基本情報
ミニチュアダックスフンドの基本情報
- 性格
- 好奇心旺盛、活発、甘えん坊、賢い、警戒心が強い、よく吠える
- 大きさ
- (体重)3.5~4.8kg
(体高)21~24cm
(胸囲)30~35cm - 毛色
- 1色(レッド、クリーム、ゴールド 他)、2色(ブラックタン、チョコタン 他)、ブリンドル、ダップル など
- 寿命
- 13~16歳
価格
- ブリーダー :10万~20万円
- ペットショップ:20万~30万円
- オス:16万円前後
- メス:20万円前後
- スムースヘアー:16万~19万円
- ロングヘアー :15万~25万円
- ワイヤーヘアー:15万~18万円
- ブラックタン :17万~25万円
- シルバーダップル:23万~27万円
- チョコレートタン:22万~26万円
- レッド :19万~25万円
- ブラック :20万~25万円
- イエロー :17万~25万円
歴史
ダックスフンドはドイツ原産の犬で、ドイツ語でアナグマを意味する「ダックス」と、犬を意味する「フンド」を組み合わせて、アナグマの猟犬であることから名付けられました。
起源は古代エジプトの壁画にダックスフンドに酷似した犬種が最古の記録と言われています。
ダックスフンドの祖先は、スイスのジュラ・ハウンドという大型犬です。
12世紀頃に、ドイツやオーストリアにいた中型犬のピンシェルと交配したことにより、ダックスフンドが誕生したと伝えられています。
当時は体重10~20kgの大型犬で、シュナウザーやテリアとの交配を繰り返し、現在の姿へ変化していきました。
日本へ渡ってきたのが明治時代といわれ、昭和30年代にスムースコートのスタンダードダックスフンドが主流でしたが、ミニチュアダックスフンドは、室内で飼うご家庭が多くなった1995年頃から人気を博し、様々な毛色や毛質が見られるようになりました。
ミニチュアダックスの「ミニチュア」は体のサイズを表している
犬種名にある「ミニチュア」は、体の大きさによって3種に分類されるダックスフンドのサイズを表しており、ミニチュアはスタンダードよりも小さく、カニンヘンより大きい犬種に位置づけられています。
とはいっても、あくまでもダックスフンドという犬種にサイズのバラエティがあるという意味で、血統書の中にスタンダードはDH、ミニチュアではDHM、カニンヘンではDHKとサイズが記載されています。
サイズ | JKC規定 |
---|---|
スタンダード | 体重9 - 12キログラム |
ミニチュア | 生後15ヵ月で体重5.0キログラム以下 胸囲35センチメートル |
カニンヘン | 生後15ヵ月で体重3.2 - 3.5キログラム 胸囲30センチメートル以下 |
参考リンク:ダックスフンド | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
成長してからサイズの分類が変わることも
スタンダードダックスは生後15ヵ月を超えるまでサイズが決まりません。
成長が落ち着いてくる15ヵ月を過ぎた時に胸囲を測り、35cmならスタンダード、30~35cmならミニチュア、30cm以下ならカニンヘンとなります。
個体差はありますが、親犬の大きさから成長する大きさは予測可能なため、大幅なサイズ変更はあまりないようです。
特徴
初心者
✓比較的飼いやすい犬種
人気犬種のミニチュアダックスは人懐っこく活発な性格をしているため比較的飼いやすい犬種といえます。
しかし、頑固な一面もあり吠え癖や噛み癖などの問題行動を起こすことも少なくありません。そのため子犬期からしっかりとしつけを行う必要があります。
また、ヘルニアを発症しやすい犬種でもありますので飛び降りや階段の上り下りなど、日常生活においての配慮が大切です。
性格
✓人懐っこく甘えん坊
友好的で活発なミニチュアダックスは、飼い主と良好な関係を築きやすい犬種です。
