犬はきな粉を食べても大丈夫!
香ばしくて美味しいきな粉ですが、犬にあげても大丈夫なのでしょうか?犬にとって害になる成分は入っていないのでしょうか?
そんな疑問を持っている方も多いと思いますが、基本的には犬にきな粉をあげても大丈夫なんです!きな粉は元々大豆であり、大豆は「タンパク質」が豊富な食べ物です。豆の形状のままであれば消化するのが上手くいかないことがありますが、粉状になったきな粉であれば比較的吸収しやすくなっています。
ただし、どんなに良い食材でもアレルギーを持っている子もいるので、まずは少量からスタートしてください。
もし何か普段と違う行動を取ったり、おかしいなと思う症状が出たら与えるのをストップして、獣医さんに相談してみてください。もちろんですが賞味期限・消費期限にもご注意くださいね。
過剰摂取には注意
人間用のきな粉だと砂糖などが入っているので、あげても良い量はとても少なく、あげる際には注意が必要です。適量は、犬の体重10キロに対しておよそ大さじ1ぐらいかと思います。
過剰摂取すると下痢や嘔吐の原因にもなるので、最初からたくさん与えることはせず、まずは少しずつあげてみましょう!今はペット用のきな粉なども販売されているので、それを利用するのが良いでしょう。
老犬や子犬はきな粉を食べても大丈夫?
子犬や老犬がきな粉を食べても、基本には問題ないとされています。
ただし犬の年齢に関係なく、初めてきな粉を与える時には少量を与えて様子を見るようにしましょう。下痢をしたり嘔吐をしたりといった異常が出た場合は、きな粉が体に合っていないということなのでそれ以上食べさせるのはやめてくださいね。
また老犬は粉状のものを食べるとむせてしまうことがあります。愛犬に嚥下が苦手でむせやすい傾向があるなら、きな粉を与えるのは控えたほうがよいかもしれません。
きな粉の栄養素と犬への健康効果
タンパク質
犬は人間の4倍以上のタンパク質を必要としています。タンパク質は必須アミノ酸と呼ばれ、体内では作られないため外から取り入れる必要があります。豆類は理想的なアミノ酸バランスを持っていて、ガンの予防効果のあるイソフラボンなどが含まれています。
豆のままの形状であれば消化がしにくいといった問題点がありますが、きな粉なら消化もしやすいでしょう。
多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は、オメガ3とオメガ6などの必須脂肪酸です。
オメガ3の代表的な脂肪酸は「α・リノレン酸」「エイコサペンタエン酸(EPA)」「ドコサヘキサエン酸(DHA)」などがあります。これらは必須脂肪酸です。
オメガ6の代表的な脂肪酸は「リノール酸」で、これも必須脂肪酸となります。必須脂肪酸とは、体内で作られないため外から取り入れなければならない脂肪酸のことです。
オメガ3
オメガ3のα・リノレン酸は、青魚などに含まれるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸に変換されるため、血の中の悪玉コレステロールを低くし、善玉コレステロールの働きを高める効果や血圧を下げる効果もあります。
また、オメガ3は炎症を抑える効果もあり、アレルギーなどを鎮める効果があります。
オメガ6
オメガ6が体内で不足すると、肝臓や腎臓でのトラブル、皮膚の状態の悪化、成長の遅れなどが起こります。オメガ6をしっかりと取ることで免疫機能の向上や、皮膚や毛の状態が良くなると言われています。
また、体内で作られる「ビタミンF」はガンマ6を原料としています。ビタミンFは血圧を下げたり、アレルギー症状を改善するプロスタグランディンの元となります。
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンE(トコフェロール)はとても強い抗酸化作用や、血行の改善、抗アレルギー作用、老化の原因である活性酸素を抑える効果などが期待できます。
