます。食べ物を消化・分解するのが「消化酵素」、体内にある栄養素を使って修復・再生・免疫などの身体作りをするのが「代謝酵素」です。どちらの酵素も犬の生命活動にはなくてはならないもので、そのバランスが重要となります。
消化酵素
「消化酵素」は、自分の担当の栄養素だけを消化分解します。
代表的なものは、
分解酵素 | 酵素名 |
---|---|
炭水化物分解酵素 | アミラーゼ |
タンパク質分解酵素 | プロテアーゼ |
脂肪分解酵素 | リパーゼ |
繊維分解酵素 | セルラーゼ |
糖質分解酵素 | インバターゼ |
乳糖分解酵素 | ラクターゼ |
などがあります。
代謝酵素
「代謝酵素」は、健康を維持するための重要な働きをしています。
代謝酵素の働き | 効果 |
---|---|
新陳代謝の促進 | 栄養を細胞に届ける |
有害物質の除去 | 毒素を無毒化して、汗や尿の中に排出する |
血液をキレイにする | 常に血液を綺麗に保つ |
脂肪分解 | 余計な脂肪を分解して排出する |
自然治癒力の増加 | 体の悪い部分を修復し、病気を治す |
免疫力の向上 | 病気や感染症から身体を守る |
などです。
食物に含まれる「食物酵素」
発酵食品や加熱されてない生の食べ物やの中には、それ自体を分解する酵素が含まれています。これが「食物酵素」で、その食物酵素の含まれた食べ物を犬が食べると、酵素の働きにより消化が助けられます。ということは、食物酵素は消化酵素の代わりをすることが可能ということになるのです。
食物酵素が入っている主な食べ物
- 生の食べ物 → 野菜、果物、生の肉、生の魚など
- 発酵食品 → 納豆、ヨーグルトなど
犬の酵素生産量
昔は、その原料のタンパク質をとっていれば無限に酵素が作り出されると思われていました。しかし、酵素を作る能力は遺伝子によって決まっていて限界があるということが判明しました。
それぞれの犬の個体により、どれだけ酵素を生産することが出来るかということが、生まれたときから決まっているということなのです。それは犬によっての個体差があるので、もしかすると身体が弱い犬は酵素の生産量が少なく、いつも元気で医者知らずの犬は酵素の生産量が多い可能性があります。
犬にも酵素のバランスが重要
酵素を作る能力には限りがあります。「消化酵素」ばかりを生産していると「代謝酵素」が不足してきます。「消化酵素」と「代謝酵素」のバランスが重要なカギとなります。
「消化酵素」と「代謝酵素」の関係は?
生きていくためには食べ物を食べて消化・吸収しエネルギーに変換しなければなりません。そのため、まず「消化酵素」が優先的に生産され、残りが「代謝酵素」ということになります。「消化酵素」ばかりを使ってしまうと、「代謝酵素」が足りなくなり、免疫力が下がって犬も病気になりやすい身体になってしまいます。
健康な犬になるには?
「消化酵素」の代わりに体外から「食物酵素」を取り入れることで、「消化酵素」の使い過ぎを抑え、代わりに「代謝酵素」を増やすことが可能となります。すなわち、積極的に「食物酵素」を取り入れることで、「消化酵素」と「代謝酵素」のバランスがとれ免疫力がアップし、犬の健康が維持できるということです。
犬が体外から「食物酵素」を取り入れる方法は?
いつもの犬のご飯に「食物酵素」をトッピングしてあげるのが、お手軽でお勧めです。
- キャベツやレタスなどの生野菜をトッピング
- リンゴやバナナなどの果物をトッピング
- ヨーグルトや納豆などの発酵食品を混ぜる
- エンザイムなど酵素サプリメントをふりかける
こんな犬には酵素が効果的
病気の犬
病気のときには、犬も食欲は落ちますよね。それは、身体が病気から回復するために「代謝酵素」が必要だと判断し、「消化酵素」を出来るだけ使わず「代謝酵素」にまわしているからです。でも、早く元気になるには食べること、すなわち栄養をとる事も大切です。ご飯と一緒に「食物酵素」をとることで「消化酵素」と「代謝酵素」のバランスを取り、病気と闘うエネルギー確保しましょう。
老齢の犬
体内で作り出せる酵素は、加齢と共に減っていくため、体内酵素は若い時に比べて不足してきます。歳を重ねるといろいろなものが不足してくるというのは、犬も人間も同じですね。食べ物を食べたら必ず「消化酵素」を使います。全体の酵素量が減っているので、結果として「代謝酵素」の生産量が足りず、健康を維持できなくなる可能性があります。
ドッグフードや加熱食だけを食べている犬
生の食べ物には、「食物酵素」と呼ばれる酵素が含まれているのですが、加熱することにより酵素は壊れてしまいます。ドッグフードは、高温高圧をかけて作っているため、酵素は入っていないのです。
そのため、ドッグフードや加熱食を消化するために「消化酵素」が使われ、その結果犬は「代謝酵素」が不足しがちになります。しかし、酵素は常に作られていきますので犬に元気や食欲がある場合は枯渇することはありません。
まとめ
体内で作ることの出来る酵素に限りがあるとすれば、「消化酵素」をできるだけ体外から「食物酵素」として取り入れることで、身体は負担を減らすことができます。
その結果、免疫力が高まり、犬の健康を維持するための助けになります。逆に、加工食品を多く食べていると、「消化酵素」ばかり使ってしまって「代謝酵素」が不足がちになります。そうならないようにするには、日常的に「食物酵素」を取り入れることが犬の健康を維持することになります。
いつものご飯に、生の食べ物や発酵食品、酵素サプリメントをプラスするだけで、免疫力がアップして、いつも健康で元気な犬でいられます。ぜひ、試してみてくださいね。
ユーザーのコメント
女性 匿名
40代 女性 こたママ
40代 女性 かえで
カボチャなどは、湯がいているのですが、キャベツは生でないとたべません。
獣医さんにたずねると、生の方が酵素になっていいよ。とおっしゃったので、そのまま食べさせています。
運動は、30分くらい歩く程度で満足しています。帰ってきたら、ブラッシングをしています。ヨークシャテリアなので、髪の毛が絡まないように気をつけています。
前に、知り合いから粉の酵素をいただきましたが、なかなか食べさせにくいので、諦めていました。
少量のノンシュガーのヨーグルトは好きでたべるので、スプーン二杯くらいを与えています。
少しでも、健康で長生きしてほしいので食にも気をつけてあげないといけませんね。