また、人懐っこくとても甘えん坊なので、飼い主にくっついて回ったり、かまってもらうのが大好きです。お散歩や遊びを一緒に楽しみたいと思っている人にはピッタリの犬種です。
学習能力
✓根気よくしつけることが重要
一般的には利口で物覚えが良くしつけしやすい犬種と言われています。
狩猟犬としての本能が残っていて、頑固で自立心の高い面があるため、信頼関係を築き、飼い主がリーダーだと分からせることが大切です。
かわいいからと甘やかしすぎてしまうとワガママに育ってしまうので、上下関係を教え、毎日コミュニケーションを取ることも重要です。
お手入れ
✓手間は比較的少ない
ミニチュアダックスは、比較的お手入れしやすい犬種です。
特にスムースコートの場合は毎日自宅で行う必要があるケアといえばお散歩後に足を拭く程度。
ロングコートの場合は少なくとも週に2回程度のブラッシングが必要になるものの、どの毛質タイプも月に1回程度のシャンプーブロー、爪切りや耳掃除、肛門腺絞りなどをトリミングサロンにお願いすれば体や被毛を清潔に保つことができます。
抜け毛
✓抜け毛はあるが、対策すれば大丈夫
ミニチュアダックスは、比較的抜け毛が多い犬種です。
特に換毛期(毛が生え変わる時期)には抜け毛が多くなり、ある程度抜け毛対策を行う必要がある犬種といえます。毛質は3種(スムース、ロング、ワイヤー)ありますが、抜け毛の量はあまり変わりません。
小まめなブラッシングを心がけ、抜け毛を対策してあげましょう。
におい
✓体臭は少なめ
ミニチュアダックスは特に臭いが強い犬種ではありません。
ただし、歯周病による口臭や耳の中が蒸れることにより外耳炎を引き起こしている場合などは臭いが気になることもあります。
元となる臭いの種類を知った上で、それぞれにあった対策をしましょう。
吠える
✓吠える頻度は多い
ミニチュアダックスは、狩猟犬としての性質から吠えやすい犬種です。特にご飯などの「要求吠え」や来客時の「警戒吠え」が目立ちます。
子犬の時期(社会化期)からいろいろな刺激に慣れさせたり、家の中では安心して過ごせるような環境作りと一貫したしつけトレーニングが大切になります。
人見知り
✓基本は友好的で人見知りしない犬種
ミニチュアダックスは誰に対しても友好的で人見知りをしない子がほとんどです。
ただし中には臆病でシャイな子もいるので、もし子犬の段階で人見知りしやすいと分かった場合は社会化トレーニングなどを行い対策してあげましょう。
子供との生活
✓関係性を築くことが重要
家族に対しては友好的で愛情深いため、相手が子供であっても主従、信頼関係を築くことができます。ただし、これはしつけができている事が前提になります。
もし「十分なしつけが出来ていないかも…」と感じるようなら、しつけが出来るまで子供との距離を離したり、接する際は必ず目の届く範囲で見守る、など工夫しながら犬との関係性を築いてみましょう。
性格
狩猟犬として改良されたダックスフンドの中間の大きさにあたるミニチュアダックスは、好奇心旺盛で人懐っこい性格です。
そのミニチュアダックスには3種類の毛質があり、それぞれの毛質によっても性格の違いが見られたり、性別による違いもあります。
そんなミニチュアダックスの性格を詳しくご紹介します。
基本性格
胴長短足の愛らしい姿のミニチュアダックスのは、基本的に活発で人懐っこい性格です。
利口なのでしつけもしやすく初心者でも飼いやすいと言われていますが、運動不足などストレスが溜まると、警戒心が強く勝ち気な一面が現れてムダ吠えが習慣化してしまったり、甘やかしすぎるとワガママに育って、言うことを聞かなくなってしまうこともあります。
性別による性格の違い
ミニチュアダックスフンドは、性別によって性格が異なります。
男の子は、勇敢でとても活発な性格です。また、甘えん坊でいつまでも子供っぽい子が多いです。警戒心が強く、縄張り意識が強いので、他人には吠えてしまうことがあります。
