犬の呼吸がおかしいときの原因
1.鼻炎
犬の呼吸がおかしいとき、鼻炎を引き起こしていることがあります。
鼻の粘膜に炎症が起こることを鼻炎と言いますが、犬が鼻炎になってしまった場合では、鼻水が出る、鼻づまりになる、口を開けて呼吸をするなどの症状が見られることがあります。
犬の鼻炎の主な原因は、ウイルスや真菌への感染です。また、鼻腔内にできた腫瘍が原因である可能性も考えることができます。
2.気管支炎
犬の呼吸がおかしいとき、気管支炎を患っている可能性を考えることができます。
気管支炎は呼吸器の病気であり、咳や呼吸困難などの症状が見られることがあります。主な原因は、ウイルスや細菌への感染、寄生虫の感染です。
3.心臓病
犬の呼吸がおかしいとき、心臓病を患っているのではないかと考えることができます。
犬の心臓病の代表格は、僧帽弁閉鎖不全症や心不全です。早期発見と早期治療が犬の健康寿命を延ばすために大切なことです。
呼吸がおかしいなと感じたとき、呼吸数が多いなと感じたときは、すぐに獣医師に相談しましょう。
犬の安静時呼吸数は、小型犬で20回以下、大型犬で15回以下が正常であるとされています。30回以上であると多め、40回以上であると異常であると判断することができます。
犬がリラックスしているとき、1分間の呼吸数を数えましょう。「吸って吐いて」を1セット(1回)として数えます。
4.肺炎
犬の呼吸がおかしいとき、肺炎を患っているのではないかと考えることができます。
犬が肺炎になると、浅く速い呼吸をすることがあります。酸素を十分に取り入れることができなくなっているためです。
犬の胸の病気では、肺炎以外にも、気胸や胸水なども可能性として挙げることができます。
犬の呼吸がおかしいときの病気のリスク
犬の呼吸の異常は、一時的なものではなく、重篤な病気の初期症状としてあらわれている可能性があります。
呼吸困難
犬の呼吸が異常であるとき、チアノーゼという症状が見られることがあります。呼吸が困難な状態であり、上手く酸素を取り入れることができていません。
呼吸困難や酸素不足によって、意識を失ってしまうことがあります。
チアノーゼという症状が見られるかどうかは、舌の色を確認することで分かります。チアノーゼという症状が見られる犬の舌は、青紫になることがあります。
心臓病の進行や悪化
心臓の機能が低下したとき、犬の呼吸がおかしくなることがあります。呼吸がおかしい状態が慢性的に続き、咳の症状が見られることがあります。
熱中症
犬の呼吸がおかしいとき、熱中症のリスクが伴っている可能性があります。
熱中症による呼吸の異常は、短時間で重篤な状態に陥ってしまう恐れがあります。すぐに涼しい場所に移動しましょう。犬の脇の下や足の付け根に保冷剤を当てるなどし、体温を下げましょう。
呼吸が落ち着かないとき、さらにおかしな呼吸をするときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
飼い主ができる対処法
- 愛犬の様子や体調をよく観察すること(悪化があればすぐに動物病院へ)
- 舌が青紫になるなどの病気のサインを見逃さないこと
- 犬の体を冷やすなどの応急処置をすること(熱中症である場合)
そして、日常的な予防をしましょう。健康であるときは年に1回、持病がある場合では数カ月~半年に1回、定期的な健康診断を受けることが大切です。
まとめ
犬の呼吸がおかしいときの原因を4つ解説しました。
- 鼻炎
- 気管支炎
- 心臓病
- 肺炎
犬の呼吸は健康状態をあらわしています。呼吸がおかしいと感じるのは、犬の健康状態に異常があるからです。
愛犬がいつもと違う呼吸をしていると感じられるときは、愛犬の様子や行動をよく観察し、長時間続く場合には、すぐに動物病院へ行きましょう。