トイプードルのブラウンはなぜ珍しい?性格や毛色の特徴、退色まで徹底解説

トイプードルのブラウンはなぜ珍しい?性格や毛色の特徴、退色まで徹底解説

ブラウンのトイプードルの性格や毛色の種類、珍しい理由を解説。気になる退色の原因・ケア方法から、特有のレバー色の目と鼻の秘密まで網羅。お迎え前の疑問や飼い主さんの悩みがこの記事で解決します。

ブラウンのトイプードルはどんな性格?

クッションの上に伏せてくつろぐブラウンのトイプードル

トイプードルは全体として活発で社交的な性格を持つ犬種ですが、ブラウンの個体は穏やかで落ち着いた傾向があると言われることがあります。

ただし、性格は個体差が大きく、毛色による科学的な性格の違いは証明されていません。あくまで傾向として参考にしてください。

落ち着きがありマイペース

ブラウンのトイプードルは、比較的おっとりとしていて、自分のペースで行動する傾向があるとブリーダーや飼い主の間でよく言われます。

常に飼い主に甘えたり注意を引こうとしたりするよりも、適度な距離を保ちながらも、飼い主に対して深い愛情を示す穏やかな性質の個体が多いようです。

賢さゆえに頑固さが出やすい

トイプードル全般に言えることですが、ブラウンのトイプードルも非常に賢いため、指示をよく理解します。一方で、その賢さが時に頑固さにつながり、飼い主の指示を理解していても自分の意思を通そうとする場合があります。

幼犬期から一貫したトレーニングを行い、明確なルールを設けて適切な信頼関係を築くことが重要になります。

友好的・社交的

ブラウンのトイプードルは、適切な社会化を経験していれば、子どもや他の犬に対して友好的に接することができます。

社会化とは、子犬の頃に様々な環境や刺激に触れさせることで、過度な警戒心や恐怖心を和らげ、穏やかな性格を形成するための重要な過程です。子どもや他犬と安全に良好な関係を保つためには、飼い主の監督下での交流を心がけましょう。

独立心が強いが留守番には訓練が必要

ブラウンのトイプードルは独立心がやや強い傾向があるため留守番が得意というイメージを持たれがちですが、実際には環境や個体の性格、慣れによって大きく異なります。

独立心があるからといって必ずしも留守番が得意なわけではなく、留守番ができるかどうかは日頃のトレーニングや生活環境の整備に依存します。

幼犬期から短時間の留守番を練習させ、少しずつ時間を延ばしていくのが効果的です。

トイプードルのブラウンはどんな毛色?

綺麗にトリミングされたブラウンのトイプードル

ブラウンのトイプードルは、JKC(ジャパンケネルクラブ)において「均一で温かみのある深いレバー色」と定義されています。

レバー色とは肝臓の色に例えられる濃い茶色のことで、単一色として分類され、全身に均一に発色することが理想とされています。

毛色の特徴と魅力

ブラウンの毛色の特徴は、その深い色合いによって光の条件に応じてさまざまな表情を見せることです。

日光の下ではやや赤みを帯びた茶色に見えることもあれば、室内では非常に暗く黒に近いほどの濃さに見えることもあります。

この多様な色の見え方が、ブラウンのトイプードルの魅力のひとつと言えるでしょう。

ブラウンと似た毛色との違い

他の似た毛色とは、色素の遺伝子レベルで根本的に異なります。トイプードルのブラウンという色は、毛色の色素であるユーメラニン(黒色色素)が遺伝的に変異した結果、茶色系の色素として発現したものです。

一方、レッドやアプリコットの毛色は、フェオメラニン(赤色・黄色系色素)に由来するため、これらの色とは遺伝的なメカニズムが異なります。

見た目にも明確な差があり、ブラウンは深みのある焦げ茶色、レッドは赤みがかった茶色、アプリコットは淡い杏色という違いがあります。

成長にともなう色の変化

ブラウンのトイプードルの毛色には「退色」という特徴があります。子犬の頃は非常に濃い色合いをしていますが、成長につれて徐々に色が淡くなり、カフェオレやベージュのような薄い色合いへと変化することが多いです。

この色の変化は自然な現象であり、病気ではありません。

トイプードルのブラウンカラーの4種類と見分け方

床に伏せている薄いブラウンのトイプードル

ブラウンのトイプードルの毛色はJKCで「均一で暖かみのある深いレバー色」とされていますが、実際には色の濃淡によってさまざまな呼び方がされています。

JKC非公認の呼称も含めて、代表的なブラウン系の色合い4つの違いと、それぞれの見分け方を説明します。

ダークブラウン

ダークブラウンはブラウン系の中でも特に濃く、黒に近い深みのある茶色です。光の当たり具合で明らかに茶色だと認識できることが特徴で、子犬の頃に特によく見られる色合いです。JKCの正式分類では単に「ブラウン」とされます。

ブラウン

一般的に多くの人が「ブラウンのトイプードル」としてイメージするのが、この標準的なブラウンです。ダークブラウンよりも明るく、温かみのあるミルクチョコレートのような色合いで、成犬として最も典型的なブラウンカラーです。

カフェオレ

カフェオレはブラウンが退色した色合いで、ミルクを多めに入れたコーヒーのようなやわらかく淡いブラウンです。成長とともに色が薄くなった場合に見られ、非常にやさしい印象を与えます。

レッド系の退色した色と似ることがありますが、鼻や目がレバー色であることで区別できます。

シルバーベージュ

シルバーベージュは、ブラウン系の中でも最も淡く、明るくやわらかいベージュ系の色味です。一見するとクリームやアプリコットに近く見えますが、鼻や目の色がレバー色(茶色)である点で明確に識別できます。

JKCでは「シルバーベージュ」として公式に分類されているカラーです。

トイプードルのブラウンは珍しい?