ビタミンEには毛細血管を広げる働きがあり、全身に血液がめぐることで新陳代謝が良くなるため、皮膚のトラブルを改善することにつながります。また人の研究ですが、ビタミンEが腎臓病の進行を遅らせるという報告もあります。
このビタミンEが不足すると、血行障害、腎障害、貧血などの引き起こします。過剰摂取すると血が固まりにくくなるといった症状が出ますが、薬など凝縮したものを取り入れない限り心配はないかと思います。
ビタミンB7(ビオチン)
ビタミンB7(ビオチン)は、ビタミンB郡の一種でビタミンHとも呼ばれています。皮膚に生じる炎症を治すビタミンとして発見されました。
アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー反応を引き起こす物質を除去する働きや、皮膚の細胞に栄養を補給して老廃物を排泄する働きがあります。アトピー性皮膚炎を持っている子にはとくによく取っておきたい成分でもあります。
水溶性ビタミンであるため、過剰摂取しても体内には長く貯蔵できずにすぐ排泄されるので過剰症の心配はありません。ビタミンB7が不足するとアミノ酸の代謝が悪くなり、皮膚や粘膜、毛などを作ることがうまくできなくなります。
食物繊維
食物繊維には胃腸の調子を整える効果があります。きな粉には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がバランスよく含まれているのも特徴です。
「水溶性食物繊維」にはコレステロールを低下させたり糖質の吸収を緩やかしたりする作用があるため、高血圧や糖尿病の予防に役立ちます。一方、「不溶性食物繊維」には腸の動きを活発にする作用があるため、便秘の改善に効果的です。
犬の腸内環境を改善してくれる食物繊維ですが、摂り過ぎると逆に腸内環境が乱れて下痢をしたり便秘が悪化したりする可能性もあるので、適量を摂取することがポイントです。
ミネラル
ミネラルはタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンと並び5大栄養素のひとつと言われています。
ミネラルとしては現在16種類(カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、リン、硫黄、塩素、クロム、マンガン、コバルト、銅、セレン、モリブデン、ヨウ素)あることがわかっています。
体内で作ることができないため、食べ物から摂取する必要があり不足すると骨粗鬆症や貧血、循環器の疾患、食欲低下、皮膚病が起こりやすくなる、免疫機能の低下などになると言われています。
犬にきな粉を与える際の適量
犬にきな粉をおやつやドッグフードのトッピングとして与える場合、量は1日の摂取カロリーの10%、多くても20%以内におさめるようにしましょう。カロリー計算をするよりも簡単に適量を判断する方法として、体重5kgにつき大さじ1/2杯を目安にするのもおすすめです。
体重5kgごとに大さじ1/2杯という基準をもとに、超小型犬~大型犬に分けてきな粉を与える適量を以下に記載するので参考にしてください。
超小型犬
成犬になっても体重が4kg以下の超小型犬は、きな粉を大さじ1/2杯でも食べ過ぎになってしまいます。
体重5kgの犬の適量である大さじ1/2杯は小さじ1.5杯なので、体重2kgの犬は小さじ1/2杯ほど、体重3kgの犬は小さじ1杯ほどを目安に小さじで量って与えるとよいでしょう。
小型犬
小型犬は体重5kgは大さじ1/2杯、体重10kgは大さじ1杯が1日に与えるきな粉の適量の目安です。愛犬の体重や、きな粉の他に与えているおやつの量も考慮して微調整してくださいね。
中型犬
中型犬は体重15kgは大さじ1.5杯、20kgは大さじ2杯が適量になります。
ちなみに1日の適正カロリーの20%を基準にした場合のきな粉の適量は、体重15kgの犬で大さじ5杯弱になるので、愛犬がきな粉が好きでおやつがきな粉だけという場合は大さじ1.5杯より多めに与えても大丈夫でしょう。
大型犬
