犬が『いびき』をかく原因とは?危険な4つの症状や考えられる病気まで

犬が『いびき』をかく原因とは?危険な4つの症状や考えられる病気まで

愛犬のいびきがひどいと心配になりますよね。犬がいびきをかくとき、どのような原因や病気が考えられるのでしょうか。本記事では、犬のいびきの原因や危険な症状をまとめました。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬がいびきをかく原因は?

眠るブルドッグ

犬も寝ているときに「いびき」をかくことがあります。

犬がいびきをかく理由は、鼻から喉までの上部気道という部分が何らかの理由で狭くなっていることが主な原因です。そこを空気が通る時に喉の粘膜が振動しやすくなるために異音が生じます。

犬種によってはいびきをかきやすかったり、加齢に伴い筋肉が緩むことで喉が狭まり、いびきをかきやすくなったりすることもあるので、ひどいいびきでない場合は、様子見でも問題ないでしょう。

通常のいびきと異なる症状で考えられる病気

芝生の上で眠る犬

しかし、いびきの出し方によっては、何らかの病気によって異常が生じている可能性も疑われます。通常のいびきと異なる症状をみせているとき、以下のような病気が考えられます。

  • アレルギーによる炎症
  • 感染症
  • 軟口蓋過長症
  • 鼻孔狭窄
  • 気管虚脱
  • 腫瘍

特に短頭犬種は、軟口蓋過長症や鼻孔狭窄など、短頭種気道症候群と呼ばれる気道障害を引き起こしがちです。あまりにもいびきがひどいようならば、一度、動物病院を受診すべきでしょう。

犬の危険ないびき4つの症状

舌を出して眠るパグ

もしも愛犬がいびきをかいているとき、以下のような症状がみられたら注意が必要です。症状によっては緊急性の高いケースもあるので、かかりつけの動物病院へ速やかに連れて行きましょう。

1.突然大きないびきをかき始めた

今までいびきをかいていなかった犬が突然大きないびきをかき始めたり、今までのいびきとは明らかに違う大きさ・音のいびきをかき始めた場合は注意が必要です。

何らかの病気を発症していたり、もともと発症していた病状が悪化している可能性が疑われます。症状によっては、日常的に息苦しさを感じている可能性もあるので、早めに病院を受診しましょう。

2.ガーガーと異音が出ている

いびきをかいているとき、ガーガーと大きな異音を出している場合、短頭種気道閉塞症候群や軟口蓋過長症、気管虚脱などの症状が疑われます。

呼吸困難に陥る危険性もあるので、速やかに動物病院を受診し、状態を確認してもらいましょう。

3.呼吸が一定時間止まる

眠っている最中にいびきをかいていると、突然ピタッといびきが止まることはありませんか。その場合、まずは愛犬が眠りながら呼吸できているか確認しましょう。

もしも呼吸が一定時間止まっている場合、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。重症化すると、低酸素血症や高炭酸ガス血症を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険もあるので、早めに診察・治療を受けましょう。

4.舌の色が紫(青)に変色する

もしも愛犬が眠っている最中、舌の色が紫色(青紫色)に変色している場合、チアノーゼを引き起こしている可能性が考えられます。

チアノーゼとは、血液中の酸素濃度が低下している状態で、最悪の場合、意識がなくなり命に関わる危険性もあります。早急に動物病院へ連れて行き、酸素吸入などで呼吸を安定させましょう。

愛犬のいびきがひどい…飼い主がすべき対応は?

獣医師の前で体重を測る犬

もしも愛犬のいびきがひどくなった場合、危険な症状が現れた場合、飼い主はどのように対応すべきなのでしょうか。

まずは姿勢から変えてあげましょう。仰向けや横向きに眠っていると、喉が潰れやすくいびきが出やすくなります。そのため、驚かせないよう配慮しながらうつ伏せに姿勢を変えてあげてください。

肥満の場合は獣医師の指示に従ってダイエットするのがおすすめです。飼い主が自己判断で行ってしまうと、愛犬の体に負担をかけてしまう可能性があります。必ず獣医師にアドバイスをもらいましょう。

また、アレルギー症状が疑われる場合は、部屋の掃除や換気を毎日行いましょう。これらの対応では改善されない場合、または緊急性の高い症状がみられる場合は、速やかに動物病院を受診し、適切な治療を受けてください。

まとめ

ソファで眠る犬

犬がいびきをかく原因は、なんらかの理由により気道が狭まっていることが原因です。危険な症状が現れていることもあるので、飼い主はいびきの状態や眠っている時の様子を注意深く観察し、必要に応じて動物病院を受診しましょう。

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