ドッグトレーナーの給料はどのくらい?リアルな収入事情とキャリアアップの秘訣

ドッグトレーナーの給料はどのくらい?リアルな収入事情とキャリアアップの秘訣

ドッグトレーナーの給料はどのくらい?平均月収・年収から、正社員・アルバイトなど働き方による収入の違い、就職先や地域差、独立して収入アップする方法まで詳しく解説。ドッグトレーナーを目指す方、現役の方必見のリアルな情報をお届けします。

ドッグトレーナーの給料はどのぐらい?(月収と年収を紹介)

1対1で向き合いながらトレーニングする犬と人

ドッグトレーナーの給料は、経験、スキル、勤務形態、勤務先の規模、そして地域など様々な要因によって変動します。一概に「いくら」と断言するのは難しいですが、一般的な目安を知っておくことは大切です。

ドッグトレーナーの月収の目安

ドッグトレーナーの平均的な月収は、おおよそ18万円~30万円程度と言われています。

特にキャリアの浅い新人や見習い期間中は、月収18万円~22万円程度からのスタートとなることが多いでしょう。経験を積み、スキルが向上するにつれて、徐々に昇給していくのが一般的です。実績のあるドッグトレーナーや、専門性の高いスキルを持つトレーナーの場合は、月収30万円以上を得ることも可能です。

ドッグトレーナーの年収の目安

ドッグトレーナーの平均的な年収は、おおよそ250万円~450万円程度が相場と考えられます。

月収と同様に、経験やスキル、勤務先の待遇によって幅があります。企業に所属している場合は、ボーナス(賞与)が支給されることもあり、年収を押し上げる要素となります。ただし、ボーナスの有無や金額は勤務先によって大きく異なるため、就職・転職の際には確認が必要です。

給与に影響する主な要素

ドッグトレーナーの給与に影響を与える要素は多岐にわたります。

経験年数と実績

やはり最も大きな要素は経験年数と、これまでに積み重ねてきた実績です。多くの犬と接し、様々なケースに対応してきた経験は、トレーナーとしての信頼性と価値を高めます。

専門スキルと資格

基本的なしつけ技術に加え、問題行動の矯正、特定のドッグスポーツの指導、警察犬や介助犬などの使役犬の訓練といった専門スキルを持っていると、より高い評価を得やすく、給与にも反映されやすい傾向があります。また、公認訓練士などの資格も、一定の知識と技術を証明するものとして有利に働くことがあります。

勤務先の規模と種類

勤務先が大手ペット関連企業なのか、個人の訓練所なのか、動物病院併設の施設なのかといった事業所の規模や種類によっても、給与体系は異なります。一般的に、規模の大きな企業の方が福利厚生を含めた待遇が良い傾向が見られます。

勤務地域

都市部と地方では、需要の高さや物価水準が異なるため、給与水準にも差が出ることがあります。この点については後ほど詳しく解説します。

ドッグトレーナーの働き方と収入の違い(アルバイト、パート、正社員の違いを解説)

お金のそばで伏せる犬

ドッグトレーナーとして働く際には、いくつかの雇用形態があります。それぞれの働き方によって、収入の得方や安定性、仕事内容の範囲などが異なってきます。

正社員のドッグトレーナー

正社員の収入と待遇

正社員として働く場合、月給制で安定した収入が得られるのが大きなメリットです。多くの場合、社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)が完備されており、福利厚生も充実している傾向にあります。ボーナスや昇給の機会も期待できるでしょう。平均的な年収は前述の通り、250万円~450万円程度が目安となりますが、役職に就いたり、管理職になったりすることで、さらなる収入アップも目指せます。

正社員の仕事内容と責任

正社員は、犬のトレーニングだけでなく、飼い主へのカウンセリング、トレーニングプランの作成、店舗運営の一部業務(接客、商品管理など)、後輩の指導など、幅広い業務を担当することが多く、責任も大きくなります。

アルバイト・パートのドッグトレーナー

アルバイト・パートの収入と待遇

アルバイトやパートとして働く場合は、時給制が一般的です。時給の相場は、地域や経験によって異なりますが、おおむね1,000円~1,500円程度からスタートすることが多いようです。勤務時間や日数によって月収は変動しますが、例えば時給1,200円で週3日、1日5時間勤務した場合、月収は約72,000円となります。扶養の範囲内で働きたい方や、他の仕事と両立したい方にとっては柔軟な働き方が可能です。社会保険の加入は、勤務時間や日数などの条件によって異なります。

