【獣医師監修】ハリアってどんな犬種?特徴と性格や飼い方・価格相場まで解説

【獣医師監修】ハリアってどんな犬種?特徴と性格や飼い方・価格相場まで解説

ハリア(Harrier)はイギリス原産の嗅覚ハウンドで、ビーグルに似た見た目と明るく社交的な性格が魅力の犬種です。特徴や大きさ、毛色、飼い方、運動量、しつけ、注意したい病気、価格相場やブリーダーの探し方まで詳しく解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

ハリアってどんな犬?

屋外にいるビーグルハリア

  • 正式名称:ハリア(Harrier)
  • 原産国:イギリス
  • 分類:嗅覚ハウンド
  • 大きさ:中型犬
  • 体高:48cm〜55cm程度
  • 体重:18kg〜27kg程度
  • 被毛:短く密に生えたスムースコート
  • 毛色:白を地色に、ブラック、タン、オレンジ、レモン、レッドなどが入る配色
  • 性格:明るい、社交的、活発、協調性がある、やや自立心が強い
  • 寿命:12年〜15年程度

ハリアは、イギリス原産の嗅覚ハウンドです。優れた嗅覚を使って獲物のにおいを追う猟犬として発展してきた犬種で、古くから野ウサギなどを追う役割を担ってきました。

見た目はビーグルに似た親しみやすい雰囲気がありますが、ビーグルよりも大きく、より高い持久力を備えています。

家庭犬としても魅力がありますが、本来は長時間動き続けることを得意とする作業犬であるため、可愛らしい見た目だけで判断するのは避けた方がよいでしょう。

日本では非常に珍しい犬種で、ペットショップなどで見かける機会はかなり限られます。迎える場合は、性格や運動量、猟犬としての本能を理解したうえで、十分な時間と環境を用意できるかを慎重に考えることが大切です。

ハリアの性格

横たわるハリアミックス犬

ハリアは明るく社交的で、人や他の犬と関わることを好みやすい犬種です。

もともと群れで行動してきた背景があるため、協調性があり、家族とのつながりを大切にする傾向があります。適切に育てれば、子どもや先住犬のいる家庭にもなじみやすいでしょう。

一方で、猟犬らしい集中力と自立心も持っています。気になるにおいを見つけると夢中になりやすく、飼い主の声が届きにくくなる場面もあります。

そのため、普段から信頼関係を築き、呼び戻しや基本的なしつけを丁寧に続けることが欠かせません。

また、ひとりで過ごす時間が長すぎると、寂しさや退屈から吠えや落ち着きのなさにつながることがあります。

家族と一緒に過ごす時間を確保し、毎日の生活の中で心身を満たしてあげることで、ハリアの穏やかで陽気な魅力を引き出しやすくなります。

ハリアの特徴

雪の上にいるハリア

ハリアは、引き締まった体つきと垂れ耳を持つ、典型的なハウンドらしい姿をした犬種です。全体的にはビーグルに似た親しみやすい顔立ちですが、体はより大きく、脚も長めで、すっきりとした力強さがあります。

深い胸や発達した筋肉、無駄の少ない骨格からは、長い距離を移動する猟犬として育まれてきた身体能力が感じられます。尾は高く掲げられますが、背中に巻き上がらない形が特徴です。

ハリアの大きさ

ハリアの成犬時の体高は、48cmから55cm程度です。犬種標準では48cmから50cm程度が好ましいとされており、ビーグルよりも大きく、フォックスハウンドよりはやや小ぶりなサイズ感です。

体重は約18kgから27kgが目安で、中型犬に分類されます。オスの方がやや大きくなる傾向はありますが、体格には個体差があります。

数字だけを見ると扱いやすそうに感じるかもしれませんが、筋肉質で力があるため、成犬になるとしっかりした存在感があります。

ハリアの被毛タイプ

ハリアの被毛は、短く密に生えたスムースコートです。毛質は硬めで、体に沿ってすっきりと生えているため、外見はとても清潔感があります。

泥やほこりが付きにくく、長毛犬種に比べると日常のお手入れはしやすいタイプです。

ただし、短毛だからといって抜け毛が少ないとは限りません。換毛期には短く硬めの毛が抜けやすく、衣服や布製品に付着しやすいことがあります。

定期的にブラッシングを行うことで、抜け毛を取り除きやすくなり、皮膚や被毛の状態も確認しやすくなります。

ハリアの毛色の種類

ハリアの毛色は、白を地色として、ブラック、タン、オレンジ、レモン、レッドなどの色が組み合わさる配色が見られます。

特に、白・黒・茶が入るトライカラーはよく知られており、ビーグルに似た印象を与えることもあります。

子犬期と成犬期では、毛色の濃さや斑の出方が変化する場合があります。毛色の珍しさだけで性格や価値が決まるわけではないため、見た目の好みだけで判断せず、体格や健康状態、気質もあわせて確認することが大切です。

