基本情報
柴犬の基本情報
- 性格
- 忠実、従順、勇敢、利口、活発、我慢強い、独立心が強い、警戒心が強い
- 大きさ
- (体重)オス:9~11kg、メス:7~9kg
(体高)オス:38~41cm、メス:35~38cm - 毛色
- 赤毛、黒毛、胡麻毛(赤胡麻・黒胡麻)、白毛 など
- 寿命
- 13~15歳
価格
- 5~20万程度
オスよりもメスのほうが「大人しくて育てやすい、子供を産ませることができる」といった理由で高値になる傾向があります。その他にも、ドッグショー基準(展示会向きの子)や親の血統が良い場合はさらに値段が高くなります。
毛色による価格- 赤毛: 5~20万円
- 黒毛:10~20万円
- 胡麻:10~20万
- 白毛:16万円~
国内での人気
日本を代表する犬種「柴犬」は、世界中に多くのファンを持つ人気の犬種です。柴犬の魅力といえば、飼い主さんには従順なのに、他の人には塩対応の「ツンデレ感」ではないでしょうか。
他の犬種と比べて表情がわかりにくいと言われる柴犬ですが、嬉しい時にはとびっきりの笑顔を飼い主にだけ見せてくれることもあり、普段の無表情とのギャップに萌える方も多いはずです。
一度柴犬を飼うと他の犬種を飼うのは考えられなくなるというほど、柴犬の魅力にはまる人は多いです。また、日本の気候風土の中で育った柴犬は比較的丈夫で、飼いやすい犬種です。それに加え、無駄吠えが少ないので、犬を初めて飼うという方にも安心して飼うことが出来るのも人気の理由です。
海外での人気
海外で柴犬が人気になったきっかけの一つに、2009年に公開されたアメリカ映画「HACHI 約束の犬」の存在が挙げられます。(1987年公開「ハチ公物語」のリメイク作品) この映画でハチ公を演じたのは秋田犬ですが、ハチの子犬時代は柴犬が起用されました。映画のヒットがきっかけで、世界中から注目を浴びるようになったのではと考えられています。
柴犬は、誰にでも構わず甘えたり愛嬌を振りまいたりしません。忠実で飼い主を守ろうとする勇敢な性格です。そんなクールな性格が、サムライのようだと海外で称賛されています。また、バランスの取れたスタイルと三角の立ち耳でキツネやタヌキのような愛嬌のある顔立ちも人気の理由の一つです。
かわいさとクールさの両方を兼ね備えているところが、日本犬ならではだとして、海外の人たちを魅了しているようです。
ルーツ歴史
柴犬の起源は、先住民族が南方から日本に移住した際に連れていた犬種だとされています。縄文時代より日本各地で飼育され、日本固有の6犬種(柴犬、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、北海道犬、四国犬)の中でもっとも古い犬種と考えられています。
鎖国後、明治時代に多くの洋犬が輸入されるようになり、在来の柴犬との混血が進んで本来の柴犬らしさが徐々に希薄になっていきました。そこで従来の柴犬の特質を後世に残そうと1928年に日本犬保存会が設立されました。
日本犬保存会は、犬種の容貌に区別はつけず、大きさのみで犬種を分けており、日本犬6種のうち、惟一の小型犬です。また、1936年には天然記念物に指定されました。
柴犬の名前の由来は諸説あります。柴藪(しばやぶ)を巧みにくぐり抜けて猟を助けることからの説、赤褐色の毛色が枯れ柴に似ていることからの説、小さなものを表す古語の「柴」からの3つの説が代表的です。
特徴
初心者
✓癖は強いがしつければ初心者でも飼える犬種
高い忠誠心を持つ柴犬ですが、主と決めた人以外には警戒心が強く懐きにくい傾向にあります。そのため、主従関係や信頼関係をしっかりと築くことがとても重要となります。また、子犬期から家族以外の人や犬などと交流させる場を持つなど、社会化トレーニングにも力を入れるべき犬種ともいえます。しつけをしっかり行い、よい関係を築くことが、初心者でも飼いやすい犬に育てるポイントです。
性格
✓主従関係を築くことが重要
