プーミー|性格と特徴、歴史や価格、飼い方まで

プーミー|性格と特徴、歴史や価格、飼い方まで

ハンガリー原産の珍しい牧羊犬「プーミー」の性格、特徴、飼い方を徹底解説。活発で賢いプーミーがあなたの家族に合うか、しつけやお手入れ、必要な運動量の観点から判断できます。後悔しない犬種選びのための情報がここに。

プーミーの歴史

石塀の上に座っているプーミー

  • 名称:Pumi(プーミー)
  • 原産国:ハンガリー
  • 分類: 牧羊犬(ハーディングドッグ)/中型犬
  • 体高:オス 41~47cm/メス 38~44cm
  • 体重:オス 10~15kg/メス 8~13kg
  • 被毛:巻き毛状のダブルコート
  • 毛色:グレー(ほかにブラック、ホワイト、フォーン)
  • 性格:知的・警戒心が強い・活発で社交的
  • 役割:家畜の誘導・番犬・作業犬
  • 公認:FCIグループ1(シープドッグおよびキャトルドッグ)/JKC公認

プーミーはハンガリーで生まれた牧羊犬で、その歴史は18世紀後半から19世紀にさかのぼります。

牧畜が盛んなハンガリーでは、牧羊犬に対して特定の資質や能力が求められていました。その中でもプーミーは、より機敏で多用途に活躍できる犬種として誕生したのです。

プーリーとテリアの交配で誕生した牧羊犬

プーミーの起源は、ハンガリー土着の牧羊犬プーリーと、ドイツやフランスから持ち込まれたテリア系犬種の交配によるものとされています。

プーリーの牧畜能力に加え、テリアが持つ活発で勇敢な気質が加わることで、機敏かつ多彩な能力を兼ね備えた牧羊犬が作り出されました。

ハンガリー牧畜を支えたプーミーの活躍

プーミーは、羊や牛を的確に誘導する牧畜犬として活躍しました。吠えることによって家畜を巧みに操ることに優れ、広大な牧草地から複雑な地形まで幅広く対応できる能力を発揮しました。

その優れた誘導力と万能さが評価され、牧畜の現場に欠かせない犬種となったのです。

「プーミー」の名称は「プーリー」に由来

プーミーの名前は、祖先犬である「プーリー」に由来すると考えられています。当初はプーリーと混同されることもありましたが、20世紀初頭には独立した犬種として認識されるようになり、名称も定着しました。

日本におけるプーミーの普及と現状

日本ではプーミーの飼育数は極めて少なく、ペットショップなどで見かけることはまずありません。国内で飼育を望む場合は、専門ブリーダーを通じて情報を収集し、計画的に準備を進める必要があります。

プーミーの性格

芝生の上を軽快に移動するプーミー

プーミーは知性が高く好奇心旺盛な犬種です。もともと牧羊犬として培われた警戒心や鋭い観察力が特徴で、周囲の状況を常に把握しようとする習性があります。また、飼い主と密接な関係を築き、家族には深い愛情と忠誠心を示します。

一方で知らない人や物音には敏感に反応し、不審を感じるとすぐに吠えて知らせる性質があります。エネルギッシュで活動的な性格のため、常に何かに集中したり身体を動かしたりしていることを好みます。

飼い主と共に何かを達成することに喜びを感じ、コミュニケーションを楽しむ傾向があるため、放置や孤独を極端に嫌う傾向があります。そのため、こまめな関わりと積極的な関心を示すことで、その豊かな性格を最大限に引き出すことができます。

プーミーの特徴

並んで座る2頭のプーミー

プーミーはその独特な見た目と機敏な体格によって、多くの犬種の中でも際立った個性を持っています。

牧羊犬として求められた運動性能や適応力に由来する、引き締まった筋肉質な身体と、細部まで明確な特徴が見る人を惹きつけます。

標準体高と体重

プーミーは中型犬に分類され、オスは体高41~47cm、体重10~15kg、メスは体高38~44cm、体重8~13kgとされています(出典:FCI犬種標準)。

バランスの取れた引き締まった体型をもち、優れた運動能力を発揮するのに適した体格です。

ダブルコートの被毛

プーミーの被毛は粗く硬いトップコートと密生した柔らかいアンダーコートからなる二層構造(ダブルコート)です。カールがかかっており、湿ったようなウェーブが特徴で、抜け毛が少ないという利点があります。

