柴犬の毛色は全4種類!赤・黒・白・胡麻の特徴と価格の違いを徹底解説

柴犬の毛色は全4種類!赤・黒・白・胡麻の特徴と価格の違いを徹底解説

柴犬の毛色は赤・黒・白・胡麻の全4種類。それぞれの色の特徴や性格の傾向、気になる価格の違いを比較表で徹底解説します。希少性や値段の理由も詳しく紹介。後悔しない柴犬選びの参考にしてください。

柴犬の毛色は全4種類

毛色が異なる4頭の柴犬の子犬

柴犬の毛色は、血統登録機関である「ジャパンケネルクラブ(JKC)」や、日本犬の保護・育成を目的とする「日本犬保存会」において、主に3種類が公認されています。代表的な毛色である「赤」、精悍な印象の「黒」、希少な「胡麻」、そして非公認ではあるものの人気がある「白」が存在します。

これらの毛色の中でも、「白」以外の赤・黒・胡麻の毛色には、「裏白(うらじろ)」と呼ばれる特徴が明確に現れていることが柴犬の大きな特徴とされています。裏白とは、顎下から胸、お腹、足の内側、尾の裏側にかけて被毛が白くなっている部分を指し、これが柴犬らしい表情や体格のコントラストを際立たせています。

それぞれの毛色が持つ魅力と特徴を理解することで、より深く柴犬の魅力を知ることができるでしょう。

黒柴【黒色】

芝生の上に立つ黒柴

黒柴は、黒い被毛を基調とした、引き締まった精悍な印象を与える毛色です。一般的に「黒」と呼ばれますが、実際には真っ黒ではなく、黒・褐色・白の3つの色が美しく混在しています。

被毛のベースとなるのは、漆のような深みのある黒色です。この黒い差し毛の中に、眉や頬、胸の一部や四肢などに「タン」と呼ばれる褐色(赤褐色)の模様が入ります。特に目の上の丸いタン模様は「四つ目(よつめ)」とも呼ばれ、黒柴の愛嬌ある表情を作り出すチャームポイントです。

そして、他の毛色同様に「裏白」も黒柴の重要な構成要素です。顎下から胸元、腹部にかけての白い被毛が、黒い体色との見事なコントラストを生み出します。この黒・褐色・白のバランスが絶妙に配置されていることが、美しい黒柴の条件とされています。

性格は、赤柴に比べてより落ち着きがあり、飼い主に対して忠実で献身的な一面を持つ傾向があると言われています。

赤柴【赤色】

横向きに立つ赤柴

赤柴は、柴犬と聞いて多くの人が思い浮かべる、最も代表的で象徴的な毛色です。その割合は柴犬全体の約80%を占めるとも言われており、古くから親しまれてきました。

その名の通り狐のような明るい赤褐色が特徴で、日向にいるとキラキラと輝くような美しい被毛を持っています。この赤色にも個体差があり、淡いクリーム色に近い赤から、燃えるような濃い赤まで、色合いの幅は豊かです。

赤柴の魅力もまた、「裏白」によって大きく引き立てられます。顔周りや胸元、お腹の白い毛色が、温かみのある赤色と調和し、柴犬ならではの素朴で優しい表情を形作ります。

子犬の頃は、口周りの毛が黒い「黒マスク」が見られることもありますが、これは成長とともに徐々に薄れていき、成犬になる頃には綺麗な赤色へと変化していきます。

性格は、柴犬らしい天真爛漫さや明るさを持ち、活発で好奇心旺盛な子が多いと言われています。

白柴【白色】

芝生の上を正面に向かって走る白柴

白柴は、その名の通り全身が白い被毛で覆われた、清楚で愛らしい印象を持つ毛色です。近年、その美しい見た目から非常に高い人気を集めています。

被毛は純白に近い色から、少し黄色みがかったクリーム色まで様々です。色素が欠乏しているアルビノとは異なり、鼻や唇、目の縁などは黒く、健康的な個体がほとんどです。この白い毛色は劣性遺伝によるもので、両親犬が共に白の遺伝子を持っている場合に生まれる可能性があります。

ただし、ドッグショーの基準を定めるジャパンケネルクラブ(JKC)や日本犬保存会では、白柴は犬種標準から外れる「ミスカラー」として扱われる点には注意が必要です。

これは、柴犬の重要な特徴である「裏白」が、全身が白いために判別できないことが理由です。しかし、ミスカラーというのはあくまで展覧会の基準であり、家庭犬としての健康や性質、血統に何ら問題があるわけではありません。

性格は、穏やかでおっとりしている子が多いと言われ、その優しい雰囲気も人気の理由の一つです。

胡麻柴【胡麻柄】

伏せている胡麻柴

胡麻柴は、ご紹介した毛色の中で最も希少性が高く、通な愛好家も多い独特な毛色です。赤毛をベースに、黒い毛が全体に均等に混じっているのが特徴で、その名の通り胡麻を振りかけたような味わい深い見た目をしています。