犬用ベッドの中で座っているブラウンのトイプードルの子犬

ブラウンのトイプードルは、ペットショップやブリーダーでもあまり頻繁に見かけないカラーであり、珍しい毛色として知られています。その希少性の理由として、遺伝的要因と市場における需要・供給のバランスが関係しています。

ブラウンは劣性遺伝ゆえに希少

ブラウンの毛色が発現するには、両親犬の双方がブラウンを発現させる劣性遺伝子(b遺伝子)を持っている必要があります。

この劣性遺伝子を両親ともが持ち、子犬がその両方を受け継いだ場合にのみブラウンが現れるため、必然的に他の毛色よりも頭数が少なくなります。

人気色に比べ出産数が少ない

近年、日本ではレッドやアプリコットといった明るい毛色の人気が非常に高く、多くのブリーダーがこれらを優先的に繁殖しています。

そのためブラウンの出産頭数は相対的に少なく、市場に流通する個体数も他のカラーと比べると少なくなりがちです。

ブラウンを扱うブリーダーで探すのがおすすめ

一般的なペットショップではブラウンの子犬が常時いるとは限らず、時期やタイミングに左右されます。

一方、ブラウンを専門または得意とするブリーダーは計画的に繁殖を行っているため、ブラウンのトイプードルを希望する場合、専門ブリーダーを探すことで理想の子犬と出会える可能性が高まります。

希少性により価格はやや高め

トイプードルの販売価格は、血統や月齢、性別など多くの要因に左右されますが、ブラウンは一般的に他の人気カラーに比べて市場への流通数が少ないため、価格がやや高めになる傾向があります。

ただし、具体的な価格相場は地域やタイミングによっても異なるため、あくまで参考情報として考えるのがよいでしょう。

ブラウンのトイプードルの退色とは?

顔周りの毛の色が少し薄いブラウンのトイプードル

ブラウンのトイプードルを迎える際に知っておきたいのが、毛色が成長とともに徐々に薄くなっていく「退色」という現象です。

これはブラウンに限らず多くのトイプードルに見られる自然な変化であり、病気や異常ではありません。

退色は1〜2歳ごろまでに起こりやすい

退色は生後数か月から始まり、1〜2歳ごろまでの間に特に顕著になることが多いとされています。ただし、すべての個体に共通するわけではなく、退色の程度や速度には個体差が大きくあります。

ほとんど色が変わらない子もいれば、大きく色合いが変わる子もいます。

退色は遺伝要因によることが多い

トイプードルにおける退色は遺伝的要因が大きく、特にプードルに見られるG遺伝子(progressive greying gene)が関与しているとされています。

この遺伝子を持つ場合、加齢とともに毛色が徐々に薄くなる現象が起こります。また、紫外線や栄養不足、ストレスなどの外的要因も退色を早めたり進めたりする可能性があります。

退色後はカフェオレやベージュの色味に

ブラウンのトイプードルが退色すると、濃いブラウンは徐々にカフェオレ色やシルバーベージュなどの明るく淡い色に近づいていくことが一般的です。

この退色による色の変化は、その子の成長過程であり、個性として楽しむことができます。

退色の進行を緩やかにするケア

退色を完全に防ぐことは一般的には困難ですが、進行を緩やかにするための日常的なケアがあります。

紫外線が強い時間帯の散歩を避ける、総合栄養食を選んでバランスのよい食生活を心がける、被毛を清潔に保つなどが有効です。また、穏やかでストレスの少ない生活環境を整えることも被毛の健康維持に役立ちます。

ブラウンのトイプードル特有の目の色や鼻の色

正面を見つめる目や鼻の色が茶色のトイプードル

ブラウンのトイプードルには、他のカラーには見られない身体的な特徴として、目や鼻、唇、肉球などのパーツが茶系統のレバー色になるという点があります。

これらはブラウンの遺伝子が色素の分布にも影響することによるもので、ブラウンのトイプードルを見分ける重要なポイントとなります。

ブラウンは鼻や目もレバー色

ブラウンのトイプードルの鼻や目、唇などは黒色ではなく、常にレバー色(茶色)になります。

これはブラウンの毛色を形成する遺伝子が、体のさまざまな部分にある色素細胞に影響を与えるためです。そのため、ブラウンカラーの犬が黒色の鼻や目の縁を持つことは遺伝的にありません。

成長でレバー色がやや薄くなることも

子犬の頃は濃いレバー色であっても、成長するにつれてこれらの部分の色も若干薄くなる場合があります。ただし、色が黒色に変化することはありません。

成犬になってもブラウンの色素が保たれ、やや薄い茶色になったり色素がやわらかくなる程度の変化にとどまります。

色素が薄くても健康リスクはない

目や鼻がレバー色であることが、特定の病気や健康上のリスクを引き起こすことはありません。

ただし、一般的に色素が薄い個体は紫外線への感受性が高い傾向があります。そのため、夏場の強い日差しの中で過ごす場合は、皮膚や目を紫外線から守る対策をとってあげると安心です。

まとめ

正面を見つめながら伏せてくつろぐブラウンのトイプードル

ブラウンのトイプードルは、深いレバー色の美しい毛色と穏やかでマイペースな性格を併せ持ち、希少性の高いカラーとしても知られています。その独特な毛色はユーメラニンという色素によるもので、成長とともに徐々に淡い色に退色することも特徴です。

また、鼻や目もブラウン特有のレバー色になるため、他の毛色との区別も容易です。しつけでは賢さゆえの頑固さも見られますが、幼犬期から社会化と一貫したトレーニングを心がければ良好な家庭犬になります。

これらの特性を理解した上で迎えると、ブラウンのトイプードルとの生活がより充実したものになるでしょう。

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