女の子は、穏やかで落ち着きがあり大人びた性格です。自立心があり、サバサバしているので、男の子ほど甘えん坊ではありません。
毛質による性格の違い
スムースヘアーの性格
短毛で光沢感のある毛質のスムースヘアのミニチュアダックスは、好奇心旺盛でとても人懐っこく、元気で表情豊かな性格が多いと言われています。
飼い主に忠実ですが、ダックスフンドの猟犬としての特徴を色濃く残しているため、警戒心が強くて頑固な一面もあります。
ロングヘアーの性格
長く滑らかな毛質のロングヘアのミニチュアダックスは、温厚で大人しい性格をしている子が多いと言われています。
飼い主が大好きな甘えん坊なので、甘やかしすぎてしまうとワガママに育ってしまうことがあります。また、少し臆病で神経質な一面もあります。
ワイヤーヘアーの性格
短毛でゴワゴワした独特の毛質のワイヤーヘアのミニチュアダックスは、3種類の中でも特に活発で天真爛漫な性格です。
飼い主に従順ですが、警戒心が強く、興奮状態のときには攻撃的な一面を見せることがあります。
毛質と毛色
ミニチュアダックスは毛足の長さによって短毛のスムースコート、長毛のロングコート、ウェーブのかかった長毛のワイヤーコートの3種類に分かれます。
毛色のバリエーションはとても多く、単色(ソリッドカラー)、2色カラー、ダップル、ブリンドル、レアカラーなど非常に個性豊かです。
ただし、犬種スタンダードとして認められていないカラーや遺伝的に注意が必要なカラーもありますので、詳しくご紹介します。
3種類の毛質
スムースヘアー
ミニチュアダックスの中で最も歴史が古い毛質です。ミニチュアピンシャーとの交配で誕生しました。 短毛で毛が密集し、滑らかで光沢感のある毛並みが特徴です。
ロングヘアー
スムースヘアーにスパニエル系の犬種を交配させて誕生しました。光沢のあるウェーブがかった軟らかな毛質で、耳の先端や首の下に飾り毛があるのが特徴です。
ワイヤーヘアー
スムースヘアーにシュナウザーなどテリア系の犬種を交配させて誕生しました。全身が太く固い毛で覆われていて、ひげと長い眉毛がチャームポイントです。
スムースヘアー/ロングヘアーの毛色
レッド(単色)
レッドはミニチュアダックスの代表的なカラーの1つです。全身が同じ色(単色)をしており、目にする事も多いかもしれません。
また、黒などの差し毛(シェーデッド)が入ることもあり、様々なバリエーションがあります。なお実際の見た目は、赤というよりも赤みの強い茶色に近いになります。
レディッシュ・イエロー(単色)
レディッシュ・イエローは赤みがかった黄色で、頭部から腰部、または体の上部半分は比較的赤みが強く現れます。春から夏にかけて色がより濃く、黒い差し毛(シェーデッド)が多くなることもあります。
イエロー(単色)
イエローは赤みの少ない黄色毛で、頭部から腰部、または体の上部半分は比較的色が濃く現れ、胸部から腹部にかけては、やや薄い黄色毛になることもあります。
春から夏にかけて色がより濃く、黒い差し毛(シェーデッド)が多くなることもあります。
クリーム(単色)
クリームは、赤み・黄色みがほとんどなく、全体的に色みがおさえられた毛色です。時期によって黒い差し毛(シェーデッド)が現れる場合もあります。
以前はスタンダートと認められていた毛色ですが、現行の基準ではJKCのスタンダード外とされています。
シェーデッドについて(単色)
これまでご紹介した単色(ソリッド)の毛色に、黒い差し毛が入った場合「シェーデッド」と呼ばれる毛色になり、これらもJKCの基準でスタンダートな毛色とされています。
例えば、レッド系の毛色に黒い差し毛が入ると「シェーデッドレッド」や「マホガニーレッド」と呼ばれます。
ブラック&タン、チョコレート&タン(2色)
