ショロイツクインツレの特徴
- 犬種名:ショロイツクインツレ(Xoloitzcuintle)
- 別名:メキシカン・ヘアレス・ドッグ、ショロイツクイントリ
- 愛称:ショロ(Xolo)
- 原産国:メキシコ
- 大きさ:
ミニチュア(小型犬)
インターミディエイト(中型犬)
スタンダード(中型〜大型犬)の3種類 - 体高:
ミニチュア 25〜35cm
インターミディエイト 36〜45cm
スタンダード 46〜60cm - 体重:
ミニチュア 4.5〜7kg
インターミディエイト 7〜14kg
スタンダード 14〜25kg - 被毛:ヘアレス(無毛)、コーテッド
- 毛色・皮膚色:ブラック、グレー、スレート、レッド、レバー、ブロンズ、ブロンドなど
- 性格:落ち着きがあり、家族に愛情深い。賢く慎重で、見知らぬ人には警戒しやすい
- 寿命:12〜15年程度
- 分類:原始的な犬、コンパニオンドッグ、番犬タイプ
ショロイツクインツレは、メキシコ原産の犬種で、すっきりと引き締まった体つきと、長い脚、細く伸びた尾、大きな立ち耳が印象的です。全体的に無駄の少ないシルエットをしており、立ち姿には独特の気品があります。
無毛の犬という印象が強い犬種ですが、実際にはヘアレスとコーテッドの2タイプが存在します。また、サイズも3段階に分かれているため、同じショロイツクインツレでも外見の印象には幅があります。
大きさ(ミニチュア、インターミディエイト、スタンダード)
ショロイツクインツレは、体高によってミニチュア、インターミディエイト、スタンダードの3つに分けられます。体つきはいずれのサイズも細身で引き締まっており、四肢が長く、軽快な印象を与えるのが特徴です。
ミニチュアは体高25cmから35cmほどの小柄なサイズです。体重には個体差がありますが、比較的抱き上げやすく、室内でも存在感が大きくなりすぎにくい大きさです。
インターミディエイトは体高36cmから45cmほどで、小型犬よりも存在感がありながら、扱いやすさも感じられる中間的なサイズです。すらりとした体型のため、数字上の大きさよりもスマートに見える個体もいます。
スタンダードは体高46cmから60cmほどで、3つの中では最も大きなサイズです。細身ではありますが、立ち姿には中型犬以上の堂々とした雰囲気があり、長い脚と引き締まった体のバランスがよく目立ちます。
被毛タイプ(ヘアレス、コーテッド)
ショロイツクインツレには、ヘアレスとコーテッドという2つの被毛タイプがあります。一般的によく知られているのはヘアレスタイプで、全身の大部分に毛がなく、なめらかな皮膚が外見上の大きな特徴になります。
ヘアレスタイプであっても、完全に無毛とは限りません。頭頂部や足先、尾の先などに短く硬い毛が少量見られることがあり、このわずかな毛が個体ごとの表情や印象を変える要素にもなります。
一方、コーテッドタイプは全身が短く平滑な被毛で覆われています。ヘアレスタイプとは見た目の印象が異なりますが、同じ犬種に含まれる正式なバラエティです。
繁殖の組み合わせによっては、同じきょうだいの中にヘアレスとコーテッドの両方が生まれることもあります。
ショロイツクインツレの毛色の種類
ヘアレスタイプでは、被毛の色というよりも皮膚の色が外見の印象を大きく左右します。
ブラック、グレー、スレートなどの濃い色がよく見られますが、レッド、レバー、ブロンズ、ブロンドなど、個体によって色合いには幅があります。
コーテッドタイプの場合は、短い被毛の色として毛色が表れます。ヘアレスと同じく、暗めの色から明るめの色まで複数のバリエーションがあり、単色だけでなく部分的に斑が入る個体もいます。
また、ヘアレスタイプでは皮膚にピンクや白っぽい斑が見られることもあります。色の濃淡や斑の入り方によって見た目の印象は変わりますが、毛色や皮膚色だけで性格や健康状態が決まるわけではありません。
ショロイツクインツレの性格
ショロイツクインツレは、落ち着きがあり、家庭内では静かに過ごすことが多い犬種です。
家族に対しては愛情深く、信頼した相手には強い結びつきを見せます。そばに寄り添って過ごすことを好む一方で、必要以上に騒がしく振る舞うタイプではありません。
見知らぬ人や慣れない環境に対しては慎重で、すぐに距離を縮めるよりも、相手の様子をよく観察する傾向があります。そのため、来客時や初めての場所では警戒して吠えたり、少し距離を取ったりすることもあります。
利口で周囲の変化にも敏感なため、家族のルールを覚える力はあります。ただし、繊細な面もあるため、強く叱るような接し方は向いていません。
子犬の頃からさまざまな人や音、場所に少しずつ慣れさせ、安心できる経験を積ませることが大切です。
子どもや他の犬とは、相手が穏やかに接してくれる場合は良い関係を築きやすいでしょう。
