愛犬の『痩せすぎ』には要注意 危険なサインと自宅で簡単にできるセルフチェック法をご紹介

愛犬の『痩せすぎ』には要注意 危険なサインと自宅で簡単にできるセルフチェック法をご紹介

わんこの肥満がさまざまな悪影響をもたらすことはよく知られていますが、痩せていればいいというわけでもありません。今回はわんこの『痩せすぎ』サインとチェック方法についてまとめました。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

️あなたの愛犬は大丈夫?わんこの痩せすぎサイン

体重計に乗る犬

愛犬が痩せすぎているかどうかはどのようにチェックすれば良いのでしょうか。人間の場合は身長に応じた適正体重を数値化したBMIという指標がありますが、わんこの場合には犬種による個体差が大きすぎるため、1つの計算式で一律判断することができません。

そこで用いられているのがBCS(ボディ・コンディション・スコア)です。BCSは下記の要領でセルフチェックすることができます。

1.腰のくびれとお腹の吊り上がり

まず第一のセルフチェックポイントは見た目です。上から見たときに腰がしっかりくびれているか、また、横から見たときにお腹が後ろ足の付け根に向かって吊り上がっているかを確認します。

2.肋骨や他の骨が触れるか

体に触ったときに肋骨を感じることができるかが第二のポイントです。

このとき、以下のような場合には「痩せすぎ」のサインと考えて良いでしょう。

  • くびれや吊り上がりがあからさま
  • 触るまでもなく肋骨が浮き出している
  • 肋骨だけでなく骨盤や腰椎も骨ばって目立っている

BCSでは上記の状態を「BCS1(痩せ)」として評価します。これは5段階あるBCSのうち、最も痩せ度が高い段階に相当するものです。一般的に見て「痩せすぎ」と言えるレベルだと考えられます。

️わんこが痩せてしまう原因

診察中の犬

1.老化

わんこが痩せてしまう原因の一つが加齢、すなわち老化です。年をとると筋肉量が減るために見た目がまず痩せこけていくのはもちろん、消化器官の機能低下などによって食欲も衰えるため体重が落ちていきます。

寂しい変化ではありますが自然の摂理でもあるので、あまりに急激すぎる変化だったり他の症状を伴わない場合には大きな心配はいりません。

2.疾患

わんこが痩せすぎてしまう原因で最も危険なのは、疾患によるものです。痩せに直結するものとして最も代表的なのは、消化器官の疾患。消化器官に異常があると栄養を上手く消化吸収することができないため、食べても痩せていきます。

またハイリスクなのは、ガン細胞の増殖によるガン性悪液質です。この場合、食事で摂取した栄養をガン細胞に横取りされてしまうため、やはり食べても食べても効果がありません。

3.消費カロリーが多すぎる

摂取カロリーよりも消費カロリーが多い場合にも、痩せすぎてしまうことがあります。やんちゃな子犬や活発な犬種だととにかく運動量が多く、食事で摂取カロリーをまかないきれないのです。

また見逃しがちなのが、妊娠授乳期のお母さんわんこ。この場合も消費カロリーが増加するため、見合った分の食事を与えないと痩せていってしまいます。

️まとめ

撫でられている犬

いかがでしたでしょうか?愛犬の体格の変化は飼い主さんこそしっかり注視していたいところですが、愛犬と毎日一緒に暮らしていると「痩せた」「太った」の変化に気づきにくくなってしまう側面もあります。

BCSも客観的な評価がしにくいデメリットがあるため、時には第三者の目から「痩せ具合はどうか」を忌憚なくアドバイスしてもらう機会があるといいかもしれません。愛犬の体重を把握、コントロールするのは飼い主さんの責任です。日頃から注意しておきたいですね。

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