ブラック&タンは2色の代表的なカラーです。黒をベースに、目の上、あごの両側、下あご、胸や尾の下などに黄褐色(タン)のマークが入っています。
チョコレート&タンはチョコレート色(ブラウン)がベースのブラック&タンです。鼻や爪がレバー色になっていることが多く見られます。
その他にも、ブラック&イエローとチョコレート&イエローなどがあります。これらはタン部分がイエローの斑(brand)になったカラーで、この場合も2色と認められます。
ブリンドル、ダップル(その他カラー)
ブリンドルはベースとなる基本の色に、黒い差し毛が縞模様を作りだしているカラーです。ベースがレッドならレッドブリンドル、ベースがイエローならイエローブリンドルです。
ダップルはベースとなる基本の色に、白っぽい斑模様が広がっているカラーです。ベースがレッドならレッドダップル、ベースがブラック&タンならシルバーダップルです。
ダップルの意味と注意点
ダップルとは、英語で「まだら・ぶち」のことです。ベースカラーに「ダップル遺伝子(M遺伝子/マール遺伝子)」と呼ばれる斑模様の遺伝子を掛け合わせることにより誕生します。
ダップル遺伝子は優勢遺伝ですが、ダップル遺伝子を持った犬同士の掛け合わせからは、色素欠乏による先天的な疾患を持つ子犬が産まれる確率が高いと言われています。
ダップルの子犬を迎え入れるときは、遺伝の危険性など正しい知識を持った専門のブリーダーを探しましょう。
ワイアーヘアーの毛色
ワイルド・ボア
ワイルド・ボアは「野生のイノシシ」という意味を持っています。くすんだ灰色に黒い差し毛が入ったイノシシのような色合いです。
デッド・リーフ
枯れた落ち葉のような色で、黒と白が均一に混ざり合ったような色合いです。
ドライ・リーフ(ソルトアンドペッパー)
ごま塩色と呼ばれており、黒と白が均一に混ざり合ったような色合いです。
ウィートン
薄い黄色で小麦色ともいえる色で、クリームと似ています。ワイヤーヘアーの元となったテリア種のカラーでもあります。
その他基本カラーも適用される
ワイルド・ボア、デッド・リーフ、ドライ・リーフはワイヤーヘアのみのカラーですが、スムース、ロングのカラーでもある単色、2色、ブリンドル等も当てはまるカラーです。
レアカラーについて
パイボールド
白とその他の毛色の入った柄で、柄の境目がはっきりとしている毛色です。ベースの色によって、レッドパイボールドやブラック&タンパイボールドなどと呼ばれています。
イザベラ
薄い栗毛色という意味です。チョコレートを淡くしたような毛色です。鼻がレバー色で、目の色も薄く感じます。イザベラ&タンやイザベラダップルなどのカラーも存在します。
レアカラーは先天的疾患に注意が必要
パイボールド、イザベラは遺伝的疾患の観点から、JKCのスタンダードでは認められていないカラーです。
皮膚疾患や脱毛症など先天的疾患に注意が必要な子も多いので、飼育の際はよく検討してください。
ミックス犬種
ミニチュアダックスフンドにも、純血種同士の交配で生まれた「ミックス」「ハーフ」などと呼ばれる犬種が存在します。
これらの犬種は非公認ではありますが、家庭犬として人気の高い犬種同士の交配により生まれたミックス犬たちは個性豊かで飼いやすいと人気が高まっています。
チワックス
海外では「チワックスフンド(Chihuachshund)」「チウィーニー(Cheweenie)」などの愛称で親しまれているチワックスは、その名の通りミニチュアダックスフンドと「チワワ」のミックス犬です。
個体差はあるものの顔はチワワ、体はミニチュアダックスフンドの特徴が出やすい傾向にあるようです。近年人気の高まっているミックス犬のなかでも1、2を争う人気ぶりです。
ダップー
「ドキシープー」「プックス」などど呼ばれることもあるダップーは、ミニチュアダックスフンドとトイプードルのミックス犬です。