基本的には飼い主に対して高い忠誠心を持ち、とても従順で温厚な性格をしています。一方でしっかりと主従関係、信頼関係を築けていなければ、飼い主の言うことを聞かないだけではなく、吠えたり噛んだりと攻撃的になってしまう場合も。一貫したしつけやトレーニングで、柴犬に「主人」と認めてもらえたなら、飼い主だけに甘えてリラックスした姿を見せてくれます。
学習能力
✓学習能力は高く記憶力も抜群
柴犬は学習能力も高く、教えたことをしっかりと理解して覚えられるためしつけそのものはそう難しくありません。ただ、その記憶力の高さから嫌な経験までもしっかりと記憶してしまうため、一度苦手になってしまった物事や人に対して攻撃的になったり臆病になったりすることも。その辺りは飼い主がしっかりと配慮してあげなければなりません。
お手入れ
✓換毛期はお手入れ必須
特に春と秋の換毛期には抜け毛が非常に多くなるため、毎日のブラッシングが必須となります。換毛期以外の時期でも比較的抜け毛が多い犬種なので1週間に2回程度のケアが必要です。また、シャンプーが苦手な子が多い犬種でもあり、どうしてもお家でのシャンプーが難しい場合はトリミングサロンなどを利用すると良いでしょう。
抜け毛
✓短毛だが抜け毛は多い
柴犬は年中抜け毛が多い犬種です。特に換毛期は毎日こまめにブラッシングを行わなければならず、処理を怠ると皮膚病に繋がる可能性もあります。
におい
✓比較的少ない
月に1度程度の定期的なシャンプーや日々のブラッシングをしっかりと行っていれば、比較的体臭が気にならない犬種です。
吠える
✓吠える頻度は普通
柴犬は無駄吠えが少ない犬種です。ただ、縄張り意識や警戒心が強いため他人が家に入ってくることなどに対しては強く吠えることもあります。他にも運動不足やストレスが吠えることに繋がるケースもあるため、1日1時間程度のお散歩を行うなどストレスを発散させることが大切です。
人見知り
✓比較的人見知りが多い
家族やよく知った人に対しては愛情深く接しますが、それ以外の人に対しては警戒心を見せることが多い犬種です。しかし、近年では子犬期からの社会化トレーニングによって人見知りしない柴犬に育つ子も少なくありません。
子供との生活
✓距離感や接し方に注意
忠誠心が高い柴犬は子供との接し方を教えることで良い関係を築くことができる犬種です。しかしベタベタと体を触られることを嫌う子も多く、無茶をされると怒ってしまう可能性も。そのため、小さいお子さんとの暮らしでは距離感や接し方に配慮が必要かもしれません。
性格
日本犬で唯一の小型犬である柴犬は、その小さな体には大胆で力強い独立心を秘めています。愛玩犬のような人懐っこさや無邪気さを持つ子は少ないですが、主従関係に忠実な性格で、他にはない独特な魅力があります。
一度ファンになった人の心を掴んで放さないそんな柴犬の性格を詳しく紹介します。
従順で忠実
柴犬は日本犬特有の落ち着きがあり頑固な反面、心を許した飼い主や家族に対して従順で忠実な性格の犬種です。主人と認めた人間には忠実に従うものの、飼い主以外には懐かないことも珍しくなく、見知らぬ人には警戒心をむき出しにすることもあります。
主従関係を築きしっかりとリーダーシップを取ることで、最高のパートナーになってくれるでしょう。
愛嬌があり甘えん坊
柴犬は心を許した飼い主にだけは、普段のクールな姿から想像出来ないほど甘えん坊になります。表情が豊かなので、愛嬌たっぷりな笑顔を向けてくれたり、全力で尻尾を振って大きく喜びを表現してくれます。
そんなギャップにメロメロになってしまう飼い主さんも多く、柴犬の大きな魅力の一つです。
賢くしつけしやすい
柴犬は基本的に賢く、学習能力が高い犬種と言われています。トイレの仕方や「オテ・フセ」などのコマンドはすぐに覚えてくれて、一度身につけたしつけは忘れることはありません。
但し、集中力は長続きしない傾向があります。性格にあわせた方法で、集中出来る場所や状況、時間内で行うことが大切です。
活発で運動好き