しかし、絡まりや毛玉を防ぐためには定期的なお手入れが不可欠です。

毛色の種類

プーミーの毛色はグレーのバリエーションが中心で、ほかにブラック、ホワイト、フォーン(淡い黄褐色)もFCIで認められています。子犬は黒色で生まれることが多く、成長とともに徐々に本来の毛色に変化します。

耳と尾の特徴

プーミーの外見的特徴には、半分ほど折れ曲がった半直立耳や、背中上部でくるりと巻いた尾があります。

耳は感情によって頻繁に動き、その豊かな表現力から犬の気持ちを読み取りやすいという魅力があります。巻き尾は陽気で活発な印象を与え、プーミーの明るく快活な性格を反映しています。

プーミーの飼い方

ボールを追いかけながら走るプーミー

プーミーは知性が高くエネルギッシュなため、その資質を理解し、充実した生活を提供できる環境づくりが重要です。

毎日の運動と定期的なお手入れを欠かさず、適切な方法でしつけを行うことで、彼らの持つ能力を最大限に引き出すことができます。

運動量と遊び方

プーミーは非常に活動的であるため、1日に合計1~2時間程度の散歩や自由運動が理想的です。

ドッグランでの疾走やボール遊びに加えて、ノーズワークやアジリティのような頭を使う遊びを取り入れることで、心身のバランスを整え、問題行動を予防できます。

社会化の重要性

プーミーは警戒心が強く吠えやすい傾向があるため、生後早期から様々な環境や刺激に慣れさせる社会化が欠かせません。

また、吠えをコントロールするために静止の合図と褒める方法(正の強化)を活用したトレーニングを行うと、穏やかで安定した性格に育てやすくなります。

被毛のケア方法

プーミーの巻き毛状の被毛は絡まりや毛玉ができやすいため、週に数回はコームを使って丁寧に毛をほぐしてください。シャンプーは2ヶ月に1回を目安に、被毛を濡らしてカールを整えた後、自然乾燥または低温ドライヤーで根元までしっかり乾かします。

こまめなお手入れにより皮膚トラブルを防ぎ、健康的な毛並みを維持できます。

プーミーのブリーダーについて

雪の中のプーミー

日本でプーミーを専門的に取り扱うブリーダーは数が非常に少なく、全国的に見ても希少です。そのため、この犬種を迎えたい場合は、事前にブリーダーを十分に調査して信頼できる相手を見つけることが不可欠になります。

プーミーを専門に扱うブリーダーは繁殖頭数が少なく、予約待ちが発生する場合もあります。健全な血統を守るために計画的な繁殖を行い、子犬の社会化や基本的なしつけに積極的に取り組むブリーダーを選ぶことが重要です。

海外からの血統導入や情報交換に積極的であるかなども確認し、納得のいくまでコミュニケーションを取ってから迎えることをおすすめします。

プーミーの価格相場

田舎暮らしのプーミー

プーミーの日本国内での価格相場は希少性や血統、ブリーダーの状況によって異なりますが、一般的に30~50万円程度で取引されています。

流通量が少ないため、通常のペットショップで見かけることはほとんどなく、専門ブリーダーを通じて迎えるのが主流です。海外からの輸入や良質な血統の場合はさらに高額となり、50万円を超えることも珍しくありません。

また、購入価格以外にも、希少犬種ゆえの輸送費や手続きに関わる追加費用が発生する可能性がありますので、事前に詳細な見積もりを取って検討することを推奨します。

まとめ

原っぱの上で伏せて正面を見つめるプーミー

プーミーは、ハンガリー原産の牧羊犬で、機敏で知性が高く、飼い主に深い愛情と忠誠を示す犬です。

巻き毛状の被毛と半直立耳、巻き尾が特徴的で、外見的にもユニークな魅力を備えています。ただし、非常にエネルギッシュで警戒心も強いため、日常的に十分な運動時間と適切なしつけが不可欠です。

日本国内では極めて希少な犬種であり、専門ブリーダーからの購入が基本となります。価格相場は約30〜50万円と高めですが、血統や輸入状況によりさらに高額となる場合もあります。

アクティブで犬との交流を楽しむことができ、丁寧なケアやコミュニケーションに時間をかけられる家庭にこそ向いている犬種です。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。