どちらの要素が色濃く出るかは個体差がありますが、トイプードルのもこもこの被毛とミニチュアダックスフンドの胴長短足の組み合わせは高い人気を誇っています。
マルックス
「マキシー」などの愛称でも親しまれるマルックスは、ミニチュアダックスフンドとマルチーズのミックス犬です。
毛質や顔つきはマルチーズ、体型はミニチュアダックスフンドの血統が色濃く出ることが多いようです。
マルックスは家庭犬として長く愛されている快活で温厚な犬種同士の交配によって生まれたミックス犬のため、社交的で飼いやすいのも魅力とされています。
ポメックス
ミニチュアダックスフンドとポメラニアンのミックス犬であるポメックスは、他のミックス犬同様、個体差はあるもののポメラニアンのふわふわの被毛とミニチュアダックスフンドの胴長短足が特長です。
また、ポメラニアンとミニチュアダックスフンドの中間ほどにあたる小さな折れ耳が出ることが多い傾向にあるようです。
ペキックス
ペキックスは、短頭種のペキニーズとミニチュアダックスフンドのミックス犬です。
ペキニーズのずんぐりと愛らしいマズル、ミニチュアダックスフンドの胴長短足を受け継ぐ個体が多い傾向にあり、それぞれ社交的で穏やかな性格をしている犬種であるため、多頭飼いや小さな子供がいる家庭での暮らしに向いているともいわれています。
コッカークス
コッカークスは、アメリカン・コッカー・スパニエルとミニチュアダックスフンドのミックス犬です。
コッカーのウェーブがかったシルクのような毛質、ミニチュアダックスフンドの胴長短足を受け継ぐ個体が多い傾向にあるようですが、コッカークスは作出から日が浅く、現状なかなかお目にかかることができないミックス犬でもあります。
お手入れのアドバイス
ミニチュアダックスは、スムース・ロング・ワイヤーと3種類に分類されますがどの種類もブラッシング、爪切り、足裏バリカン、耳掃除、肛門腺絞りはこまめにしてあげる必要があります。
特に、ダブルコートの犬種ですのでブラッシングは頻度良く行いましょう。
また、耳が大きく垂れているミニチュアダックスは通気性が悪いので蒸れやすく汚れが溜まりやすいのでこまめに掃除してあげましょう。
爪切り・肛門腺絞りはどの犬種にも必要なことですので月1度シャンプーをしてもらう際にお願いするのがオススメです。
シャンプーやお風呂
スムースは月1回、ロング・ワイヤーは月に1、2回のシャンプーをお勧めします。意外と皮膚が弱い子が多い犬種ですのでシャンプー剤は低刺激・無添加のものを使用しましょう。
ロングの場合にはしっかり艶が出るようにトリートメントをしたり、ワイヤーの場合は、ハリやコシが出るようなシャンプーを使用してあげるのもお勧めです。
また、シャンプーの際に耳に水が入ってしまい濡れたままにしてしまうと外耳炎の原因になりますのでコットンで水分を拭き取ってあげる必要があります。
ブラッシング
スムースの場合、ラバーブラシを使うのがお勧めです。抜け毛の除去だけでなくマッサージ効果・血行促進も期待出来ます。
ロングやワイヤーは被毛が長く絡まりやすいので、スリッカーブラシでブラッシングを行いましょう。
抜け毛をそのままにしておくと被毛が絡まり皮膚病になるリスクも高くなりますので少なくとも週に2、3回は行いましょう。
もつれや毛玉がある場合は、無理に引っ張らずに少しずつ優しくブラッシングをしましょう。
トリミングサロンでのお手入れ
トリミングサロンでのシャンプー・カットは月に1、2回をお勧めします。その際に、爪切り、耳掃除、肛門腺絞りを行なってもらうと良いです。犬の爪には血管が通っているので爪を切りすぎてしまうと出血の恐れがあります。逆に爪切りをしないまま放置してしまうと腰や関節に負担がかかりますし、爪の血管も伸びてしまうので必ず月に1回は爪切りをしてもらいましょう。同様に、肛門腺も溜まりすぎてしまうと破裂してしまう恐れがありますので月1回、溜まりやす子は2、3週間に1回絞ってもらう必要があります。
