犬は太りすぎるとどうなるの?
犬も「肥満は万病のもと」
体が丸くてコロコロした犬は可愛らしくも見えますが、「肥満は万病のもと」なのは、犬も人間も同じです。太りすぎてしまうことで、糖尿病や多臓器不全、心臓肥大などの病気を発症してしまうリスクが高まります。それだけでなく、体が重たいことで関節や靭帯を痛めたり、皮膚のたるみによるシワが蒸れて、皮膚トラブルになる恐れも。
また犬種の個性でもあますが、ダックスフンドやコーギーなど足の短い犬種は、タップリついてしまったお腹のお肉が、歩くたびに床や地面を擦ってしまうこともあります。
飼い主さんが愛犬の体重管理を
犬は食べることが大好きなので、飼い主さんが食事の量やオヤツの量、また運動量をしっかり管理してあげないと簡単に太ってしまいます。なかには「ちょっと太り気味」ではなく、至急、ダイエットが必要な子もいるはず。
日頃から動物病院に行く機会が多い子は、獣医さんにアドバイスをいただくことも出来ますが、体調不良を起こすことがなく、病院に行くことがない子は飼い主さんの体重管理や体型チェックが大切になると思います。愛犬にダイエットが必要かチェックしてみましょう。
ダイエットが必要な犬とは?今すぐチェックするべき2つの項目
体重をチェック
愛犬の体重を計っていますか?まずは大まかな目安として体重のチェックをしましょう。犬種によって平均的な体の大きさはもちろん、体重や体型も決まっているので、平均体重より大きく上回っていないか、体型の大きさを考慮しつつ確認しましょう。
体重の測り方は、小型犬であればペット専用の体重計が販売されているので、こちらでこまめに体重をチェックしましょう。中型犬は飼い主さんが愛犬を抱っこした状態で体重を計り、後程、飼い主さんの体重を引いて愛犬の体重を確認してください。
大型犬は自宅で体重を計るのは難しくなるので動物病院で計ってもらうのが一番かもしれません。平均的な体の大きさなのに、平均体重から20~30%体重が重たい場合は肥満の可能性があります。
ボディコンディションスコアをチェック
ボディコンディションスコアとは犬の肥満度をチェックする方法です。純血の同じ犬種であっても、すべての個体が平均的な大きさに育つわけではありませんし、体重が重たくても筋肉量が多ければ肥満とは言えません。
上記に書いた体重のチェックはもちろん目安にはなりますが、飼い主さんが愛犬の体格を目で見て、そして体に触れて肥満度をチェックしましょう。
ボディコンディションスコアは5段階に分かれています。
- BCS1→痩せすぎ
- BCS2→痩せ気味
- BCS3→理想体重
- BCS4→太り気味
- BCS5→太りすぎ
BCS1
BCS1は痩せすぎ。理想体重の85%以下。あきらかに痩せすぎな状態。見た目にも肋骨や骨盤などの骨が浮かび上がって見えるほど脂肪が少なく、犬を上から見たときに腰のくびれが顕著に見える。触れてもほとんど脂肪を感じない。
BCS2
BCS2は痩せ気味。理想体重の86~94%。ごくわずかな脂肪に覆われている状態。肋骨などの骨には容易に触れることができる。腹部の脂肪も少なく、へこんでいる状態。
BCS3
BCS3は理想体重。理想体重の95~106%。一番理想的な体重であり、体型です。触ると過剰な脂肪はなく、少しの皮下脂肪の下に肋骨を感じることができるはず。犬を上から見ると肋骨の後ろに、程よい腰のくびれが見られます。立っている状態で横から見ると、お腹のへこみが確認できるはずです。
BCS4
BCS4は太り気味。理想体重の107~122%。皮下脂肪が多い状態。触れて肋骨を確認することは出来るものの、かろうじて骨に触ることができる程度。上から見ると腰のくびれはわずかしかありません。
BCS5
BCS5は太りすぎで、肥満と言えるでしょう。理想体重の123~146%。厚い脂肪に覆われていて、触れても肋骨を確認することは難しく、上から見ても腰のくびれがありません。横から見ると腹部が垂れ下がっています。
BCS3の理想体重以上であれば、ダイエットを考える必要があると思います。特にBCS5はあきらかに太りすぎなので、早めのダイエットが必要かも…。愛犬のお腹のお肉のつき具合は、横から見たときにお肉が垂れ下がっていないかをチェック。
また上から見たときに腰のくびれがあるかも確認しましょう。BCS4で理想体重に近い場合でも太り気味な可能性は大です。ダイエットが必要かどうか迷う場合は獣医さんに相談してみましょう。
まとめ
ご飯やオヤツを美味しそうに頬張る愛犬の姿が、可愛くて仕方がないと感じている飼い主さんも少なくないと思います。ご飯は愛犬の健康を保つためにも、愛犬に合った十分な栄養素を摂取できるものが必要ですが、オヤツはローカロリーなものを選ぶと良いかもしれません。犬は香りで食べ物を楽しむので、オヤツを与えるときは一口の量を少なく、回数を増やしてあげると満足感が増すはずです。
ダイエットが必要な子は急減にご飯を減らしてしまうとストレスに感じてしまいます。獣医さんと相談しながら、必要な量のご飯、また同時に運動でカロリー消費できるよう頑張ってダイエットしましょう。