この毛色は、赤・白・黒の3つの色が絶妙なバランスで混ざり合うことで生まれます。ベースとなる赤毛、裏白としての白毛、そして一本一本の毛先が黒い差し毛。これらの要素が全身にわたって均一に分布しているものが、理想的な胡麻柴とされています。

黒い差し毛の割合によって、赤みが強く見える「赤胡麻」や、黒みが強く見える「黒胡麻」といった個性の違いもあります。

子犬の頃は黒みが強くても、成長過程で赤みが増して美しい胡麻柄に変化していくこともあり、その成長を楽しむことができるのも魅力です。その希少性から出会う機会は少ないですが、野性味あふれる素朴な魅力を持っています。

性格は、柴犬本来の野性的な気質を色濃く残し、独立心旺盛で頑固な一面を持つ子が多いと言われています。

柴犬の色ごとの平均価格・比較表

落ち葉の上に座る毛色が異なる3頭の柴犬の子犬

柴犬を家族として迎えるにあたり、毛色によって価格に違いがあるのかは気になる点です。以下に、毛色の種類ごとの平均的な価格をまとめました。ただし、これはあくまで目安であり、犬の価格は血統や健康状態、ブリーダーやペットショップの方針によって大きく変動します。

毛色の種類 ブリーダーの平均価格 ペットショップの平均価格 価格の特徴
赤柴 20万円~35万円 25万円~40万円
最も一般的な毛色のため、価格は比較的安定している。
黒柴 25万円~40万円 30万円~45万円
赤柴より出生数が少なく、均整の取れた模様は評価が高いため、やや高価になる傾向。
白柴 20万円~40万円 30万円~50万円
人気のため価格は高騰気味。ただし犬種標準外のため、ブリーダーによっては安価な場合も。
胡麻柴 30万円~50万円以上 35万円~60万円以上
出生数が極めて少なく希少性が高いため、最も高価になる傾向が強い。

毛色による価格差が生まれる最も大きな理由は「希少性」です。柴犬の中で最も多く生まれる赤柴は、供給が安定しているため価格も比較的落ち着いています。一方で、出生数が少ない黒柴や、特に生まれる確率が低い胡麻柴は、その希少価値から価格が高くなる傾向にあります。

白柴は少し特殊で、ペットとしての人気が非常に高いため、ペットショップでは高額で販売されることが少なくありません。しかし、展覧会を目指すブリーダーからは犬種標準外と見なされるため、市場価格よりも安価で譲られるケースもあります。

また、ブリーダーから迎えるか、ペットショップから迎えるかによっても価格は異なります。ブリーダーの価格は、親犬の血統や健康診断のコスト、育成環境などが反映されます。

一方、ペットショップの価格には、人件費や店舗の維持費といった中間コストが含まれるため、一般的にブリーダーから直接迎えるよりも高価になることが多いです。

そもそも柴犬とは?犬種の特徴

岩の上に凛々しく立つ2頭の赤柴

柴犬は、日本古来の土着犬をルーツに持つ、国の天然記念物にも指定されている日本犬の一種です。古くは、山岳地帯で鳥や小動物を狩る猟犬として活躍してきました。その歴史的背景から、現代の柴犬にも多くの特徴が受け継がれています。

身体的な特徴としては、小型犬に分類されながらも、筋肉質で引き締まった体格をしています。ピンと立った三角形の耳(立耳)と、くるりと巻いた尻尾(巻尾)は柴犬の大きな特徴です。

被毛は、硬く粗いトップコート(上毛)と、柔らかく密集したアンダーコート(下毛)からなる二重構造(ダブルコート)になっており、日本の四季に対応できるようになっています。そのため、換毛期には非常に多くの毛が抜けます。

性格面では、飼い主に非常に忠実で、家族に対して深い愛情を示します。しかし、猟犬としてのルーツから独立心が強く、頑固でマイペースな一面も持ち合わせています。そのため、見知らぬ人や他の犬に対しては警戒心を見せ、なれなれしくされることを嫌う傾向があります。

また、非常に綺麗好きで、寝床の周辺が排泄物で汚れることを嫌い、トイレの場所に強いこだわりを持ったり、自分の体を舐めて毛づくろいをしたりと、猫のような習性を見せることもあります。賢く物覚えが良い反面、納得しない命令には従わない頑固さもあるため、子犬の頃からの根気強いしつけが重要となる犬種です。

まとめ

飼い主になでられて嬉しそうな赤色の柴犬

柴犬には、最もポピュラーな「赤柴」、精悍な「黒柴」、可憐な「白柴」、そして希少な「胡麻柴」という、個性豊かな4種類の毛色が存在します。それぞれの毛色には、見た目の美しさだけでなく、歴史の中で育まれてきた魅力があります。

毛色によって価格や希少性に違いはありますが、どの毛色であっても柴犬が持つ忠実さ、賢さ、そして飼い主にだけ見せる深い愛情に変わりはありません。見た目の好みで選ぶことはもちろん素晴らしいことですが、それ以上に一頭一頭の個性や健康状態をしっかりと見極めることが大切です。

これから柴犬を家族に迎えようと考えている方は、ぜひ様々な毛色の子に会いに行き、その上で生涯を共にする最高のパートナーを見つけてください。

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