犬が何かを伝えようとしているときの行動3選
1.アイコンタクト
犬が何かを伝えようとするとき、まず見せる行動のひとつがアイコンタクトです。飼い主をじっと見つめる行動は、さまざまな意味を含んでいます。
たとえば、何かを要求しているときや、遊びに誘っているときによく見られますよね。また、飼い主の指示を待っているときや、逆に叱られて反省しているときにも目を合わせることがあります。
しかし、犬が目を合わせることは信頼の証でもありますが、不慣れな相手に対して目をじっと見つめ続けることは、犬社会では威嚇のサインになることもあるため、注意が必要です。
2.ボディランゲージ
犬は、ボディランゲージを使って非常に多くの感情を表現します。特に、尻尾、耳、体全体の動きは重要なサインです。
尻尾を激しく振るのは「嬉しい」「楽しい」のサインですが、ゆっくりと振る場合は「不安」「緊張」を表すことがあります。耳を立てるのは「興味津々」「警戒」のサイン、後ろに倒すのは「不安」「服従」を示しています。
また、体を低く伏せてお腹を見せるのは「降参」や「服従」の意思表示で、逆に体を膨らませて毛を逆立てるのは「威嚇」や「警戒」のサインです。
3.特定の行動
犬は、特定の行動を通じて明確な意図を伝えます。例えば、何かを要求するときには、おもちゃを持ってきたり、特定の場所(ごはんの場所や玄関など)へ飼い主を誘導したりします。
また、飼い主の注意を引くために、わざと物を落としたり、いたずらをすることもあります。さらに、吠えたり、鳴いたり、唸ったりする声も、要求、喜び、警戒、痛みなど、その状況によって様々な感情を伝えるための重要な手段です。
これらの行動は、犬が何を求めているのかを理解するための重要なヒントになるでしょう。
行動に隠された愛犬の気持ち
嬉しい・楽しい
犬が「嬉しい」または「楽しい」と感じているとき、その気持ちは全身の動きで表されます。尻尾を大きく左右に振ったり、体をくねらせたり、飛び跳ねて遊びに誘うような仕草をみせます。
また、口角が上がり、リラックスした表情をすることもあります。遊びの最中に嬉しそうな声を出したり、特定のものをくわえて持ってきたりするのも、楽しい気持ちの表れです。
これらは、飼い主とのコミュニケーションを求めているサインであり、絆を深める良い機会となります。
不安・怖い
犬が「不安」や「怖い」と感じているとき、その行動は内向的になります。耳を後ろに倒し、尻尾を股の間に巻き込み、体を小さく見せようとします。
また、震えたり、特定の場所に隠れようとしたり、よだれを垂らしたり、過剰なあくびをしたりすることも。このようなサインは、犬がストレスを感じていることを示しているので、その原因を特定し、取り除いてあげるようにしましょう。
無理に触ろうとせず、まずは安心できる環境を整えてあげることが大切です。
要求・期待
犬が「何かを要求している」または「期待している」ときには、目的が明確な行動をとることが多いです。例えば、ごはんの時間になると、フードボウルの前でじっと座って飼い主を見つめたり、おやつが欲しいときには、おやつの保管場所を鼻でツンツンとつつくことがあります。
また、散歩に行きたいときには、リードを持ってきたり、玄関の前でそわそわしたりするなど、わかりやすい行動を取ります。これらの行動は、飼い主との間で確立されたルールに基づいて行われることが多いです。
不調・痛み
犬が「不調」や「痛み」を抱えている場合、普段とは異なる行動をみせます。例えば、特定の場所をしきりになめたり、噛んだりする行動は、そこに痛みや違和感があることを示している可能性があります。
また、元気がない、食欲がない、震える、体を丸めてじっとしている、呼吸が速いなどの行動も、体調不良のサインです。これらのサインは、一見すると見過ごしがちですが、早期に気づくことで、病気の発見や治療につながるでしょう。
行動の変化に気付くためのポイント
犬の行動の変化に気づくためには、まず普段の行動パターンをしっかりと把握しておくことが重要です。
毎日、愛犬がどのように過ごしているかを観察する習慣をつけましょう。例えば、食事の量や排泄の回数、睡眠時間、遊びへの反応など、具体的な行動を記録しておくと、わずかな変化にも気づきやすくなります。
また、顔の表情や目の動き、鳴き声のトーンの変化にも注意を払うことで、犬の心の状態をより深く理解することができるでしょう。
飼い主の正しい対応方法
犬が何かを伝えようとしている行動をみせたら、まずはその気持ちを肯定的に受け止めることが大切です。
犬の気持ちを言葉で読み取ろうと努力し、「わかったよ」「ありがとう」などの声かけをすることで、犬は自分の行動が理解されたと感じ、飼い主との信頼関係が深まります。また、行動の意図に応じて、適切な対応をすることも重要です。
例えば、不安なときは優しく声をかけて安心させ、要求には応じてあげることで、犬は満足感を得ることができます。しかし、体調不良のサインかもしれない場合は、自己判断せず、速やかに動物病院に相談するようにしましょう。
まとめ
犬の行動は、声だけではなく、全身を使って感情や意図を伝える大切なコミュニケーション手段です。
日頃から愛犬の行動や表情、鳴き声の変化を注意深く観察することで、犬の気持ちを深く理解し、病気のサインにもいち早く気づくことができます。
正しい対応をすることで、愛犬との絆をより一層深めることができるでしょう。