狩猟犬として活躍した柴犬は、とにかく活発で運動量の多い犬種です。運動が大好きなので、日常的に運動させないとストレスを溜めてしまいます。毎日1時間以上の散歩を心がけ、運動不足にならないよう気をつけましょう。
また、散歩中にトレーニング的な要素を取り入れ、かつての柴犬が猟を行っていたようなシチュエーションを模倣して作業意欲を満たしてあげるのもおすすめです。
警戒心が強い
柴犬は一般的に警戒心が強いと言われ、飼い主以外の人や他の犬に対して攻撃的になることがあります。 これは飼い犬になる以前に、狩猟犬として用いられてきたためと考えられており、番犬としても重宝する能力です。
しかし、警戒心の強さは「周囲に気を配るデリケートな性質」を持っていることにもなります。一方で、警戒心の薄い個体もいますので、その子の性格を受け入れて上手に付き合っていくことが重要です。
毛色
柴犬の毛色は赤色、黒色、白色、胡麻色の4種類しかありません。日本の天然記念物に指定されている犬種で、柴犬同士で交配され続けて来たので毛色の種類が少ないのです。
しかし、どの毛色にもそれぞれの魅力があり、見た目の印象も異なります。そんな柴犬の毛色について詳しくご紹介します。
赤
柴犬全体の約80%以上が赤色の毛並みを持つといわれており、代表的な毛色です。柴犬といえばこの色をイメージする方が多いと思います。赤色と言うよりキツネのような明るい茶色で、顔の頬部分や目の周り、胸、耳やお腹は「裏白」と呼ばれる白い毛が生えています。この「裏白」部分は個体差があります。
黒(黒柴)
黒色の柴犬は、柴犬のなかでも10%程度しかいないといわれている珍しい毛色です。燻したような黒い毛色をしており、顔の頬、目の周辺、胸、耳、お腹などの内側が薄茶色の毛が生えていることから「鉄さび色」や「墨色」と表現されることもあります。
体が黒いので、目の上の斑点や裏白がより目立ちます。斑点(麻呂眉)は「四つ目」「まろ」とも呼ばれ愛らしい表情に見えるところと凛々しい印象が特徴です。
白(白柴)
白い柴犬は黒色よりさらに希少な毛色です。赤色の柴同士の交配を繰り返す中で、毛色が薄まって生まれてくる「白変種」です。
生まれる確率は5~10%程度と非常に低いものです。白変種は、アルビノ(先天的にメラニンが不足し色素を持たない状態)ではないため、色素の遺伝子に問題はなく、身体が弱いということもありません。
胡麻(胡麻柴)
胡麻色の柴犬は、赤毛・黒毛・白毛が混ざり合った色合いになります。黒柴や白柴よりもさらに珍しく、滅多に目にする機会がない貴重な毛色です。赤色(茶色、赤茶色)が多く混ざると「赤胡麻」、黒色が多く混ざると「黒胡麻」と呼ばれます。
成長によって毛色も変化するので、子犬時代に胡麻色の毛色をしていても、成犬時には別の毛色になることもあります。赤、黒、白の胡麻のバランスが整ったまま成犬になる確率は1%以下ともいわれ極めて希です。色のバランスによっては虎毛と表現される場合もあります。
柴犬といえば赤毛、いわゆる茶色のイメージを持たれる方も多く頭数も多いです。一方、黒柴も頭数は少ないですが、とても人気がある毛色でお顔の斑点のまろがとっても可愛いいのが特徴です。
白柴は、稀に見かける毛色です。この白柴は、正式には「淡赤」と呼ばれ、実際には少し赤みがかった色をしています。胡麻はさらに珍らしく、生活していてもなかなか出会うことが出来ない毛色です。
どの色の柴犬も性格はほぼ同じで、頭が良く、飼い主に忠実で運動が大好きな犬種です。
柴犬の種類
私たちがしっている柴犬には、実は種類があるのをご存知でしょうか。
日本の各地域固有の「地柴(ぢしば)」が存在するのです。地域によって毛色や顔立ち、しっぽや性格などそれぞれに特徴がありますが、飼い主に従順で忠実なところに変わりはありません。
そんな柴犬の種類についてご紹介します。
山陰柴犬
山陰柴犬(さんいんしばいぬ)は、鳥取にいた因幡犬と島根にいた石州犬の交配により約70年前に誕生しました。かつてアナグマ猟で活躍した因幡犬がベースとあって、キツネ顔タイプで小さい頭と、スリムで筋肉質な体型が特徴です。