ハリアの価格相場

PRICEの文字

ハリアは日本国内での流通が非常に少ない犬種のため、一般的な人気犬種のように安定した価格相場を示すことは難しいのが現状です。

国内で子犬を迎えられる機会は限られるため、販売価格だけでなく、探すまでの時間や輸入の有無によって総額が大きく変わります。

目安としては、国内で出会える場合でも30万円から60万円以上を想定しておくとよいでしょう。

ただし、これは国内で安定して販売されている犬種の相場ではなく、希少犬種を迎える際の参考費用としての目安です。血統、月齢、健康状態、繁殖状況によっては、この範囲を超えることもあります。

海外から迎える場合は、子犬そのものの価格に加えて、輸送費、検疫に関する手続き、健康証明書の取得費用、代行手数料などが必要になります。

そのため、総額では80万円から100万円以上かかるケースも考えられます。輸入は費用だけでなく、犬への負担や手続きの複雑さもあるため、慎重に検討することが大切です。

また、迎えた後には初期費用も必要です。ワクチン接種、犬の登録、狂犬病予防注射、マイクロチップの変更登録費用、ケージやリード、食器、フード、トイレ用品などをそろえる費用がかかります。

中型犬サイズに合った用品を選ぶ必要があるため、生体価格だけで判断せず、飼育開始後の費用まで含めて予算を考えておきましょう。

ハリアのブリーダーを探す方法

ハリアを迎えたい場合は、まず国内でハリアを扱っているブリーダーがいるかを調べることから始めます。

検索する際は、「ハリア 犬 ブリーダー」「Harrier dog breeder Japan」「ハリア 子犬」など、犬種であることが分かる言葉を組み合わせると探しやすくなります。

国内で見つからない場合は、海外のブリーダーを探す方法もあります。その場合は、「Harrier dog breeder UK」「Harrier puppy breeder」など、英語表記を使って検索すると情報を確認しやすくなります。

ただし、海外から迎える場合は、検疫や輸送、必要書類の確認が必要になるため、個人だけで判断せず、輸入経験のある専門業者や獣医師にも相談しながら進めると安心です。

ブリーダーを選ぶ際は、価格だけで決めないことが大切です。親犬の健康状態、性格、飼育環境の清潔さ、子犬の社会化の進め方、ワクチン接種や健康診断の有無を確認しましょう。

契約内容や引き渡し後の相談対応が曖昧な場合や、見学を断る販売元、すぐに購入を決めるよう急かす相手には注意が必要です。

希少犬種は、すぐに子犬が見つかるとは限りません。希望する時期に迎えることよりも、信頼できるブリーダーから健康状態や気質を確認したうえで迎えることを優先しましょう。

ハリアの飼い方

ドッグラン

ハリアと暮らすうえで大切なのは、体を動かす時間と、安心して過ごせる生活環境をしっかり用意することです。

活発な犬種のため、室内で静かに過ごす時間だけでは満足しにくく、毎日の散歩や遊びを通じてエネルギーを発散させる必要があります。

また、嗅覚を使って周囲を探索することを好むため、散歩中の拾い食いや急な飛び出しには注意が必要です。屋外ではリードを確実に持ち、庭で遊ばせる場合もフェンスや出入口の管理を徹底しましょう。

室内では、食べ物や誤飲しやすい小物を犬の届く場所に置かないようにすることが大切です。

ハリアの運動量

ハリアの運動量は、中型犬の中でも多めです。散歩は1日2回、1回あたり1時間前後を目安に考えるとよいでしょう。

ただ歩くだけでなく、安全な場所でしっかり歩く、軽く走る、においを嗅ぎながら探索するなど、体と頭の両方を使える時間を作ることが大切です。

運動が不足すると、落ち着きのなさや吠え、家具をかじるなどの行動につながることがあります。天候や年齢、体調に合わせて無理のない範囲で調整しながら、毎日継続して発散できる習慣を作りましょう。

暑い時期は熱中症を避けるため、早朝や夕方以降の涼しい時間帯を選ぶと安心です。

ハリアのしつけ方

ハリアのしつけでは、子犬の頃から人や犬、生活音、外の環境に慣れさせることが大切です。明るく人懐っこい面がある一方で、自分の興味を優先しやすい場面もあるため、家族全員でルールをそろえ、分かりやすく教えていく必要があります。

特に大切なのは、呼び戻し、リードを引っ張らずに歩く練習、拾い食いを防ぐ練習です。

においに集中している時でも飼い主に意識を戻せるよう、日頃から短い練習を繰り返しましょう。できたことを褒める、報酬を使うなど、前向きな方法で教えると信頼関係を築きやすくなります。