耳掃除
耳が大きく垂れているのため、蒸れやすく汚れも溜まりやすいです。耳掃除は定期的に行なってあげましょう。
コットンに犬用のイヤーローションを染み込ませて拭いてあげましょう。汚れがひどい場合は、必ず動物病院で診察してもらい先生の指示に従いましょう。
病気・ケガ
ミニチュアダックスフンドの一番の魅力でもあり特徴でもある胴長短足の体型は、椎間板ヘルニアを発症しやすいことで知られています。
また、先天性(遺伝性)の疾患など、かかりやすい代表的な病気を紹介します。
日頃から病気の予防や早期発見が出来るようミニチュアダックスのかかりやすい病気を知っておきましょう。
骨や関節の病気
ミニチュアダックスフンドは「椎間板ヘルニア」を非常に起こしやすい犬種です。
椎間板ヘルニアは首から腰にかけての椎骨(背骨)の間にある「椎間板物質」が正常な状態からはみ出てしまい、神経を圧迫して痛みや麻痺を起こす疾患です。
重症の場合は全身または半身付随になってしまい、歩けない、排尿ができないなどの問題が出てしまうこともあります。段差の上り下り、ベッドへのジャンプなどの上下運動は極力させないように気をつけてください。また、肥満は椎間板ヘルニアを起こすリスクとなります。
適度な運動による筋肉の維持と体重管理にも注意しましょう。
耳の病気
ミニチュアダックスフンドは垂れ耳であることから、耳の中がむれやすく「外耳炎」を起こしやすいことに注意が必要です。外耳炎が悪化した場合には中耳、内耳、脳神経系への影響も出てしまいます。
耳の中の赤みや耳アカ、かゆみのサインが見られる場合は早めの治療が大切です。後ろ足で耳の後ろあたりをかく、床に頭をこすり付ける、頭を頻繁に振る、といった行動が見られた場合は耳のかゆみのサインかもしれません。
また、外耳炎にはアレルギーが関連していることもありますので、アレルギー体質の犬の場合は耳の中の状態にも気をつけてあげましょう。
内分泌系の病気
ミニチュアダックスフンドは「クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)」や「甲状腺機能低下症」、「糖尿病」といった「内分泌疾患」を起こしやすい犬種です。
内分泌疾患はホルモンが過剰に出たり、逆に出なかったりすることで全身に影響を及ぼしますが、見た目では気づきづらいことも多く、重度に進行してから発見されるケースも珍しくありません。
脱毛(毛が薄くなる)、なんとなく元気がないなど、少しの変化にも注視しておく必要があります。また、病気の早期発見のためにも、血液検査を含めた定期的な健康診断を受けることが大切です。
目の病気
ミニチュアダックスフンドは目の病気を起こしやすい犬種としても知られています。「白内障」は全ての犬種に起こり得ますが、ダックスフンドも例外ではありません。目に白い班が出てくる「角膜ジストロフィー」や、徐々に視覚を失っていく「進行性網膜萎縮」もダックスフンドで起きることが分かっています。
いずれも遺伝が原因になると考えられており、白内障以外は根治が困難な疾患です。目に異変を感じた場合や、物によくぶつかる、おもちゃを目で追えていない、などの変化がある場合は動物病院で眼科検査を受けましょう。
ミニチュアダックスフンドは手足が短くかわいらしい体型が特徴ですが、こういった体型の犬種は「軟骨異栄養犬種」と呼ばれ、「椎間板ヘルニア」を起こしやすいことに注意が必要です。段差やジャンプをさせないよう特に気をつけましょう。
もし突然下半身が動かなくなってしまった場合は早急に病院を受診しましょう。椎間板ヘルニアでは時間が経つほど、治療への反応が悪くなってしまいます。また、見た目では分かりづらい耳や目の病気、内分泌疾患などを起こしやすいことから、病気の早期発見のためにも定期的な健診が非常に大切な犬種でもあります。
体重について