背中と平行に沿った「差し尾」や、尾が立った「太刀尾」の出現率が高い傾向にあります。飼い主に従順で、無駄吠えが少なく、物静かで穏やかな性格です。
美濃柴犬
美濃柴犬(みのしばいぬ)は、古くから岐阜県で狩猟犬として飼われてきました。「緋赤(ひあか)」と呼ばれる鮮やかな毛色が特徴です。顔立ちは目が丸く鼻先が短いタヌキ顔タイプにあたります。
飼い主に従順で、他の柴犬と比べて警戒心が少なく人懐っこく、遊び好きでフレンドリーな性格です。現在は170頭程しか存在しないと言われている大変希少な種類の柴犬です。
縄文柴犬
縄文柴犬(じょうもんしばいぬ)は地柴ではありませんが、縄文時代の日本犬を再現するために改良された柴犬です。現存数は少なく、300頭程と言われています。
足が長く面長で尾がくるりと巻いているなど、犬の埴輪とも類似した特徴を持っています。他の柴犬より警戒心が強めですが、飼い主にとにかく従順で、俊敏な動きで運動神経も良く飼い主を守る優しい一面もあります。
信州柴犬
信州柴犬(しんしゅうしばいぬ)は、現在の柴犬の基本体型のベースとなったと言われています。
かつては長野や群馬の山間部で狩猟犬として活躍していました。飼い主に従順ですが、警戒心が強く、他人にはクールな態度を取るところは現在の柴犬に通じるところでしょう。
「川上犬(かわかみいぬ)」も信州柴犬の一種で、ニホンオオカミの血統を引いているため、狼に近い凛々しい外見をしています。飼い主には従順ですが、警戒心が強く、他人には簡単に懐かない性格をしています。
豆柴犬
豆柴は、地柴でもなく、固有の犬種として認められておらず、正式な犬種名は「柴犬」です。昭和30年頃より作られているとされていますが、様々な由来があり、はっきりと確定していません。
豆柴は、柴犬を小さくしたサイズで、コロコロっとした姿がとてもキュートです。性格は通常サイズの柴犬と大きな違いはなく、飼い主に従順で、明るくフレンドリーです。日本の住宅事情にマッチした小型で、飼育のしやすさからとても人気です。
ミックス犬種
柴犬にもミックス犬がいるのをご存知ですか?
柴犬は小型犬としては大きめで、中型犬としては小さめなサイズです。その体の大きさから小型犬・中型犬ともに交配しやすく、様々なミックス犬がいます。(一部大型犬もいます)
ミックス犬の性格は、両親の特徴を引き継ぎますので、柴犬と掛け合わされた犬種の性格を引き継ぎます。そんな柴犬とのミックス犬をご紹介します。
柴リアンハスキー
柴リアンハスキーは、柴犬とシベリアンハスキーをかけ合わせたミックス犬です。
活発で遊ぶことが大好きなので、飼い主さんとのコミュニケーションがとても大事になります。見た目は小型のシベリアンハスキーで、顔つき、足の太さ、被毛などは柴犬に似ることが多いです。
また、柴犬とハスキーのミックス犬は、劣勢遺伝の病気が現れることが少なく、日本の気候風土に順応している柴犬の形質を受継ぐ事で、日本で育てやすく寿命も長く丈夫な子が生まれる期待も高いです。
ポメ柴
ポメ柴は、ポメラニアンと柴犬のミックス犬です。シバラリアン、柴ポメとも呼ばれています。
外見はポメラニアンのふわふわな毛をまとった柴犬という印象で、豆柴くらいの大きさです。足腰はしっかりとしていて、口元や三角耳は柴犬にそっくりです。丸くてうるうるした瞳はポメラニアン由来です。
性格は、ポメラニアンの甘えん坊で社交的な部分と柴犬の忠誠心や従順な良いところが合わさって、より飼いやすい犬種となっている子が多いようです。
シバーギー
シバーギーは、柴犬とコーギーのミックス犬です。外見は、柴犬らしい茶色の毛並と尻尾は巻き尾で、コーギーの短足胴長になることが多く、小型犬サイズが多いです。
性格は柴犬とコーギーの半分ずつ受継ぐ事が多く、従順で人懐っこく、活発で遊び好きです。また、どちらも警戒心が強めな犬種なので、無駄吠えしやすいのでしつけでコントロールしましょう。
