犬が亜鉛不足になると現れる症状とやりたい対策

犬が亜鉛不足になると現れる症状とやりたい対策

愛犬の食事には気をつけているという飼い主さんも多いですよね。その一方で、亜鉛不足を起こしてしまうわんこが多いことをご存知でしょうか?今回はわんこの亜鉛不足についてご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

そもそも亜鉛って何?

亜鉛の化学式

亜鉛は、動物が生きていくのに不可欠な必須ミネラルの1つです。わんこの必須ミネラル(微量必須ミネラルも含めて)は、現在、12種類が認められていますが、亜鉛はその中でも特に食事で不足しやすいミネラルの1つといわれています。

亜鉛不足の症状って?

診察を受ける犬

亜鉛を含むミネラルは、生命維持のための体内バランスをコントロールする役割を果たしています。これらの必須ミネラルは、不足すると欠乏症状が現れる一方、過剰に摂取しすぎると中毒症状を引き起こすこともある、とても重要な栄養素です。

亜鉛が欠乏すると、主に以下のような症状が現れます。

  • 皮膚炎
  • 脱毛
  • かさぶた
  • 貧血
  • 食欲低下
  • 成長阻害
  • 体重増加不良
  • 繁殖機能低下

やっておきたい!亜鉛不足対策

亜鉛がふくまれる食材

はじめにご紹介したとおり、亜鉛に限らず、ミネラルは、過不足なく適正量をバランスよく摂取することが非常に重要です。

そのため、わんこの亜鉛不足を引き起こさないためには、必要量の亜鉛をしっかり摂取させるだけでなく、他の必須ミネラルの摂取についても注意を払うことが大切になります。

毎日の食事には総合栄養食ペットフードを利用する

可愛い愛犬のために、愛情を込めた手作り食を食べさせてあげたいという飼い主さんも少なくないと思います。ですが、手作り食でミネラルバランスを管理するのは至難の業です。わんこの毎日の食事は、総合栄養食ペットフードを基本とすることをおすすめします。

総合栄養食の名前を冠しているペットフードは、基本的に、それだけを食べていれば必要な栄養素が摂取できるように計算されているからです。中でも、犬種や年齢などの用途別ペットフードは、そのわんこに最適な栄養バランスを考えて作られていますから、特におすすめです。

もちろん、手作り食が全くいけないということではありません。ペットフードを基本としつつ、時折、飼い主さんの手作り食を食べさせてあげることも、大切なコミュニケーションになります。

同じフードを与えつづけることは避ける

総合栄養食は最適な栄養バランスが計算されているとご紹介しましたが、それでもやはり、メーカーによって多少の栄養の偏りが生じます。

そのため、同じ種類のフードをずっと与え続けていると、そのわずかな栄養の偏りが蓄積されてしまう場合があります。あとは年齢のステージによっても必要となるものが違ってくるので、年齢に合わせたフードを選ぶのも大切です。

栄養の偏りをなくすためにも、いろいろな種類のフードをローテーションして与えると良い場合もあります。わんこが食べ飽きてしまうのを防ぐ効果もあります。

動物性食品を与える

亜鉛は主に、鶏肉、豚肉、レバー、卵、チーズなどの動物性食品に豊富に含まれています。そのため、植物性食品ばかりを与えていると、亜鉛不足を起こしてしまいがちです。

幸い、亜鉛が豊富に含まれている食材は、わんこが好むものばかりですから、フードのトッピングやおやつに意識して取り入れていくと効果的です。

ペット用サプリメントを利用する

それでも、どうしても亜鉛不足が心配な場合には、市販されているペット用サプリメントを与えるのも1つの方法です。ただし、これまで何度も触れているように、ミネラルは過剰摂取してもまた、栄養障害を引き起こしてしまいます。

サプリメントを与える場合には、含有量がはっきりわかっているものを選び、適正量をしっかり計算した上で与えるようにしましょう。

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まとめ

料理している女性と犬

いかがでしたでしょうか?亜鉛が不足するとさまざまな症状が現れますが、必要量を補給してあげれば、他の特別な治療は必要なく改善することがほとんどです。

ミネラルバランスの計算はとても複雑なので、神経質になりすぎる必要はありませんが、気になる症状が現れた場合には、この記事を思い出してみてくださいね。

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