食器にもアレルギーは存在します。
動物病院に来院するワンちゃんのうち、一番多い病気が皮膚病です。その中でもアレルギーが関係している皮膚病はとても多く、その管理にみなさん悩んでいます。
ご存知の通り、アレルギーは症状を緩和させることはできますが、完治させることが難しく、いかに上手に管理していくかが大きなポイントになります。
ハウスダストを減らすためにこまめなお掃除をしたり、空気清浄機を使ったり、あるいはアレルギーになりづらい食材を使ったドッグフードを与えたり。
その中でも割とみなさんが見落としがちなのが、「食事のときの器」です。
食器の素材に注意
実はアレルギーの中でも、お口の周りをかゆがるワンちゃんの場合、いつも使っている食器がかゆみの原因になっていることがあります。特に食器の中でも「プラスチック製」の食器は、合わないワンちゃんも多く、典型的には、食事を終えてからしばらくすると、口の周りに赤みやかゆみが出てきます。もちろん中にはそういったはっきりした症状を示さないケースもありますので、食後のかゆみがなければ大丈夫とは言い切れないところが、アレルギーの難しいところですが、もしプラスチック製の食器を使っている場合は、変更してみるのも一つだと思います。
また、ステンレスや金属製の食器を使っている方も多いと思いますが、プラスチック製ほどではありませんが、やはりアレルギーに関係する可能性はあります。人間では「金属アレルギー」は一般的なアレルギーとして認識されていますが、ワンちゃんの場合は金属アレルギーがあるかどうかはわかっていません。今のところ検査する方法もないのです。ですので、もし気になる方がいれば、食器を交換してみてください。
一番安心できる食器は?
では、それらをふまえて、どのような食器がいいのでしょうか?
今のところ、一番お勧めされているのが「陶器製」の食器です。
私たちが普段使っているお茶碗の素材です。
もちろん、私たちが使うようなものだと簡単に破損してしまって危険ですので、ワンちゃん用の底の平たいずっしりしたものを使って上げてください。
まとめ
実際に、ご自分のワンちゃんが食器のアレルギーがあるかどうかは、変えてみないとわかりません。
ですので、もし食器を替えても変化がなければ、「わざわざ替えなくても良かったのに~」と思われるかもしれませんが、それはそれで一つ心配材料が減るわけですから、良かったと考えてあげてください。
あと、食器はもちろん、お水入れも同じですから、一緒にお水入れも交換した上で様子を見てあげてくださいね。