活発で遊び好きという犬らしさ溢れるシバーギーは、愛犬とアクティブに過ごしたい方向きです。
柴プー(プーシ)
柴プーは、柴犬とトイプードルのミックス犬です。海外ではプーシ(Poo-Shi)とも呼ばれています。
外見は、顔立ちや骨格は柴犬寄りが多いのですが、毛質や長さはプードル寄りが多いと言われています。性格は、柴犬とプードルの2つの性格が交わり、忠実な性格でありながらも、人懐っこい丸くなった性格で、とても飼いやすい犬種です。
柴チワ
柴チワは、柴犬とチワワのミックス犬です。外見は、目がくりっとしていてチワワ寄りですが、全体的の感じは柴犬らしく見える子が多いようです。
体格や毛色は同じ母犬から生まれる兄弟でも様々で、大きくなるまでどんな容姿になるかわからないことも多いので、成長が楽しみでもあります。性格は、飼い主に従順で賢い柴犬の性格と、臆病だけど人懐っこく明るいチワワの性格を半々に受継ぐ事が多く、飼いやすい犬種です。
柴ビー
柴ビーは、柴犬とビーグルのミックス犬です。外見は、一見すると柴犬のような風貌をしていますが、ビーグル特有の四肢がしっかりとした体型と、タレ目、垂れ耳になることが多いようです。もちろん、柴犬寄りの立ち耳の子もいますが、尻尾は巻いていません。
性格は、柴犬の忠実さとビーグルの快活さを併せ持っています。運動量が多い犬種なので、沢山の運動が必要です。またどちらも太りやすいので肥満には注意が必要です。
柴犬に似た犬種
柴犬をはじめとする日本犬って似ていると思われた方も多いのではないでしょうか?
日本犬とは日本原産の純血種で、柴犬、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬の6犬種が天然記念物として指定されています。日本犬特有の三角の立ち耳や、くるっとした巻き尾や差し尾などの姿や、飼い主に対して忠実でとても従順な性格で、警戒心に富んでいるところなど、共通点が沢山あります。
そんな日本犬の歴史や性格、特徴などをご紹介します。
秋田犬
秋田犬は、秋田マタギ犬(熊の狩猟犬)が先祖で、唯一の大型犬です。忠犬ハチ公でも知られている通り、飼い主に対して忠実で、とても従順な性格です。反面、闘犬や猟犬だった本能があるため、独立心や縄張り意識も強く、知らない人に対して攻撃性が強い場合もあります。
甲斐犬
甲斐犬の祖先は紀元前から存在したと伝わります。甲斐地方(今の山梨県)の山岳地帯で生まれ、鹿や猪の狩猟犬でした。性格は「一代一主」と称される事が多く、決めた飼い主にのみ心を開き、一生忠誠を尽くすと言われています。そのため、飼い主以外には警戒心が強く攻撃的になってしまう面もあります。
紀州犬
紀州犬は、紀州地方(和歌山県~三重県付近)の山岳地帯で生まれ、鹿や猪の狩猟犬でした。古くは、那智犬、太地犬、熊野犬、日高犬など、土地の名前で呼ばれていましたが日本保存犬協会に登録される時に1種に統一されました。
とても忍耐強く落ち着いた性格です。飼い主には忠実で従順ですが、警戒心がやや強く、飼い主や家族以外には慣れない面があります。
北海道犬
北海道犬は、東北地方から北海道に渡ってきたマタギ犬(熊の狩猟犬)とされています。別名アイヌ犬とも呼ばれ、アイヌ人とともに暮らし、熊やエゾジカなどの狩猟犬でした。
警戒心が強く勇猛な犬で、冬の厳しい寒さと雪に耐える持久力と忍耐力を兼ね備えています。飼い主に忠実で甘えん坊な性格ですが、知らない人や犬に対しては、吠えたり攻撃的になったりすることがあります。
四国犬
四国犬は、高知の山岳にいたヤマイヌと呼ばれていた野犬を、猟師が飼い慣らしたのが始まりだとされています。当初は「土佐犬」と呼ばれていましたが、「土佐闘犬」と混同されてしまうので後に四国犬に名称が変更されました。
飼い主に対して高い忠誠心をもち、利口で勇敢な犬種ですが、リーダーとして認めていない家族や他の人には懐かずに警戒心を持つのも特徴です。
お手入れのアドバイス
