老犬に必要な栄養素
1.タンパク質
犬にとって必要不可欠な栄養素のひとつであるタンパク質ですが、もちろん老犬の健康維持にも重要な役割を持つ栄養素のひとつです。
しかし、若い成犬と老犬を比べると、老犬はタンパク質を代謝する機能が衰えてきます。
老犬にタンパク質を与えるときは、量よりも「質」にこだわった方が良いです。
良質なタンパク質を適切に与えることが望ましいです。
タンパク質は筋肉の組織に必要不可欠な栄養素であり、筋力や筋肉の維持をサポートしてくれます。老犬は寝ている時間が増えますし、お散歩や運動をする時間は減ります。
当然、筋力や筋肉も低下してしまいますよね。
良質なタンパク質を摂ることで、筋力や筋肉を維持していきましょう。
もちろん、お散歩や運動を適度に行うことが維持に繋がります。
2.必須脂肪酸
脂質の摂りすぎはよくありませんが、脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、健康や美容で注目されているのが、不飽和脂肪酸です。
オメガ9脂肪酸・オメガ6脂肪酸・オメガ3脂肪酸に分類されています。
オメガ9脂肪酸の代表格はオリーブオイル、オメガ6脂肪酸の代表格はひまわり油、オメガ3脂肪酸の代表格はアマニ油です。
なぜ老犬に必要なのかと言いますと、犬のカラダの中で合成することのできない栄養素なので、食事から摂取しなければならないからです。
- 中性脂肪を減らす効果
- 善玉コレステロールを増やす効果
- 血栓と動脈硬化を予防する効果
- 皮膚や被毛の健康を維持する効果
- アレルギー症状の緩和
- ガンを予防する効果
などの効果を期待することができる栄養素なので、しっかり食事によって摂取することができるようにしてあげたいものです。
3.炭水化物
炭水化物は三大栄養素のひとつですね。不足してもいけませんし、摂りすぎてもいけません。
炭水化物は、カラダを動かすためのエネルギー源として利用されている栄養素です。
老犬は活動時間が減る分、必要とするエネルギーも減ります。
必要以上に摂りすぎてしまった炭水化物は、糖分へと転換されてしまうので、肥満の原因になってしまいやすいです。
4.ビタミン
ビタミンは、老犬のカラダの調子を整えてくれる栄養素です。
ビタミンには水溶性ビタミンと、脂溶性ビタミンの2つのタイプがあります。
水溶性ビタミンは多く摂取してしまっても、余分なものはカラダの外へと排出されます。
しかし、脂溶性ビタミンは多く摂取してしまうと、余分なものはカラダに蓄積されてしまいます。脂溶性ビタミンの摂りすぎは、食欲がなくなってしまったり、体重が減ってしまったりなどの原因になってしまいますので、注意が必要です。
5.ミネラル
ミネラルには、タンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素の働きをサポートするという役割があります。
犬の骨や歯の組織を構成している栄養素でもあるので、老犬の骨や歯の健康を維持するために必要不可欠な栄養素です。
ミネラルには、カルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウム・鉄分・亜鉛・リンなどがありますが、バランス良く摂取するということが最も重要なポイントです。
老犬には水の摂取が重要!
栄養素ばかり気にしてしまいがちですが、老犬には水の摂取が特に重要です。
血液やカラダの成分のうち、60%以上を水が占めています。
脱水症状を引き起こすと肝臓や腎臓への負担も大きくなります。
老犬の脱水症状に気づくことは難しい場合もありますので、十分に注意して様子をみてあげなければなりません。
常に新鮮な水を飲むことができるよう、用意してあげましょう。
水道水はNG?ミネラルウォーターにするべきか?
水の摂取を重要とする老犬ですが、水道水で問題ありません。
むしろ、私は水道水の方が良いのではないかと思っています。
ミネラルウォーターにはミネラルが豊富に含まれており、ミネラルの摂取には良いです。
しかし、ミネラルはドッグフードなどの食事からも摂取していますので、摂りすぎになってしまう可能性があります。
ミネラルの摂りすぎによって、尿石症などを引き起こしてしまう危険がありますので、摂りすぎに注意して与えましょう。
まとめ
シニア用のドッグフードに切り替えるタイミングって迷いませんか?
うちの愛犬たちが7歳を過ぎたので、私はとても迷っているところです。
ただ単純に切り替えれば良いというわけではないですし、ドッグフードだけでは摂ることのできない栄養素のことも考えなければなりません。
獣医さんに相談しながら食事を工夫し、愛犬たちの健康を維持していきたいと思います。
どんなに良い栄養素でも、摂りすぎには十分に注意し、適切に与えたいですよね。