大声で叱ったり、力で抑え込んだりするしつけは避けた方がよいでしょう。ハリアは賢い犬種なので、何をすれば褒められるのかを分かりやすく伝えることが大切です。

うまくいかない場合は、早めにドッグトレーナーへ相談するのも一つの方法です。

ハリアのケア方法

ハリアの被毛は短いため、日常のお手入れは比較的しやすい犬種です。

週に数回ブラッシングを行い、抜け毛や汚れを取り除きましょう。散歩や外遊びの後は、足裏や肉球、体に汚れや小さな傷がないか確認しておくと安心です。

垂れ耳のため、耳の中が蒸れやすい傾向があります。週に1回程度は耳の中を確認し、汚れがある場合は犬用のケア用品でやさしく拭き取ります。

赤み、強いにおい、耳垢の増加、頭を頻繁に振る様子が見られる場合は、自己判断で掃除を続けず、動物病院で相談しましょう。

爪切り、歯磨き、シャンプーも定期的に行います。シャンプーは汚れやにおいが気になるタイミングを基本に、月1回前後を目安にするとよいでしょう。

歯磨きはできるだけ毎日行い、子犬の頃から口元を触られることに慣れさせておくと、成犬になってからのケアがしやすくなります。

ハリアの寿命と病気

スクラブと聴診器とカルテが並んでいる光景

ハリアの平均寿命は、およそ12年から15年程度とされています。中型犬として一般的な範囲ですが、元気に長く暮らすためには、若い頃からの体重管理、適度な運動、定期的な健康診断が大切です。

活発に動く犬種のため、年齢を重ねるにつれて足腰や関節への負担が出ることがあります。室内では滑りにくい床材を使い、段差やジャンプによる負担を減らしてあげましょう。

シニア期に入ったら、運動量を無理に維持しようとせず、体調に合わせて散歩時間や遊び方を調整することが大切です。

ハリアのかかりやすい病気

ハリアで注意したい病気には、股関節形成不全、外耳炎、皮膚炎などがあります。股関節形成不全は、股関節のかみ合わせに異常が起こり、歩き方の違和感や立ち上がりにくさにつながる病気です。

遺伝的な要因に加え、成長期の栄養や運動、体重過多なども関与すると考えられているため、子犬期から適切な体重を保ち、関節に負担をかけすぎない生活を心がけましょう。

外耳炎は、垂れ耳の犬に起こりやすい耳のトラブルです。耳の中が赤い、においが強い、耳垢が増える、頭をよく振るといった様子が見られる場合は、早めに動物病院で確認してもらいましょう。

自己判断で耳掃除を続けると悪化することもあるため、異変がある時は無理に触りすぎないことが大切です。

皮膚炎は、アレルギー、細菌や真菌の感染、寄生虫、外部刺激などによって起こることがあります。体をしきりに掻く、皮膚が赤い、フケが増える、毛が部分的に抜けるといった変化があれば注意が必要です。

散歩後に体を確認し、ブラッシングや清潔な生活環境、栄養バランスの良い食事を心がけることで、日常的な皮膚トラブルに気づきやすくなります。

どの病気も、早く気づいて対処することが大切です。歩き方、耳のにおい、皮膚の状態、食欲や元気の変化を日頃から観察し、少しでも普段と違う様子があれば早めに獣医師へ相談しましょう。

ハリアの歴史

イギリス

ハリアは、イギリスで古くから野ウサギ猟に用いられてきた嗅覚ハウンドです。

犬種名は、野ウサギを意味する「Hare」に由来するという説がよく知られています。獲物のにおいをたどりながら追跡する猟犬として発展し、長い時間をかけて現在の姿に近づいていきました。

もともとは徒歩で犬を追う猟に使われ、後には馬で移動する猟にも対応するようになったとされています。イギリスの広い野外で獲物を追うため、一定の距離を粘り強く進む力や、群れで行動する性質が重視されてきました。

起源には諸説があり、サザン・ハウンドやフォックスハウンドなどとの関係が語られています。

見た目や役割が近い犬種と混同されることもありましたが、ハリアは野ウサギ猟に適した中型のハウンドとして、独自の位置づけを築いてきました。

現在では、かつてのように猟犬として広く使われる機会は少なくなっています。しかし、ハリアが持つ粘り強さや協調性、においを追う能力は、長い猟犬としての歴史の中で培われた大切な特徴として受け継がれています。

まとめ

全身がうつるハリア

ハリアは、イギリスで野ウサギ猟に用いられてきた歴史を持つ、明るく社交的な嗅覚ハウンドです。

ビーグルに似た親しみやすい見た目をしていますが、体はより大きく、運動量も多いため、毎日の散歩や探索欲を満たす時間が欠かせません。

短毛でお手入れは比較的しやすい一方、垂れ耳のケアや関節への配慮、体重管理は大切です。日本では非常に珍しく、迎えるには信頼できるブリーダー探しや費用面の準備も必要になります。

性格の良さだけでなく、猟犬としての本能や体力を理解し、十分な環境を整えたうえで検討したい犬種です。

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