大型犬は体重25kgは大さじ2.5杯、体重30kgは大さじ3杯、体重35kgは大さじ3.5杯が目安です。体が大きいぶんきな粉の適量も多めになりますが、初めて与える時は必ず少量を与えてアレルギーの有無などを確かめてくださいね。
犬にきな粉を食べさせる時の与え方
ドッグフードにトッピング
いつも食べているドッグフードにきな粉をトッピングすると、きな粉に含まれる栄養素がプラスされるうえに食欲増進効果も得られるのでおすすめです。
パグなどの短鼻犬種は粉末状のきな粉をそのまま食べるとむせてしまう恐れがあるので、きな粉を水で溶いてからトッピングすると安心ですね。
きな粉ミルクをつくる
粉末状のきな粉を摂取しやすくする方法が、ヤギミルクに溶かしてきな粉ミルクにすることです。むせてしまう心配もないので、老犬や短鼻犬種にも安心して与えられます。 犬は牛乳の消化が苦手なので、負担にならないヤギミルクを使うのがポイントです。
犬にきな粉を与える際の注意点
アレルギー
きな粉の原料である大豆は、犬にとってアレルギーのリスクがある食べ物です。大豆アレルギーの犬がきな粉を食べると下痢や嘔吐、体がかゆくなる、皮膚が赤くなる、目が充血するといった症状が出るので注意しましょう。
愛犬に初めてきな粉を与えた際は半日~1日ほど様子を見て、アレルギーが疑われる症状が出た場合は、それ以上きな粉を与えるのはやめてください。症状が酷いようなら、念のため動物病院で診察を受けましょう。
砂糖不使用のきな粉を選ぶ
犬にきな粉を与える際に注意したいのが、人間用に砂糖を加えたきな粉は与えないということです。
人間用に甘味をプラスしたきな粉を犬に与えると、糖分の過剰摂取につながります。健康のために犬用のきな粉、もしくは人間用のものでも砂糖不使用のきな粉を選びましょう。
犬にきな粉を使用した加工食品は与えてもいい?
きな粉クッキー
きな粉クッキーは、犬に与えても大丈夫です。健康をサポートしてくれるきな粉を、美味しいおやつとして食べられるので愛犬にも喜んでもらえるでしょう。きな粉の粉っぽさが苦手な犬でも、クッキーになっていれば食べやすいはずです。
ただし人間用のきな粉クッキーは糖分や脂肪分が多く含まれているので、犬の体にはよくありません。犬用のきな粉クッキーを与えるか、愛犬用に飼い主さんが手作りするのがおすすめですよ。
きな粉もち・せんべい
きな粉もちやきな粉せんべいを犬に与えるのは、残念ながらあまりおすすめできません。犬は食べ物をよく噛まずに丸呑みしてしまうことが多いので、喉に詰まりやすいきな粉もちを与えるのは危険です。
また市販のきな粉せんべいは、人間用に味つけされていて糖分が多いので犬には控えたいところです。愛犬にきな粉せんべいを与えたい場合は、犬用に手作りしたほうがよいでしょう。
まとめ
元が大豆のきな粉は、栄養素がたっぷり含まれたとても良い食材です。特に皮膚炎やアレルギーには良い働きをします。ただし、豆類に対してアレルギーがある犬の場合は安易にあげることはできませんので、アレルギー体質の犬の場合は十分注意してください。
今は犬用のサプリメントやドッグフードへのトッピングとしても販売されているので、それを試してみてもいいかもしれません。与えるときは、量を調整しながら与えてみましょう!
ユーザーのコメント
女性 まるげりーた
ドックフードにふりかけても手軽に取り入れられますが、あげ方によってはむせそうなので我が家では手作りおやつを作る際や、いつも利用しているお店のクッキーにきな粉が使われているものがあるので、そういった感じで取り入れてます。
スーパーで小分けになったきな粉が販売されていて便利なので我が家では小分けのものを利用していますが、普段きな粉を頻繁に取らない方にはとっても便利ですよ♪
きな粉を使った簡単ボーロだと
きな粉小2
片栗粉小2
はちみつ小1/2
豆乳小1
を、混ぜてから一口サイズに丸めて180度のオーブンで10分ほど焼けば完成です。豆乳の代わりにヤギミルクなど使っても良いと思います。
手作りオヤツは愛犬にあった食べやすい大きさや形に調整出来るのが良いですよね。
女性 もふころ