犬にモロヘイヤを与えても大丈夫!ただし加熱が必須
最近、食材としても使われるようになったモロヘイヤですが、実はこのモロヘイヤは加熱をすれば犬に与えても大丈夫な食材の1つです。さらにモロヘイヤは健康に良い食材として知られており、これは犬も例外ではありません。
そのため、ご家庭でモロヘイヤを使った料理を作る際に、愛犬用にモロヘイヤを残し調理をした上で、手作りごはんを与えることができます。
しかし、モロヘイヤは無条件で与えることができる食材ではありません。後ほど詳しくご紹介しますが、モロヘイヤには危険な成分も含まれているため、与える際には注意が必要です。調理方法にも気を付け、健康被害がないよう、安全面に配慮して与えましょう。
犬にモロヘイヤを与えるメリットや栄養素
犬が食べれるモロヘイヤは健康にも良いとされる食材です。そのため、人間だけではなく犬の健康にも様々なメリットをもたらしてくれます。では、具体的にモロヘイヤにはどのような栄養素が含まれており、どのような効果が期待できるのでしょうか。1つ1つ見ていきましょう。
骨や歯を丈夫にする効果大
モロヘイヤにはカルシウムが多く含まれており、その量は野菜の中でもトップクラスと言われています。人間にはもちろん、犬にとってもカルシウムは骨や歯を作り、丈夫にする栄養源ですので重要な栄養素です。
子犬期は成長が著しく、今後の体作りの上で非常に重要な時期です。そのため、カルシウムをはじめとするミネラルやビタミンをバランスよく摂り、骨や歯を丈夫にする努力が必要です。
また高齢犬になってからは、加齢に伴い骨や歯が弱くなってしまいます。すると、ちょっとした衝撃で骨折してしまったり、骨粗しょう症になってしまうなどのリスクが生じます。
この事態を防ぐためにも、モロヘイヤなどのカルシウムが多く含まれる食べ物を手作りごはんなどに取り入れることは大切です。
免疫力を高める
モロヘイヤには免疫機能を高めてくれる効果もあります。この効果をもたらしてくれるモロヘイヤに含まれる栄養素がβカロテンです。モロヘイヤに含まれるβカロテンの量は、野菜だけでなくすべての食材の中でもトップクラスと言われているほど多いです。
βカロテンは、摂取することにより体内でビタミンAに変換される栄養素です。プロビタミンAと呼ばれる栄養素に変換されたβカロテンは、この栄養素だけでもとても強い抗酸化作用を持っています。
したがって、免疫機能を向上させ、体の機能全体を活性化してくれるだけでなく、心臓病や癌の予防にも繋がります。こちらも高齢犬には大変嬉しい効果が期待できますね。
血糖値上昇を抑制する
モロヘイヤに含まれているマンナンとムシレージは、体内で様々な良い働きを行ってくれる栄養素です。栄養素の中でもマイナーな成分なので、名前を聞いたことがないという人も多いでしょう。
このマンナンとムシレージは、胃の粘膜を保護する働きによって、食べ物の消化を助ける働きが促されたり、糖の吸収を緩やかにする働きも持つことで、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。
高齢犬だけでなく、全年代の犬にとって必要な働きを持っていますので、健康を維持するためにもこの2つの栄養素を持つモロヘイヤを摂取することはメリットが多いと言えます。
犬に生のモロヘイヤがダメな理由
先ほどモロヘイヤは犬に与えても大丈夫な食材であると話した一方で、しかし与え方には注意が必要ともご紹介しました。実はモロヘイヤは火を通した状態で与えるならば健康食材として良い食材ですが、生で与えると非常に危険です。
モロヘイヤには結石の原因となるシュウ酸が含まれているため、生で与えてしまうとシュウ酸をそのまま摂取してしまい、犬の体内で結石の原因となってしまいます。
加熱することでシュウ酸は排出されるため安全な食材になりますが、過去に結石担ってしまったことのある犬は、念のため食べない方が良いでしょう。また他に病気を患っている犬の場合は、獣医さんに与えても大丈夫か否かを確認しましょう。
特に与えてはいけない部分
実はモロヘイヤを与える際に注意しなければいけないことは、生で与えてはいけないという点だけではありません。与える部位によっては中毒症状を引き起こす恐れがあります。それがモロヘイヤの種や茎、枝、若葉です。
モロヘイヤのこれらの部位には、ストロファンリジンと呼ばれる毒性の強い成分が含まれています。過去には摂取したことにより、牛が死んでしまったという事例も報告されているほどです。
基本的にスーパーなどで売られているモロヘイヤは、安全のためこれらの毒性が含まれている部位は既に取り除かれているので、安心して料理に使用することができます。しかし、念のため、この部位は危険であるということは理解しておきましょう。
犬にモロヘイヤを与える際の注意点
犬にモロヘイヤを与える際に注意したいことをご紹介しましたが、最後にモロヘイヤを愛犬の手作りごはんに使う際の注意点をご紹介します。モロヘイヤ特有の注意点から、犬に手作りごはんを与える際の全般的な注意点までをお話しします。
必ず加熱して与える
先ほどもご紹介したとおり、モロヘイヤにはシュウ酸が含まれているため、生のまま与えてしまうと結石の原因となり得ます。そのため、手作りごはんに使う際は、必ず加熱して与えましょう。
一般的な調理方法は茹でるという方法です。茹でたモロヘイヤを他の食材と混ぜて与える方法が一般的です。なかなか茹でたモロヘイヤだけを食べる犬は少ないため、他の食材と一緒に使いましょう。
与えてはいけない部分は取り除く
そして先ほどご紹介したモロヘイヤの種や茎、枝、若葉の部分は必ず取り除くようにしてください。毒成分が含まれているため、口にしてしまうと嘔吐や下痢といった中毒症状が現れます。牛が死んだという事例から、犬も死に至る危険性がありますので注意しましょう。
しかし、スーパーなどで販売されているモロヘイヤは、毒が含まれている部分が既に取り除かれている物が販売されています。したがって、犬の手作りごはんに使う食材として、安全に調理することができますよ!
細かく食べやすい大きさに切る
これはモロヘイヤだけでなく多くの食材に言えることですが、犬に手作りごはんを作る際は、必ず犬が食べやすい大きさに切ることが大切です。犬はしっかり噛まずにそのまま飲み込んでしまうこともあるため、その点を考慮した大きさにカットしましょう。
モロヘイヤも同様に、手作りごはんに使用する際は細かく刻み、他の食材のトッピングとして使うのが良いでしょう。
味付けはしないで与える
最後に、犬の手作りごはんを作る際は味付けはしないでください。人間のごはんを作る際は調味料などを使い、より料理を美味しく味付けをしますが、犬にとって調味料は様々な成分が含まれているため、健康被害を及ぼします。
「美味しいごはんを食べてほしい」という飼い主の思いは、調味料などを使用して味付けをしなくても、ごはんをあげるだけで伝わります。したがって、愛犬の健康を考えた手作りごはんを作るためにも、味付けは絶対にしないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょう。モロヘイヤは犬も食べられる食材の1つではありますが、与える際には注意点も伴います。必ず加熱し、与えてはいけない部位を取り除いた状態で与えてください。以上の注意点を守り、ぜひ健康に良いモロヘイヤを愛犬の手作りごはんに使ってみましょう。