アルバイト・パートの仕事内容

仕事内容は、トレーニングのアシスタント業務、犬の世話(散歩、給餌、清掃など)、簡単な受付業務などが中心となることが多いです。正社員と比較すると、担当する業務範囲は限定的になる傾向があります。

働き方によるメリット・デメリットの比較

正社員のメリット・デメリット

  • メリット… 安定した収入と雇用、充実した福利厚生、キャリアアップの機会が多い。
  • デメリット… 勤務時間や休日の自由度が低い、責任が重い場合がある。

アルバイト・パートのメリット・デメリット

  • メリット… 勤務時間や日数の調整がしやすい、未経験からでも始めやすい場合がある。
  • デメリット… 収入が不安定になりやすい、福利厚生が限定的、キャリアアップが難しい場合がある。

ドッグトレーナーの就職先による収入の違い

トレーニング施設で訓練中の犬たち

ドッグトレーナーが活躍する場所は多岐にわたります。就職先によって、仕事内容や求められるスキル、そして収入にも違いが出てきます。

ペットショップ勤務のドッグトレーナー

ペットショップでの仕事内容と収入

ペットショップでは、子犬や子猫の販売と合わせて、購入者向けのしつけ教室や相談カウンターを設けている場合があります。ここでのドッグトレーナーの役割は、主に新しい飼い主への基本的なしつけ方法の指導や、飼育相談が中心です。店舗によっては、商品販売や接客業務と兼任することもあります。

収入は、正社員の場合で月収18万円~25万円程度が一般的ですが、店舗の規模や個人の販売成績、トレーナーとしての実績によって手当が付くこともあります。

犬のしつけ教室・訓練所勤務のドッグトレーナー

しつけ教室・訓練所での仕事内容と収入

犬のしつけを専門に行う施設や、警察犬・災害救助犬などの使役犬を育成する訓練所では、より専門的なトレーニング技術が求められます。個々の犬の問題行動の矯正、高度な服従訓練、特定の目的のための訓練などが主な業務です。

収入は、経験やスキルによって大きく異なり、月収20万円~35万円程度が目安となります。有名な訓練士が運営する施設や、高い実績を持つ訓練所では、それ以上の収入を得ることも可能です。キャリアパスとしては、チーフトレーナーや所長などを目指す道があります。

動物病院併設のしつけ部門

動物病院での仕事内容と収入

近年、動物病院内にしつけ相談部門やパピークラス(子犬のためのしつけ教室)を設けるケースが増えています。ここでは、獣医師と連携しながら、問題行動の背景にある病気の可能性を考慮したり、治療と並行して行動療法を行ったりすることもあります。そのため、動物行動学や獣医療に関するある程度の知識も求められることがあります。

収入は、動物病院の規模やトレーナーの専門性によりますが、月収20万円~30万円程度が一般的です。獣医療との連携という点で、専門性を高めやすい環境と言えるでしょう。

その他の就職先

ペットホテルやドッグラン施設

大規模なペットホテルやドッグラン施設などでも、ドッグトレーナーが常駐し、滞在中の犬の世話や簡単なトレーニング、利用者向けのイベントなどを担当することがあります。

フリーランスや独立開業

特定の組織に所属せず、個人で活動するドッグトレーナーもいます。これについては、後ほど詳しく解説します。

ドッグトレーナーの収入の上げ方

本で勉強する犬

ドッグトレーナーとしてキャリアをスタートさせた後、どのように収入を上げていくことができるのでしょうか。いくつかの方法が考えられます。

専門スキルを磨き、価値を高める

特定分野のスペシャリストを目指す

基本的なしつけ技術に加えて、特定の分野で高い専門性を身につけることは、収入アップに繋がる重要な要素です。

例えば、以下のような分野があります。

問題行動の矯正: 噛み癖、吠え癖、分離不安など、飼い主が困っている行動を専門的に改善するスキル。

ドッグスポーツ: アジリティ、フライボール、ドッグダンスなど、特定のドッグスポーツの指導者としてのスキル。日本でも人気のボーダーコリーやジャック・ラッセル・テリアなどが活躍する分野です。

セラピードッグや介助犬の育成: 高度な訓練技術と、犬の適性を見抜く力が求められます。 これらの専門スキルを証明する資格を取得することも、自身の価値を高める上で有効です。