柴犬は、年中抜け毛が多い犬種ですのでブラッシングが重要な犬種です。特に換毛期と呼ばれる春と秋には抜け毛が多くなりますので毎日のブラッシングが必要です。また、健康維持のためにも月に1度、長くても1ヶ月半に1度のペースでシャンプーや爪切り、耳掃除、肛門腺絞りなどのグルーミングを行なってあげる必要があります。柴犬は警戒心が強く、水が苦手な場合が多いですのでご自宅でのシャンプーが難しい場合は、柴犬に慣れているトリマーさんにお願いすると良いでしょう。
ブラッシング
柴犬は、短毛種ですがダブルコート(上毛と下毛の二重構造)のため抜け毛が非常に多いです。特に春と秋の換毛期には毛が生え変わるため、毎日のブラッシングが必要なほど抜け毛が多くなります。通常は週に1、2回、換毛期には毎日ブラッシングをしてあげるのが良いでしょう。
ブラッシングにはスリッカー(細いピンがたくさんついたブラッシング道具で抜け毛除去用)とコーム(ブラッシングの仕上げ用)を用意しましょう。スリッカーで優しく背中から順に全身をブラッシングしてあげると抜け毛が綺麗に抜けると思います。ブラッシングが終わった後はコームで余分な毛を取り除きながら毛を整えてあげましょう。この時コームが引っかかる場合は無理に引っ張らずに再度スリッカーでブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングを始める時期はお家に迎え入れたらすぐにコミュニケーションの一環として数分でも行ってあげると、徐々に慣れてくれるのでオススメです。
シャンプー
柴犬は、基本的にシャンプーが苦手な子が多く大好きな子は少数派です。ですから、ストレスをかけないように短時間で終わらせてあげることが大切です。シャンプー剤は先に泡だてておく、タオルやドライヤーなど準備出来る事は先にしておきましょう。
シャンプーはまず全身をくまなく濡らしてあげてから泡だてたシャンプー剤で洗ってあげると汚れも綺麗に落ち洗い忘れも少なくなります。お顔は最初に濡らすと怖がってしまうので体を洗った後にシャワーの水圧を弱めるか、水分を含ませたスポンジで優しく濡らしてあげましょう。決して無理をせず出来る範囲で行なってあげることが大切です。
すすぎは、シャンプー剤が残らないようにしっかり行いましょう。嫌がって難しい場合は、天然成分100%のすすぎが甘くても大丈夫なシャンプー剤もありますので、それらを活用するのも1つの手です。同様に乾かす時も乾き残しがあると皮膚トラブルにつながってしまうので、しっかり乾かしてあげることが大切です。
トリミングサロンでのケア
お家でシャンプーは時間も体力も使いますし、乾かす際に生乾きの心配もあります。また、爪切りなどのお手入れもお願い出来ますので月に1度トリミングサロンでお願いしてもいいでしょう。
サロンでは、シャンプーブローの他に爪切り・肛門腺絞り・足裏バリカン・耳掃除と健康維持に必要なお手入れを行ってくれます。また、抜け毛の処理も綺麗に行ってくれます。特に爪切りや肛門線絞りは毎月行わないと大変なことになってしまいますので必ずお願いしましょう。
肉球のケア
お散歩などの活動が大好きな柴犬にとって肉球ケアは大切です。都心ではコンクリートを歩く事が多く、どうしても肉球が荒れてしまいます。毎日のお散歩で肉球が荒れていないかチェックして、ホットタオルで優しく拭いてあげた後、スキンケア剤で保湿を行い肉球の保護・修復を行ってあげましょう。
オススメのやり方は、保湿スプレーをつけた後、肉球クリームを飼い主さんの手で温めた後、マッサージをしながら肉球に塗ってあげると良いでしょう。使う肉球ケアは、ジェルや蜜蝋、クリームタイプと様々なものがありますが、飼い主さんのお好みやワンちゃんの塗った後の様子を見て選んであげるといいと思います。その際には必ずワンちゃんが舐めても大丈夫なものを選んでくださいね。
病気・ケガ
