1.犬が日向ぼっこをすると、皮膚病の予防になる!
日向ぼっこをさせるときに気になるのが紫外線ですね。“犬にも悪影響を及ぼすものなのではないか”と、心配される飼い主さんもいらっしゃるはずです。実は、紫外線には殺菌効果があり、愛犬にも適度な日向ぼっこをさせ、皮膚に適度な紫外線を浴びることで、雑菌やカビ菌などの菌から皮膚を守ることができます。
自宅でシャンプーをする時間を作ってあげることができないとき、まだまだトリミングの日まで長いな…というときなど、洗ってあげる代わりに日向ぼっこをさせてあげることで、皮膚の健康の維持に役立ちます。
2.犬が日向ぼっこをすると、心が穏やかになる!
日向ぼっこをすると、目が太陽の光をとらえます。そうすると、犬の脳内では、セロトニンというホルモンの分泌が活発になります。私たち人間にも同じことが起きることで知られています。セロトニンは、心を落ち着かせる作用や興奮を抑制する作用のあるホルモンです。
適度な日向ぼっこを習慣とし、脳内でのセロトニンの分泌が活性化されている犬は、心が穏やかでいられます。よく眠ることができ、身体の疲れもしっかり癒すことができます。
セロトニンと犬の問題行動の関係
セロトニンが不足している犬には、問題行動がみられることがあります。室内で過ごす時間がほとんどで、庭に出ることもなく、あまりお散歩へも行っていない、そんな犬に多いです。
飼い主さんの姿が見えなくなると不安になり、鳴き続けたり吠え続けたり、情緒不安定になってしまうことがあります。興奮しやすくなってしまったり、その興奮を制御することができなくなってしまうことがあります。眠ることができず、夜鳴きをするようになってしまうことがあります。セロトニンの不足が問題行動の原因なのであれば、適度な日向ぼっこをすることで、改善される可能性があります。
3.犬が日向ぼっこをすると、免疫力が高まる!
日向ぼっこをすると、犬のカラダの中でビタミンDが作りだされます。ビタミンDは、免疫力を高めるためのサポートをしてくれる栄養素です。また、カルシウムを吸収するときにもサポート役として働いています。また、犬の骨を丈夫にしてくれる働きを持つ栄養素でもあり、愛犬の健康を維持するために必要不可欠な栄養素だと言えます。
クル病の予防にも!
子犬に多くみられるクル病という病気があります。関節が膨らむ、四肢が変形する、痛みがある、骨折しやすくなる、ふらつくなどの症状が起こります。主な原因は、日向ぼっこが不足したことで、ビタミンDの生成(合成)までもが不足してしまったことです。子犬のカラダの中でビタミンDが十分に生成されず、骨石灰化が阻害され、発症するとされています。
愛犬に日向ぼっこをさせるとき、注意すべきこと
お散歩の時間
毎日のお散歩を習慣にしている犬であれば、十分に日向ぼっこをすることができているのではないでしょうか。しかし、夏の暑い時期、日中のお散歩は、肉球の火傷や熱中症のリスクが高まります。大変危険ですので、やめましょう。
避暑地と日陰
庭やベランダで日向ぼっこをさせるときは、避暑地を作っておきます。家の中に入れるよう、窓を開けておくのも良いです。日向ぼっこ中、暑くなってしまうことがあります。日陰で休めるようにしてあげるようにしましょう。新鮮なお水もたっぷりと用意しておくとさらに良いです。
老犬の見守り
老犬や身体に不自由のある犬が日向ぼっこをするときは、決して目を離してはいけません。10分くらいなら大丈夫だろうと庭に出し、日向ぼっこが原因で熱中症になり、亡くなってしまった犬がいます。呼吸が異常に荒くならないかなど様子をよく観察し、すぐに涼しい場所へ移動させることができるよう、見守り続けましょう。
まとめ
犬が日向ぼっこをするメリットには、
- 皮膚病の予防になる
- 心が穏やかになる
- 免疫力が高まる
などがあり、どれも愛犬の健康の維持に役立つものばかりです。日向ぼっこの不足が、愛犬の健康を阻害してしまうことだってあります。室内で、日の当たる場所に座っているだけでもOKです。日の当たる窓辺でお昼寝をするだけでもOKです。日向ぼっこが難しくなる夏の暑い時期は、朝のまだ日差しが弱い時間にお散歩に出かける、というのもおすすめです。