犬の命を脅かす『有害な虫』5選 どんな場所に生息しているの?散歩時の注意点まで解説

犬の命を脅かす『有害な虫』5選 どんな場所に生息しているの?散歩時の注意点まで解説

虫の中には、刺されたり噛まれたりすると犬の命を脅かしてしまう存在もいます。本記事では、犬の命を脅かす『有害な虫』や生息場所、さらに散歩時の注意点をまとめました。屋外は特に遭遇率が高いので注意しましょう。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬の命を脅かす『有害な虫』5選

草むらを見つめる犬

私たちが見かける虫の中には、刺されたり噛まれたりすると犬の命が脅かされる存在もいます。特に屋外を散歩する際は注意が必要です。ここでは犬の命を脅かす『有害な虫』と主な生息場所を解説します。

1.蚊

夏場になるとあらゆる場所に現れる蚊は、私たち人間が刺されても痒みを伴うくらいの症状で収まります。

しかし、蚊の中にはフィラリアという寄生虫に寄生されている個体もいるため、この寄生虫が犬の命を脅かしてしまうのです。

蚊を媒介にフィラリアに寄生されてしまうと、体内で成長するに従い心臓に負担がかかり、最終的に命を奪ってしまうことがあります。フィラリア予防薬で対処できるので、必ず定期的に投与しましょう。

2.マダニ

犬からマダニを取り除く

マダニは森林や草むらなどに生息する虫で、犬に寄生してしまうと血を吸い取られ、貧血や皮膚炎などの症状を引き起こします。

しかし、重症化するとバベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)などを発症し、死に至るリスクも高いです。必ず定期的に駆除薬を投与して予防し、草むらなどには近づかないようにしましょう。

3.ハチ

ハチは人間が刺されても重篤な症状を引き起こす事例が多数報告されています。犬が刺されてしまった場合、アナフィラキシーショックを引き起こし、意識障害や呼吸困難、最悪の場合、死に至る危険もあるので注意が必要です。

夏から秋にかけて見かけるようになり、森林だけでなく住宅街にも現れる厄介な存在です。散歩ルートにハチが出現していないか確認し、姿を見かけた時は避けて通りましょう。

4.ムカデ

ムカデ

雑木林や落ち葉の下などに生息しているムカデは、犬も遭遇率の高い虫の一種です。刺されてしまうと怪我や激しい腫れ、痛みを引き起こします。

ムカデの種類によっては毒を持つ個体もいるため、毒の影響を受けるとアナフィラキシーショックを起こし、死に至る危険があります。

もしも刺されてしまった場合は、患部を水で洗い流し、速やかに動物病院へ連れていきましょう。

5.ヒアリ

特定外来生物に指定されているヒアリは、近年、日本の湾岸地域で目撃されることが増えてきた危険生物です。猛毒を持つため、噛まれると人間でも危険な症状を引き起こします。

犬が噛まれたり毒針で刺されてしまった場合、強い痛みを伴うため、悲鳴のような鳴き声をあげ続けるという報告もありました。また、犬によってはショック状態を引き起こし、呼吸困難やふらつき、最悪の場合、死に至るリスクも懸念されます。

もしもヒアリの被害に遭ってしまった場合は、速やかに動物病院へ連れていき、一刻も早く処置してもらいましょう。

有害な虫の被害に遭わないために…散歩時の注意点

歩道を歩く犬

愛犬が有害な虫の被害に遭わないためには、屋外の散歩やお出かけに注意が必要です。

なるべく森林や草むら、落ち葉が散乱している場所などには近づかないようにして、虫との遭遇率を下げましょう。

また、愛犬が虫に興味を持ってしまうと非常に危険です。飼い主は愛犬の動向を常に注視し、触れたり拾い食いしたりしないように見張ってください。

また、フィラリアやマダニは定期的な予防薬・駆除薬の投与で予防することが可能です。必ず獣医師の指示に従って定期的に投与しましょう。

まとめ

嬉しそうに歩道を歩く犬

屋外には、さまざまな虫が生息しています。今回紹介した虫は、犬たちの命を脅かす恐れもあるので、なるべく遭遇しないように散歩ルートを考えて、愛犬の命を守りましょう。

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