一方で、急に触られたり、乱暴に扱われたりすると不安を感じやすいため、無理に関わらせず、落ち着いた環境で少しずつ慣らしていくことが望ましいです。
ショロイツクインツレの歴史
ショロイツクインツレは、メキシコを原産国とする非常に古い犬種です。
メキシコの古代文明と深く関わってきた犬として知られ、3000年以上前から存在していたともいわれています。現在では、メキシコを象徴する犬種のひとつとして大切にされています。
犬種名は、アステカ神話に登場する神「ショロトル」と、犬を意味する言葉に由来するとされています。古代メキシコでは、単なる家庭犬ではなく、人の魂を死後の世界へ導く存在として考えられていたとも伝えられています。
その後、スペイン人によるメキシコ征服などの歴史的な変化を経て、ショロイツクインツレは一時的に数を減らしました。
しかし、20世紀に入るとメキシコ国内で犬種としての価値が見直され、保存や再評価が進められるようになります。
現在は「メキシカン・ヘアレス・ドッグ」という別名でも知られ、英語表記では「Xoloitzcuintle」、略称では「Xolo」と呼ばれることもあります。
日本では「ショロイツクインツレ」のほか、「ショロイツクイントリ」と表記される場合もありますが、いずれも同じ犬種を指す名称として使われています。
ショロイツクインツレの価格相場
ショロイツクインツレは日本国内での流通数が非常に少なく、一般的なペットショップで見かける機会はほとんどありません。そのため、国内の子犬販売でよく見られるような明確な価格相場は作りにくい犬種です。
目安としては、海外のブリーダーから迎える場合、子犬の生体価格だけで30万円台後半から60万円台前後になることがあります。
ただし、これはあくまで海外での子犬価格の目安であり、日本で実際に迎える際の総額ではありません。
日本で迎える場合は、生体価格に加えて、航空輸送費、検疫関連費用、輸入代行手数料、各種書類の手続き費用などが必要になることがあります。
そのため、海外からの輸入を含めて考える場合は、総額で100万円以上を見込んでおくと安心です。
実際の費用は、サイズ、ヘアレスかコーテッドか、血統、月齢、健康状態、輸入の有無によって大きく変わります。
特にショロイツクインツレは希少犬種のため、表示価格だけで判断せず、引き渡しまでにかかる総額を必ず確認しましょう。
ショロイツクインツレのブリーダーを探す方法
ショロイツクインツレを迎えたい場合は、まず国内の子犬販売サイトやブリーダー検索サイトで犬種名を検索し、現在の掲載状況を確認するところから始めると分かりやすいでしょう。
ただし、常に子犬が掲載されている犬種ではないため、すぐに見つからないことも珍しくありません。
国内で見つからない場合は、犬種クラブ、ドッグショー、希少犬種を扱うブリーダー、輸入実績のある犬舎などを通じて情報を集める方法があります。
問い合わせる際は、子犬の有無だけでなく、今後の繁殖予定や海外ブリーダーとのつながりがあるかも確認しておくとよいでしょう。
ブリーダーを選ぶ際は、親犬の健康状態、犬舎の飼育環境、子犬の社会化の進め方、ワクチン接種や健康診断の記録、血統書の有無、引き渡し後の相談対応について説明してくれるかを確認します。
ヘアレスタイプを希望する場合は、皮膚の状態や歯列についても事前に聞いておくと安心です。
「希少だからすぐに決めた方がいい」と購入を急がせる相手や、健康状態・総額費用・引き渡し条件の説明が曖昧な相手は避けた方が安全です。
珍しい犬種ほど、価格の安さや写真の印象だけで判断せず、信頼できる相手から迎えることが大切です。
ショロイツクインツレの飼い方
ショロイツクインツレを飼う際は、落ち着いて過ごせる室内環境を整え、毎日の運動、しつけ、皮膚や被毛のケアを継続することが大切です。
特にヘアレスタイプは外気温や直射日光の影響を受けやすいため、季節に合わせた過ごし方を意識しましょう。
また、家族との結びつきを大切にする犬種のため、ただ運動量を満たすだけでなく、飼い主と一緒に過ごす時間を確保することも重要です。無理のない範囲で生活リズムを整え、安心して過ごせる環境を作ってあげましょう。
ショロイツクインツレの運動量
ショロイツクインツレは、すらりとした体型からも分かるように、適度な運動を必要とする犬種です。
散歩の目安は、ミニチュアで1日30分から60分程度、インターミディエイトで1日45分から90分程度、スタンダードで1日60分から120分程度です。
ただし、必要な運動量は年齢、体力、体調、性格によって変わります。上記の時間はあくまで目安として考え、疲れやすい子犬やシニア犬では短めに調整し、若く活発な個体では散歩に加えて室内遊びを取り入れるとよいでしょう。
散歩だけでなく、知育玩具を使った遊びや、簡単なコマンド練習を組み合わせると、体だけでなく頭の刺激にもなります。
退屈な時間が長くなるとストレスにつながることがあるため、短時間でも飼い主と関わる遊びを日課にすると安心です。