ミニチュアダックスは体重に注意が必要な犬種です。食欲旺盛で何でも食べるため、どちらかというと太りやすく、肥満になってしまうと「ヘルニア・糖尿病・心臓病」といった深刻な病気のリスクが高まります。
また、子犬の時期に食事や体重管理をしないのも危険です。そのまま体重がどんどん増え続け、背骨や腰への負担が増えて深刻な状況になってしまいます。
飼い始めの時期から適正体重を超えないように体重を管理してあげるようにしましょう。
ミニチュアダックスの体重の目安
ミニチュアダックスフンドの理想の体重はおおよそ「4~5kg」とされています。ただしこれはあくまでも体重の平均値を取ったもので、個体差を考慮すると適正な基準とは言えません。
適正な体型であるか判断するためには「BCS(ボディコンディションスコア)」を参考にするのが良いでしょう。
BCSの参考:犬のボディコンディションスコア (BCS) と体型 【環境省】
子犬の体重推移
ミニチュアダックスは食欲旺盛なので、子犬のころから体重を増やさないように維持することが重要なのです。
子犬は生後3ヵ月の時期にお散歩デビューさせられるかが重要です。この時期に散歩が嫌いになってしまうと運動不足になり肥満のリスクが高くなるので注意しましょう。
月齢 | 体重 |
---|---|
生まれたて | 200g |
生後10~20日 | 400g ~750g |
生後1ヶ月 | 900g ~1.0kg |
生後2ヶ月 | 1.2kg~1.5kg |
生後3ヶ月 | 2.5kg~3.0kg |
生後4ヶ月 | 3.0kg~3.5kg |
生後5ヶ月 | 3.6kg~4.0kg |
生後6ヶ月 | 4.0kg~4.5kg |
生後12ヶ月 | 4.5kg~5.0kg |
食事のあたえ方
体重をキープするには、食事のあたえ方が重要です。以下の点を守りながら多くなりすぎないように注意しながらあたえましょう。
食事を与える時のポイント
- 食事の内容や量を管理する(おやつを与えすぎない)
- 人間の食べるものは与えない(犬用の食事だけにする)
- 安心して食べられる環境を用意して、食器や水は常に清潔にする
- ドッグフードは原材料や着色料や不要な添加物が入っていない高品質の物を選ぶ
- ネギ類、魚介類、カカオ類は絶対にたべさせないように注意する
太ってしまった場合
ミニチュアダックスは食欲旺盛な犬種のため、単純にご飯の量を減らすと満腹感を得られず、ストレスになってしまいます。ストレスを与えず体に負担がかからないようなダイエットを心がけ、長期的に体重を減らすようにしましょう。
ダイエット方法
- ダイエット用フードと野菜を少量使う(キャベツ、ブロッコリー、キュウリなど)
- 食事の回数を増やし、少量ずつ与えて空腹時間を短くする
- 体重を意識するために、毎日体重測定をする
- 急な運動は関節や骨に負担がかかり危険なため、少しずつ運動量を増やしていく(1日2回、最低10分以上)
痩せ過ぎてしまった場合
愛犬が痩せすぎてしまった場合は、基本的には食事の量を増やすことでコントロールします。また、ダイエットのやりすぎなのか他に原因があるのかで対処方法が変わるので注意しましょう。
また、ご飯の量が十分なのに体重が減少し続けている場合は、糖尿病や腫瘍等の疾患の可能性があります。早めに動物病院で検査するようにしましょう。
体重を増やす方法
- 徐々にご飯の量を増やしていく(ご飯の量の1割くらいを目安に)
- 肉や野菜など手作りフードのみは栄養バランスが取れないため、総合栄養食フードへ切り替える
Q&A
ミニチュアダックスはよく吠えるとききますがは本当ですか?対処法はありますか?
本当です。元々狩猟犬ですので吠えやすい遺伝子を持っています。
対処法は興奮している時にはそっとしておき、気持ちが落ち着き静かになった時にほめてあげましょう。
男の子と女の子どちらが飼いやすいですか?
