犬は『毎日お風呂』にいれてはいけないの? 与えてしまう悪影響から正しい頻度・方法まで

犬は『毎日お風呂』にいれてはいけないの? 与えてしまう悪影響から正しい頻度・方法まで

「愛犬の体臭が気になるから毎日お風呂に入れたい」「シャンプーの頻度はどのくらいが適切なの?」と悩んでいませんか?犬にとってお風呂は、ただ体をきれいにするだけではありません。今回は、犬をお風呂に入れる適切な頻度と、正しい入れ方、注意点について解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬をお風呂に入れる頻度はどれくらい?

シャワー中の柴犬

子犬をお風呂に入れる頻度

生後半年くらいまでの子犬は、基本的にお風呂に入れる必要はありません。まだ免疫力や体力が十分ではないため、体調を崩しやすいからです。

排泄物や食事で汚れてしまった場合は、汚れた部分を優しく拭き取ってあげましょう。汚れがひどい場合は、ぬるま湯で洗い流し、しっかりとドライヤーで乾かしてあげてください。

成犬をお風呂に入れる頻度

成犬のシャンプーは、月に1回が目安です。犬は本来、毎日お風呂に入る必要はありませんが、人間と一緒に生活する上で、衛生面や感染症予防のために月1回を目安に行うと良いでしょう。

部分的な汚れ(排泄物など)は、その部分だけを洗い流すようにしましょう。雨で全身が濡れてしまった場合や、夏場に皮脂の分泌で被毛がベタつく場合は、全身をシャンプーしても大丈夫です。

シニア犬をお風呂に入れる頻度

健康なシニア犬も、成犬と同じく月に1回が目安です。ただし、お風呂に入れる前には必ずその日の体調を確認してください。シニア犬にとって、お風呂は飼い主が思う以上に体力を消耗します。

直前まで元気そうに見えても、入浴後に体調を崩してしまうこともあります。少しでも心配な様子があれば、無理をさせないようにしましょう。

犬を毎日お風呂に入れると起こる悪影響

皮膚に赤みと炎症のある犬

犬を毎日お風呂に入れると、皮膚病の原因になる可能性があります。

毎日シャンプーをすると、皮膚に必要な皮脂がすべて洗い流されてしまいます。これは、ぬるま湯で洗い流すだけでも同じです。皮膚のバリア機能が低下し、乾燥やかゆみを引き起こしやすくなります。

その結果、犬が体をかきむしってしまい、傷や出血につながることも。お散歩のたびに足先を洗いすぎるのも同様で、乾燥やかゆみから舐めすぎて「指間炎(しかんえん)」を引き起こすこともあるので注意が必要です。

また、シャンプー後にしっかりと乾かさないと、皮膚の常在菌が過剰に繁殖し、「膿皮症(のうひしょう)」などの皮膚病につながることもあります。

犬の正しいお風呂の入れ方

バスタブにマットを敷いて座る犬

  • 1.ブラッシングで毛玉を取る

シャンプー前に全身をブラッシングし、毛の絡まりをほぐしておきましょう。毛玉がある場合は、ハサミでカットしておくとスムーズです。

  • 2.36〜38℃のぬるま湯で濡らす

シャワーヘッドを体に密着させ、犬に恐怖心を与えないように全身を優しく濡らします。

  • 3.薄めたシャンプーで優しく洗う

シャンプーを直接体にかけず、バケツで薄めてから洗うのがポイントです。最初は薄めのシャンプー液で全体を軽く洗い、次に少し濃いめのシャンプー液で本洗いします。

  • 4.すすぎはしっかりと

シャンプーが皮膚に残らないよう、シャワーヘッドを体に密着させながら念入りにすすぎます。

  • 5.コンディショナー、トリートメントを使う

被毛の絡まりや毛玉の予防のために、必要に応じて使いましょう。

  • 6.タオルでしっかり拭き取る

複数枚のタオルを使って、できるだけ水分を拭き取ります。これでドライヤーの時間を短縮でき、犬の負担を減らすことができます。

  • 7.ドライヤーで根元まで乾かす

皮膚と被毛の根元まで、しっかりとドライヤーで乾かしましょう。最後にブラッシングをして仕上げます。

まとめ

タオルドライするチワワ

犬のお風呂の頻度は、月1回が基本です。毎日シャンプーをすると皮膚のバリア機能が低下し、皮膚病の原因になるため避けましょう。

部分的な汚れには拭き取りや部分洗い、全身が汚れた場合は月1回のシャンプーを適切に行うことが大切です。

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