ヘアレスタイプの場合、夏は日差しの強い時間帯を避け、早朝や夕方以降に散歩をするのがおすすめです。冬は体が冷えやすいため、気温に応じて犬用の服を着せるなど、季節に合わせて無理のない運動を心がけましょう。
ショロイツクインツレのしつけ方
ショロイツクインツレは賢く、家族の様子をよく観察する犬種です。その一方で、見知らぬ人や慣れない場所には慎重になりやすいため、子犬の頃から人、犬、生活音、外の環境に少しずつ慣れさせることが大切です。
しつけでは、強く叱るよりも、できた行動をすぐに褒める方法が向いています。おやつや声かけを使いながら、望ましい行動を分かりやすく伝えることで、安心して学びやすくなります。
家族の中でルールが違うと、犬が混乱しやすくなります。入ってよい場所、吠えたときの対応、留守番時の過ごし方などは、家族全員で決めておきましょう。
短い練習を毎日続けることで、落ち着いた家庭犬として暮らしやすくなります。
来客時に吠える、散歩中に警戒する、触られるのを嫌がるといった反応が見られる場合は、無理に慣れさせようとせず、距離を取って安心できる経験を積ませることが大切です。
必要に応じて、犬の行動に詳しいトレーナーに相談するのもよい方法です。
ショロイツクインツレのケア方法
ショロイツクインツレのケアは、ヘアレスタイプとコーテッドタイプで少し異なります。
ヘアレスタイプは毛が少ないぶん、皮膚に汚れや皮脂が残りやすいため、柔らかいタオルで体を拭くなど、皮膚の状態をこまめに確認しましょう。
乾燥が気になる場合は、犬用の保湿用品を使うことがあります。外出時の日差しが強い日は、犬用の服で皮膚を守るなど、肌に負担をかけない工夫が必要です。
人用の日焼け止めや保湿剤は犬に合わない成分が含まれることがあるため、使用する場合は犬用製品を選ぶか、獣医師に相談しましょう。
コーテッドタイプは短い被毛があるため、ラバーブラシなどで週に数回ブラッシングを行うと、抜け毛や汚れを取り除きやすくなります。被毛が短くても、皮膚の赤みや傷がないかを確認する習慣をつけておくと安心です。
どちらのタイプでも、爪切り、耳の確認、歯磨きなどの基本的なケアは欠かせません。とくに口元に触られることに慣れていないと歯磨きが難しくなるため、子犬の頃から少しずつ練習しておくと、日常のケアがしやすくなります。
ショロイツクインツレの寿命と病気
ショロイツクインツレの寿命は、一般的に12年から15年程度がひとつの目安とされています。ただし、海外では13年から18年ほどと紹介されることもあり、実際の寿命はサイズや体質、飼育環境によって差があります。
比較的丈夫な犬種とされる一方で、ヘアレスタイプでは皮膚や歯に関するトラブルに注意が必要です。日頃から体の変化を観察し、気になる症状が続く場合は早めに動物病院へ相談しましょう。
ショロイツクインツレのかかりやすい病気
ショロイツクインツレでは、被毛が少ないことによる皮膚への刺激や、歯列に関する問題が見られることがあります。ここでは、飼い主が特に気をつけたい病気やトラブルを紹介します。
皮膚炎
ヘアレスタイプは皮膚が外部刺激を受けやすく、乾燥や汚れ、アレルギーなどをきっかけに皮膚炎を起こすことがあります。赤み、かゆみ、フケ、湿疹などが続く場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
日光皮膚炎
強い紫外線を長時間浴びると、日焼けや日光皮膚炎につながることがあります。
皮膚が赤くなる、熱を持つ、触られるのを嫌がるといった様子が見られる場合は注意が必要です。日差しの強い時間帯の外出は避け、服などで皮膚を守る工夫をしましょう。
歯周病
ショロイツクインツレのヘアレスの特徴は、歯列の不完全さと関連があるとされています。
歯の本数が少ない、歯並びが乱れやすいなどの個体もいるため、歯垢がたまると歯周病につながりやすくなります。口臭や歯ぐきの赤みがある場合は、早めのケアが大切です。
外傷
被毛が少ない個体では、草むらや硬い地面、他の犬との遊びの中で擦り傷や切り傷ができることがあります。
散歩や外遊びの後は、皮膚に傷や赤みがないか確認しましょう。傷が深い場合や化膿が疑われる場合は、動物病院で診てもらうと安心です。
まとめ
ショロイツクインツレは、メキシコ原産の古い歴史を持つ希少な犬種です。
引き締まった体つきや大きな立ち耳、ヘアレスとコーテッドの2タイプがある独特の姿が魅力で、落ち着きがあり家族には深い愛情を示します。
一方で、見知らぬ人や環境には慎重になりやすいため、子犬期からの社会化と一貫したしつけが大切です。特にヘアレスタイプは皮膚や歯のケア、暑さ寒さへの配慮が欠かせません。
国内では出会える機会が少なく、迎えるには費用やブリーダー探しの準備も必要です。珍しさだけで判断せず、性格や日常管理を理解したうえで検討しましょう。