柴犬は、日本の気候風土の元に生きて来た犬種なので、暑さ寒さ、梅雨の多湿にも耐える強さを持っており、病気に強い犬種としても知られています。しかしそんな柴犬でも、全く病気にならないということはありません。
柴犬がかかりやすいといわれている病気がいくつかありますので、ご紹介します。
皮膚の病気
柴犬は「アレルギー性皮膚炎」や「アトピー性皮膚炎」を起こしやすいことが知られています。食べ物だけでなく、環境中のあらゆるものに反応して皮膚の赤みやかゆみを引き起こすことがあります。体をかく・舐める・咬むといった仕草が見られる場合は病院で診てもらいましょう。
犬用のアレルギー検査もありますから、アレルギーが疑われる場合は検査を受けることを検討してください。かゆみは心身ともに多大なストレスを与えます。また、かゆみが続き皮膚状態が悪化すると治療に時間がかかることもあるので、皮膚で気になる点があれば早くに病院で相談しましょう。
目の病気
柴犬などの日本犬種は、「白内障」「緑内障」「ぶどう膜炎」といった目の病気を起こしやすいです。特に緑内障は強い痛みを伴う緊急疾患です。「目が緑色に見える」ことが症状のひとつですが、片目だけ大きく見える、触ると怒るなど違和感を感じたらすぐに病院を受診しましょう。
また、ぶどう膜炎の原因として全身の疾患が関わっていることがあります。特に日本犬種では眼科も含めた全身の定期健診を受けることが勧められます。日本犬種に多い繊細な性格上、検査が困難となることもあります。日頃から顔まわりを触れるようなスキンシップを取ったり、人工涙液などで点眼の練習をしておくことも大切です。
耳の病気
「外耳炎」は一般的に垂れ耳の犬種に多いですが、柴犬でも多くみられる病気です。アレルギーが関わっている可能性がありますので、「アレルギー・アトピー性皮膚炎」がある場合は特に、耳の状態にも注意をしましょう。
後ろ足で耳のあたりを頻繁にかく、床にこすり付ける、頭を振る、といった症状は耳のかゆみのサインです。犬の耳道は長いですから、外から汚れが見えない場合でも病院で耳道の検査を受けましょう。
外耳炎は悪化すると、中耳炎、内耳炎、神経の病気にまで及ぶことがあります。早期発見と早期治療はもちろん、外耳炎を起こしやすい犬種においては日頃からご家庭でも耳のケアができることがベストです。
骨や関節の病気
柴犬は比較的しっかりとした骨格に見えますが、「股関節脱臼」や「椎間板ヘルニア」、「膝蓋骨脱臼」といった骨と関節の病気を起こすことがあります。階段やソファへの登り降りなど、上下運動には注意してください。
足をあげて歩くことがあったり、体を触って痛がったりする場合は病院で診察を受けましょう。どの犬種でも起き得ることですが、年齢とともに「変形性脊椎症」と呼ばれる背骨の変化が起きてきます。
適度な運動で筋肉を維持することは必要ですが、犬にも腰痛があることを理解して、特に年齢を重ねてからは、過度な運動をさせないように気をつけましょう。
柴犬は毛が密なため皮膚状態の変化に気付きづらいですが、皮膚や耳の病気を起こしやすいことを意識して、愛犬の仕草(かゆみのサイン)に気をつけてあげてください。暑さにも弱いですから、夏場は皮膚のムレに注意し室内で快適に過ごせるように配慮しましょう。
柴犬は繊細な性格であることが多いため、病院での検査や治療に抵抗してしまうことがあります。耳や顔まわりなど、日頃から犬が苦手な部分でも触らせてもらえるようスキンシップを取ったり、見知らぬ人にも触ってもらえるような練習をしたりすることも、健康管理の上で大切です。
Q&A
しつけやトレーニングのコツはありますか?
しつけのコツとしては自分自身でトレーニングを進めていくということが大切と言えるでしょう。
柴犬は非常に保守的なタイプです。新しい変化を嫌う傾向が強いということです。逆に言えば変化が少なければ気持ちが安定しやすいんですね。しつけを預かり訓練などで他人に任せ、いざ自分でトレーニングをしようとすると変化が生じますので難しい一面が出てきます。
外飼いと室内飼いのどちらがいいですか?違いはありますか?
