愛犬の健康状態を自宅でチェック出来るのは嬉しいですよね。
それではさっそくチェック項目を見ていきましょう。
チェック項目1「呼吸」
安静時や運動をした後の呼吸数を把握しておく
平常時の呼吸回数などを把握しておくことで、様子の異変に気づくことが出来ます。
また可能であれば、呼吸回数とあわせて体温や心拍数もチェックしましょう。
呼吸回数の目安
小型犬で1分間に20~30回、大型犬で1分間に10~15回
1分間に胸が上下に動く回数をカウントします。
※夏場は体温調節のためやや呼吸が速くなります。
体温の目安
37.5~39℃前後で、小型犬は低く、大型犬は高め
肛門の中に直接体温計を入れて直腸温を計る方法が一般的です。
しかし嫌がることが多いので、座った状態の太ももの付け根に体温計を差し込むことで計ることも可能です。この場合は、0.5~1℃体温が低くなります。
心拍数の目安
小型犬で1分間に60~120回、大型犬で1分間に60~80回
足のつけ根の内側にある股動脈に、人差し指・中指・薬指の3本を軽く当ててカウントします。じっとしていられない場合は、15秒の心拍数を計りその回数×4で算出することが出来ます。
チェック項目2「うんち・おしっこ」
量、におい、色、硬さ、回数、仕方をチェックする
愛犬がうんちやおしっこをする時は上記をチェックし、何か異変はないかすぐに気づけるようにしておきましょう。
うんちのチェック
正常なうんち
- 食べた食事の量に比例した量
- 毎回一定したにおいか(食事を変えた場合は除く)
- 茶色~コゲ茶の間
- 適度に硬い
- 食事の回数+1回(目安)
異常なうんち
- 食べた食事の量の割には少ない、多すぎる
- 毎回違うにおいがする
- 真っ黒、赤い、白っぽいなど毎回色が違う
- ベチャベチャしていたり、極端に硬かったり柔らかい
- 食事の回数よりも少ない、あるいは多すぎる
- 排便中に痛がる
- 排便の姿勢を取っているが中々出ない
- 肛門をやたらと舐める
おしっこのチェック
正常なおしっこ
- 透明でやや黄色っぽい
- アンモニア臭が多少する程度
異常なおしっこ
- 赤みや褐色をおびている
- いつもと違うにおいがする
- 排尿時に痛がる
- 排尿の姿勢を取っているが中々出ない
- 陰部をやたらと舐める
- 水を飲む量やおしっこの量が増えた
上記の異常なうんちやおしっこに心当たりがある場合は、食事内容を変えなかったか、新鮮な水を与えているか、気温や環境の変化はなかったか等思い出してみてください。
その上で動物病院へ受診し体調を診てもらいましょう。
チェック項目3「食欲・水」
食欲があるか、水を飲む量をチェックする
食欲不振になっていないか、水を飲む量が極端に少ないもしくは多いということはないか、日々確認してください。
食欲不振の原因
- 消化器系の問題…下痢・嘔吐・便秘
- ストレス…環境の変化や極端な気温の変化
- 細菌やウイルス感染
水の飲み過ぎの目安
体重1kgにつき、1日100ml以上の水を飲む場合は飲み過ぎと判断してOKです。
予め500mlのペットボトルに100mlずつメモリを付けておくことでどのくらい飲んでいるのか判断が出来ます。
いつもより食欲がない、元気がないという事であれば何か変わったことはないか心当たりを探してみましょう。
その上で一度動物病院へ相談すると良いでしょう。
チェック項目4「被毛・皮膚」
抜け毛、フケのチェック
しっかりと体全体を触り、抜け毛はないかフケが出てないかチェックすることが大事です。
毎日ブラッシングを行い、シャンプーも定期的に行うことで被毛・皮膚を清潔に保ちましょう。
実際に体全体を触ってみて、しこりや出血がないかなど隅々まで確認してください。
被毛の異常チェック
- 部分的な抜け毛がある
- 左右対称の抜け毛がある
- 広範囲の抜け毛がある
- 毛づやが悪い
- 被毛がベトベトする
皮膚の異常チェック
- 体をしきりに掻く
- 皮膚から膿が出ている
- 皮膚が臭い
- フケが多い
- 皮膚にかさぶたができている
- 皮膚がただれている
- 皮膚の一部が赤く腫れている
- 皮膚に黒い斑点ができている
- 皮膚にしこりがある
- 皮膚から血が出ている
- 皮膚に腫瘍ができている
上記に当てはまる状態であれば、ホルモン性皮膚炎、ノミ皮膚炎、アトピー性皮膚炎などさまざまな疾患の可能性が考えられます。
チェック項目5「歩き方」
日々の歩き方をチェックする
主に室内犬にいえることですが、フローリングを日々歩いている場合、関節痛を引き起こしやすいといわれています。
毎日の散歩中に歩き方をチェックし異変がないか確認しましょう。
異常な歩き方
- ふらふらと蛇行する
- 歩くこと自体を嫌がる、運動することを嫌がる
- 足をひきずる
- 物によくぶつかる
- おしりをこするように歩く
- 下半身が動かない
- 足から出血している
- 足を地面につけられない
上記の状態の場合、骨折、関節炎、椎間板ヘルニア、脱臼、などさまざまな疾患を発症している可能性があります。
「こうしょけあ」で愛犬の健康チェック
こ…呼吸
う…うんち・おしっこ
しょ…食欲・水
け…被毛・皮膚
あ…歩き方
上記のチェック項目を参考にして、ぜひ愛犬の健康状態を日々チェックしてあげてください。
このくらいなら大丈夫だろう、と自己判断せずに些細なことでも気になれば、まずは動物病院へ連絡して症状を伝えてみるだけでも良いと思います。
愛犬と健康で元気な生活を送るために日々スキンシップを取って、異変に気づくことが大切ですね。