飼い主さんとの同性が飼いやすいと言われています。
男性なら男の子。女性なら女の子が飼いやすいということですね。
日中留守がちですが、子犬を飼うことはできますか?
飼えるかどうかはお住まいの環境によります。
お住まいは子犬が吠えても問題ない環境でしょうか?将来吠え癖がついても問題ないと感じますか?少しでも吠えることに心配があるならば、子犬を飼うことを見直してみましょう。そして飼える環境が整った時に子犬を迎え入れても遅くはないと思います。
ブリーダー紹介
- 匂梅 健司ブリーダー(兵庫県)
- 山嵜 正則ブリーダー(千葉県)
匂梅 健司ブリーダー(兵庫県)
神戸の自然に囲まれ広々とした静かな環境で、ダックスフンド専門の犬舎を営むブリーダーです。英国系ラインへのこだわりと技術、そして深い愛情をもって犬質の良い健康なダックスフンドをブリーディングしてます。
ご夫婦で一頭一頭愛情を込めて育てられているため、人にも犬にも懐きやすい性格に育っていくのも嬉しいポイントです。
匂梅 健司
出身犬達と飼い主さんが集う年に一度の運動会や、オフ会・SNS上でのイベントなどを開催して、親戚犬達との出会いの場を設けるなど、コミュニティとしてドッグライフを楽しんでいただくためのお手伝いをしております
山嵜 正則ブリーダー(千葉県)
千葉県に犬舎を構えるブリーダーです。愛犬の健康管理、そして優良血統にこだわるブリーディングをしています。
山嵜ブリーダーから子犬をお迎えした方々からは、山嵜ブリーダーの真摯な対応に安心したとの評判が多いのも特徴です。犬舎見学は事前予約が必要です。
ミニチュアダックスフンドが出てくる映画・漫画
トッド・ソロンズの子犬物語
様々な飼い主のもとを転々とする1匹のダックスフンドを通して人間の愚かさを描いたブラックコメディ。ダックスフンドと飼い主たちのハートフルなイヌ映画ではありません。イヌと一緒に、彼らの冴えない人生がさらに不幸に落ち込んでいくさまを見せつけられてしまうブラックに笑える作品です。
トイ・ストーリー 1~4
子供から大人までたくさんの世代から人気のこの作品。そんなトイ・ストーリーは「スリンキー」「バスター」と2匹のダックスフンドが登場します。胴体部分がバネのスリンキーは、ウッディとボードゲームで遊ぶ仲良し。バスターの言葉を理解することができ、鳴き真似も上手です。アンディ家で飼われているバスターは、おもちゃたちが生きていることを知っている数少ないキャラクター。アンディの言うことは聞きませんが、ウッディが命令すると芸をします。2匹のダックスフンドに注目して見るのもおすすめです。
青沼さんちの犬は腹黒だ
青沼家に初めてむかえたダックスフンドのジェラちゃんと飼い主の日常を描いたファミリーエッセイです。ワンちゃんを飼っている人なら、あるあるばかりで共感することが沢山!犬好きなら、笑って楽しめて心温まるシリーズ作品です。
チョコタン!
飼い主の羽鳥ナオとミニチュアダックスの女の子チョコタンのちょっと笑えて、ほっこり泣ける感動エピソード満載です。キラキラ少女漫画で子供向けですが、大人が読んでも楽しめる作品です。
ミニチュアダックスフンドのラインスタンプ
のびのびミニチュアダックス2
デフォルメされたかわいいミニチュアダックスのLINEスタンプ。世代を問わずに使えそうな作品です。定番のブラック&タンだけではなく、クリームやレッドのミニチュアダックスも登場しています。
ダックスフントとおいしい食べ物
ミニチュダックスフンドが様々な食べ物やスイーツに乗っかったり挟まったりしている、ユニークなLINEスタンプ。思わずクスリと笑ってしまうユニークなデザインです。
ボンボンダックスフンドのニコちゃん
ボンボンが付いたかわいいニット帽を被ったダックスフンドのニコちゃんのLINEスタンプ。ポップな絵柄がお好きな方におすすめです。