最新の知識と技術を学び続ける

ドッグトレーニングの世界も、常に新しい理論や技術が登場しています。セミナーや勉強会に積極的に参加し、常に知識と技術をアップデートしていく姿勢が重要です。

経験を積んでステップアップする

勤務先での昇進

企業や訓練所に勤務している場合は、経験を積み、実績を上げることで、チーフトレーナーやマネージャー、店舗責任者などの役職に昇進する道があります。役職が上がれば、それに伴い給与もアップすることが一般的です。

独立開業・フリーランスとして活動する

最も大きく収入をアップさせる可能性があるのが、独立開業やフリーランスとして活動することです。ただし、成功するためにはトレーニングスキルだけでなく、経営スキルや集客力も必要となります。

独立開業のメリットと準備

ドッグトレーナーとして独立開業する場合、自分の理想とするトレーニング方針でサービスを提供でき、成功すれば大幅な収入アップが期待できます。出張トレーニング専門で始める、自宅の一部を改装して小規模なしつけ教室を開く、店舗を借りて本格的な訓練所を運営するなど、様々な形態が考えられます。

開業にあたっては、事業計画の策定、資金調達、集客方法の確立、必要な許認可の取得(動物取扱業の登録など)といった準備が必要です。

フリーランスとしての働き方

フリーランスのドッグトレーナーは、特定の組織に所属せず、個人で仕事を受けます。ペットショップや動物病院などと業務委託契約を結んでしつけ教室を担当したり、個人の飼い主から直接依頼を受けて出張トレーニングを行ったりします。自分の裁量で仕事量やスケジュールを調整しやすい反面、収入は不安定になりがちで、自身で営業活動を行う必要もあります。

独立・フリーランスで成功するためのポイント

明確な強みや専門性を持つ: 他のトレーナーとの差別化が重要です。

集客チャネルの確立: ホームページやSNSの活用、口コミ、提携先の開拓など。

経営知識の習得: 料金設定、経費管理、マーケティングなど。

コミュニケーション能力: 飼い主との信頼関係を築く力が不可欠です。

【ペットの豆知識】 犬がしっぽを振っているからといって、必ずしも喜んでいるわけではありません。しっぽの振り方や高さ、他のボディランゲージ(耳の向き、口元など)と合わせて感情を読み取ることが大切です。例えば、チワワのような小型犬でも、その小さな体で様々な感情を表現しています。

ドッグトレーナー地域による給料の違い

街中でおやつをもらう訓練中の犬

ドッグトレーナーの給料は、働く地域によっても差が見られることがあります。

都市部と地方の給与差の傾向

一般的に、東京、大阪、名古屋といった大都市圏では、ドッグトレーナーの需要が高く、それに伴い給与水準も地方に比べてやや高くなる傾向があります。これは、人口が多くペットを飼育している世帯も多いこと、ペットにお金をかける意識が高い層が比較的多いこと、物価が高いことなどが理由として考えられます。

一方、地方では、都市部ほど求人数が多くない場合や、給与水準がやや低めになることもあります。しかし、地方ならではのメリットとして、生活コストを抑えられる、地域密着型のサービスで信頼を得やすいといった点も挙げられます。

地域差を踏まえた就職活動

ドッグトレーナーとして働く場所を選ぶ際には、給与水準だけでなく、その地域でのドッグトレーナーの需要、自分のやりたいトレーニングスタイルに合った環境かどうか、生活コストなどを総合的に考慮することが大切です。

求人情報を探す際は、全国規模の求人サイトだけでなく、地域の情報に特化した求人媒体や、ハローワーク、ドッグトレーナー養成スクールの就職サポートなどを活用すると良いでしょう。

まとめ

なでられて嬉しそうなゴールデンレトリバー

ドッグトレーナーの給料は、経験、スキル、働き方、勤務先、地域など多くの要因によって変わってきます。初任給は決して高いとは言えないかもしれませんが、専門性を高め、経験を積み、そして何よりも犬と飼い主のために真摯に取り組むことで、収入を上げていくことは十分に可能です。

特に、問題行動の矯正といった専門スキルを身につけたり、独立開業して成功を収めたりすることで、大幅な収入アップも夢ではありません。そのためには、常に学び続ける姿勢と、自身のキャリアプランをしっかりと描くことが重要です。

ドッグトレーナーという仕事は、犬の成長を間近で見守り、飼い主と愛犬のより良い関係づくりをサポートできる、非常にやりがいのある仕事です。この記事が、あなたがドッグトレーナーとしてのキャリアを考え、一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。あなたの「犬が好き」という気持ちが、素晴らしい未来に繋がることを心から応援しています。

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