外飼いの方が飼い主さんとのトラブルは少なくなる傾向があります。
ただし吠え癖が出てしまうと困る場合もあるでしょう。その場合室内で飼う時のポイントは、柴犬専用の一画を用意してあげることです。柴犬は一人で落ち着きたいという欲求を持っています。ですので一人でゆっくりと出来る空間を用意してあげましょう。
日中留守がちですが、子犬を飼うことはできますか?
可能です。ただし注意が必要です。
帰宅したら触れ合いの時間をしっかりと作ったり、休日にはいつも以上に付き合う時間を用意してあげましょう。
ブリーダー紹介
- すだDOGファーム / 須田弘子ブリーダー(徳島県)
- 秋澤 由香ブリーダー(千葉県)
すだDOGファーム
須田弘子ブリーダー(徳島県)
「私たちの原点は家族です」をモットーに犬の一生を家族同様に責任持ってお付き合いされている柴犬専門のブリーダーさんです。
ご成約特典として「無料お届け対象犬」に限り、犬舎から片道500㎞まで無料でご自宅までお届けや、犬舎で子犬が食べているプレミアム・フードを5㎏贈呈など、子犬とお客様に寄り添った嬉しい特典もあります。
親切・丁寧といった口コミも多く、とても愛情を感じられるのも印象的です。事前に連絡をすればいつでもご見学は可能です。
秋澤 由香ブリーダー(千葉県)
千葉県に犬舎を構えるブリーダーさんです。子犬たちは産まれたときから愛情たっぷりに可愛がられ、景色の良い環境で毎日元気に走り回りながら育てられています。
子犬を迎えた飼い主さん達の口コミを見ると、「連絡したときのレスポンスも早い」「わからないことは親切に教えてもらえるので安心感がある」「迎え入れるまでの間も子犬の写真を送ってくれた」など、飼い主さんへのフォローも好評のようです。
飼い主さんへの細やかな気遣いから、子犬達に愛情が注がれていることが伝わってきます。
※犬舎を見学したい場合は事前の連絡が必要になります。
柴犬が出てくる映画・漫画
ひまわりと子犬の7日間
保健所で働く職員と犬との絆を描いた、心温まる感動作。実話を元に制作されており、保健所の過酷な現状や、命の大切さについて深く考えさせられる作品となっています。
不運が重なり野良犬となってしまった母犬ひまわり(柴犬:イチ)が子どもを必死で守ろうとする姿が犬好きならずとも感動すること間違いなしです。
マリと子犬の物語
2004年10月23日に発生した新潟県中越地震。震災発生から16日間をたくましく生き抜いた母親犬と三匹の子犬の実話を元にした映画です。
突然の震災の中、避難場所に行く事もできず、置き去りにするしか無かった飼い主の苦悩。誰もが生きることに一度は挫折してしまうようなことが起こっている中でも最後まで諦めずに逃げ延びたマリと子犬たち。そして生きていると信じ続けた家族の感動作品です。
ひまわりと子犬の7日間で母犬役を演じた柴犬「イチちゃん」がマリも演じています。
世界の終わりに柴犬と
引きこもりだった女子高生「ご主人」とその飼い犬の柴犬「ハルさん」の一人と一匹が、人類が滅んだ世界を往くあてもなくさまよう日常を描いた物語です。他の犬種(ハスキーやコーギーなど)やたくさんの動物や宇宙人が登場する不思議なストーリーですがほっこりします。
柴公園
柴犬を連れた3人の中年男たちが繰り広げる会話劇を描いたテレビドラマ「柴公園」の劇場版。街の公園で、柴犬を連れている中年男3人の無駄話と飼っている柴犬をメインにしたコメディです。柴犬を飼っている人、ずっと柴犬を見ていたい人必見です。
幼獣マメシバ
引きこもりの中年男が生まれたばかりの子犬を連れ、失踪(しっそう)中の母を探す旅に出るハートフル・コメディー。殻に閉じこもっていた男が幼いマメシバとの旅を通じて成長していく様を描いた作品です。とにかく、豆柴赤ちゃんがただただ可愛いです。
柴犬のラインスタンプ
しばんばん 2
無邪気な柴犬「しばんばん」の人気スタンプです。まだお持ちでない方はさっそくスタンプコレクションに!
動く♥毎日使えるかまってチビ柴
とっても可愛い柴犬のアニメーションスタンプです。友達、家族、恋人と日常使いに!かわいいシバ好きにオススメです。