犬の毛質を悪くするNG行動

犬の被毛には、見た目の美しさや可愛さを良くするための役割だけでなく、皮膚の健康を守ったり、体温を調整したり、様々な大切な役割があります。
飼い主の何気ない行動には、愛犬の被毛を痛めてしまうなど、毛質を悪くしてしまう悪い習慣があるかもしれません。
あなたはうっかりNG行動をしてしまっていませんか?
1.犬臭いからと過度にシャンプーをすること
犬臭いからと過度にシャンプーをすることは、犬の毛質を悪くするNG行動です。
トリミングサロンで念入りなシャンプーをしてもらっても、次の日には犬独特の体臭がするものです。
暑い時期には犬も多少なりと汗をかきますし、雨の日が続くと皮膚が蒸れて嫌なニオイがすることもあります。
頻度としては、月1回程度のシャンプーが適切ですが、1カ月先までずっとシャンプーやトリートメントのいい香りがする…というのは、なかなか難しいことです。
「犬臭い=不衛生」というわけではないため、犬臭いという理由だけで過度にシャンプーをすると、皮膚の安全と健康を守っている皮脂が必要以上に洗い流されてしまい、バリア機能を失う恐れがあります。
皮膚が乾燥し、かゆみやフケが起こり、健康状態が悪化すると、被毛もパサパサしたりゴワゴワしたり、逆にベタベタしてしまう原因になってしまうでしょう。
2.人間用のシャンプーやボディーソープで洗うこと
人間用のシャンプーやボディーソープで洗うことは、犬の毛質を悪くするNG行動です。
人間の皮膚は弱酸性ですが、犬の皮膚はアルカリ性寄りで、犬の皮膚(表皮)は人間の皮膚の3分の1の薄さであるとされています。
犬の皮膚に人間のシャンプーやボディーソープを使用すると、洗浄力や刺激が強すぎるため、皮膚だけでなく被毛にまで悪影響を及ぼします。
皮膚は乾燥し、ひどいかゆみに襲われたり、ヒリヒリと痛みを感じたり、被毛はパサつきゴワゴワになってしまうでしょう。
3.ブラッシングを怠ること
ブラッシングを怠ることは、犬の毛質を悪くするNG行動です。
ホコリやフケと抜け毛が絡まり合い、毛玉ができます。毛玉は通気性が悪く、蒸れたり常在菌が過剰繁殖したりし、皮膚が不衛生な状態になります。皮膚のベタつき、嫌なニオイ、皮膚病の原因になるでしょう。
毛玉になってからでは、ブラッシングのみで解くことが難しくなります。毛玉を被毛の根本からカットしなければなりません。
新しい被毛が生えにくくなったり、全体のボリュームが落ちたり、不揃いに生えてくることがあります。
4.濡れた被毛を自然乾燥させること
濡れた被毛を自然乾燥させることは、犬の毛質を悪くするNG行動です。
雨の日のお散歩で濡れてしまったとき、お散歩の後に手足を洗ったとき、排泄物で汚れてしまった部分をシャンプーしたときなどの自然乾燥は、被毛をゴワゴワにします。
犬の被毛の表面を覆っている毛表皮(キューティクル)が開いたままになってしまうことが原因です。
愛犬の健康な毛並みを守るための正しいケア方法

- シャンプーの頻度は月1回を目安にすること
- 犬用のシャンプーを使用して洗うこと
- 毎日のブラッシングを習慣化すること
- 被毛が湿ったり濡れたりしたときはドライヤーで十分に乾かすこと
シャンプーは月1回、犬用のシャンプーを使って洗い、毎日のブラッシングを欠かさず、濡れたときはドライヤーで乾かしている。
それでも被毛の状態があまりよくない…と感じられるときは、次のような方法も試してみてください。
- シャンプーを他のものに変える
- ブラシを他のものに変える
- ドライヤーの温風の当て方を変える
シャンプーやブラシが愛犬の皮膚や被毛に合っていないことが原因かもしれません。また、ドライヤーの温風を当てるときは、皮膚や被毛から30cm以上離しましょう。
まとめ

犬の毛質を悪くするNG行動を4つ解説しました。
- 犬臭いからと過度にシャンプーをすること
- 人間用のシャンプーやボディーソープで洗うこと
- ブラッシングを怠ること
- 濡れた被毛を自然乾燥させること
被毛の美しさは、健康のバロメーターでもあると言えます。飼い主のNG行動が愛犬の皮膚や被毛の健康を悪くしてしまうことがないよう、愛犬にとっての適切な正しいケアをするようにしましょう。



